![スゴいなコイツら・・・。実車を見たことがないのに写真やモデルカーを参考にして500日をかけ精巧なパガーニ・ウアイラのレプリカを作り上げる【動画】](https://intensive911.com/wp-content/uploads/2024/01/Pagani-Huayra-1.jpg)
| こういった動画を見ると世の中には不可能なことが存在しないように思えてくる |
それにしても恐るべき想像力、そして技術と情熱である
さて、ベトナムにてフェラーリやブガッティ、ランボルギーニなどのレプリカを作成しているユーチューバー、NHET TV。
販売目的ではなく自身の限界に挑戦するためにレプリカを作っているように見え、よって「より精巧に仕上げるため、流用などの簡単な道を選ばず、可能な限り自分たちでゼロベースからパーツ含め作り上げる」のがほかのビルダーとの大きな違いだと言えるかもしれません。
今回は「500日をかけた」というパガーニ・ウアイラのレプリカが「ほぼ」完成したということでその姿がお披露目されており、ここまでの道のりを見てみましょう。
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ベトナムの片田舎で夢見る青年たちが作ったパガーニ・ウアイラのレプリカの品質が高すぎた。情熱と愛情があれば何だってできる【動画】
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パガーニ・ウアイラのレプリカは「ほぼフルスクラッチ」
このパガーニ・ウアイラのレプリカにつき、ベース車両は存在せず、つまりはフレームからして彼らの自作です(エンジンなどドライブトレーンは古い韓国車、デーウ・エスペロから移植されている)。
フレームはこういった感じでパイプをカットして溶接することで”ハンドメイド”。
![Pagani-Huayra (26)](https://live.staticflickr.com/65535/53463630907_834018bdea_c.jpg)
そしてサスペンションについても自分たちでアームやジョイント、ナックルを作るなど、非常に高い技術力を見せています。
![Pagani-Huayra (25)](https://live.staticflickr.com/65535/53464507801_d4212244ac_c.jpg)
さすがにダンパーやスプリングについては自作するわけにはゆかず流用となりますが、それでも実車同様に「インボード」式のセッティング。
![Pagani-Huayra (24)](https://live.staticflickr.com/65535/53464930640_34a7e11f5c_c.jpg)
なんとブレーキローターは「鉄板」から丸い円盤を削り出し、(2枚の円盤の)内側にスチールの角材を挟み込んで溶接することで「ベンチレーテッド」ブレーキディスクを再現。
もちろんベル部分も別途製作して溶接しており、実車を再現するために多大なる手間をかけており、このあたりは「商業レプリカ」では手間がかかりすぎて実践できない部分だと思います。
![Pagani-Huayra (22)](https://live.staticflickr.com/65535/53464930630_4ae555619a_c.jpg)
そしてローリングシャシーが完成するとこう。
![Pagani-Huayra (23)](https://live.staticflickr.com/65535/53463592957_d296bcdf07_c.jpg)
ちなみにステアリングラック、そしてステアリングホイールも自作です。
![Pagani-Huayra (21)](https://live.staticflickr.com/65535/53464507791_e577729d94_c.jpg)
こちらはトランスミッション、燃料タンク、冷却系などを取り付けて試運転を行うところ。
![Pagani-Huayra (20)](https://live.staticflickr.com/65535/53464930625_4be033aa2b_c.jpg)
パガーニ・ウアイラ「レプリカ」の内外装はこうやって作る
そしてここからはこのウアイラ「レプリカ」の内外装。
まずは骨組みを作ってその上にシートを張り、さらにその上に粘土を盛ってボディを形作り・・・。
![Pagani-Huayra (19)](https://live.staticflickr.com/65535/53464823579_6d62419034_c.jpg)
そこへFRPを巻いて乾燥後に取り外し。
なお、粘土はこのFRPのパネルを成形するための「型」としてのみ使用されます。
![Pagani-Huayra (18)](https://live.staticflickr.com/65535/53464507731_50a0230e10_c.jpg)
そしてFRPを結合し・・・。
![Pagani-Huayra (17)](https://live.staticflickr.com/65535/53464507726_838596f05c_c.jpg)
さらには細部を修正しパネル単位で分割。
![Pagani-Huayra (16)](https://live.staticflickr.com/65535/53464823559_835c986d49_c.jpg)
これと同時にインテリアも製作してゆきますが、ダッシュボードやセンターコンソールのパネルもボディ同様の手法で作ります。
![Pagani-Huayra (15)](https://live.staticflickr.com/65535/53464823569_17d5e7c77a_c.jpg)
ある程度完成するとこう。
![Pagani-Huayra (14)](https://live.staticflickr.com/65535/53464930565_0e4be5739d_c.jpg)
シフトパネル周辺はこんな感じ。
驚くべきは、彼らは実車のパガーニ・ウアイラを見たことはなく、画像やモデルカーを見ながらこのレプリカを作り上げているという事実であり、この一連のクリエーションは恐るべき想像力の賜物といったところですね。
![Pagani-Huayra (13)](https://live.staticflickr.com/65535/53464507701_e450ca8b7b_c.jpg)
そしてダッシュボードにレザーを貼ったり各パーツを装着してゆくとこんな感じ。
![Pagani-Huayra (10)](https://live.staticflickr.com/65535/53464823744_4829fdb393_c.jpg)
もちろんシートも完全オリジナルです。
![Pagani-Huayra (9)](https://live.staticflickr.com/65535/53464644473_d72cd8f726_c.jpg)
さらにはヘッドライトやテールランプに至るまでも流用ではなくレジンを使用して自作(テールランプ内側のハニカムまでもが再現されている)。
![Pagani-Huayra (12)](https://live.staticflickr.com/65535/53464507881_182874485e_c.jpg)
クワッドテールパイプやハニカムメッシュも再現し・・・。
![Pagani-Huayra (11)](https://live.staticflickr.com/65535/53464507871_e5eaff2148_c.jpg)
ここからは最終の仕上げに入ってゆき、まずはボディの下地とベースカラーをペイントし・・・。
![Pagani-Huayra (8)](https://live.staticflickr.com/65535/53464644458_60f369f775_c.jpg)
クリアのトップコートを吹いた後にスポイラーなどを取り付け(ここだけ見ると本物のウアイラのように見える)。
![Pagani-Huayra (7)](https://live.staticflickr.com/65535/53464644443_44bcd71806_c.jpg)
さらには細かいパーツを足してゆきますが、ウアイラ特有の「レザーストラップ」まで忠実に再現していることには驚かされます。
![Pagani-Huayra (6)](https://live.staticflickr.com/65535/53464930670_7b9ec0e625_c.jpg)
そして(ほぼ)完成するとこう。
一見しただけではレプリカとは思えないほどの完成度ですね。
![Pagani-Huayra (5)](https://live.staticflickr.com/65535/53463593002_45cd9355a1_c.jpg)
ちゃんとカウルも開閉し・・・。
![Pagani-Huayra (4)](https://live.staticflickr.com/65535/53464823714_4cd0c786bf_c.jpg)
フロント2枚、リア2枚のフラップも稼働するというギミックまで。
![Pagani-Huayra (3)](https://live.staticflickr.com/65535/53464930685_99f19b2cca_c.jpg)
エンジンルーム内までもが(可能な限り)実車と同様に作り込まれており、これほどまでに情熱が注ぎ込まれたレプリカも珍しいのでは、と思います。
![Pagani-Huayra (2)](https://live.staticflickr.com/65535/53464507816_e870d4c638_c.jpg)
なお、心配なのはパガーニが法的措置を取らないかどうかということですが、このレプリカは販売目的ではなく、そしてパガーニ創業者であるオラチオ・パガーニ氏自身が「困難な状況を経験しながらも夢を実現した人物」であるため、むしろこういった夢を持つ若者たちを応援するんじゃないかとも考えています。
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参照:NHẾT TV