| もちろんホンダ・シビック・タイプRの全面勝利なるも、意外やヒュンダイ・ヴェロスターも肉薄していた |
日本では比較の対象とはならないものの、欧米では何かと比較されるホンダとヒュンダイ。
それはハイパフォーマンスモデルにおいても同様で、ホンダ・シビック・タイプR、そしてヒュンダイ・ヴェロスターNは比較的良く比較されているように思います(両方ともMTのみという、現代では珍しい存在でもある)。
なお、「N」はヒュンダイのハイパフォーマンス部門が手がけたクルマに与えられる称号で、ポルシェ「GT」、BMW「M」、レクサス「F」、メルセデス・ベンツ「AMG」のようなイメージ。
ヒュンダイ上層部は欧州著名メーカー出身者だらけ
なお、現在ヒュンダイ「N」を率いるのは元BMW M部門のチーフ、アルバート・ビアーマン氏。
同氏は最近ヒュンダイ内部でも昇格を果たしたところですが、常々古巣のBMWを攻撃対象としており、「M」モデルが増えすぎ、かつ「M Sport」など”Mブランドを安売り”している等、BMWに対して毒づくことも。
そんなヒュンダイ「N」ですが、シビック・タイプRのほか、フォルクスワーゲン・ゴルフとも(i30 Nが)競合するようで、欧米のメディアでは盛んにこれらを比較しています。
今回もそういったメディアのひとつ、エドマンズ(Edmunds)が両者の比較レビューを公開していますが、ここでその内容を見てみましょう。
ホンダ・シビック・タイプRとヒュンダイ・ヴェロスターNとの間には6700ドルの価格差がある
ホンダ・シビック・タイプR、ヒュンダイ・ヴェロスターNともに「FF」かつ4気筒ターボエンジンを搭載。
出力についてはホンダ・シビック・タイプRが306HP、ヒュンダイ・ヴェロスターNが275HP。
両者の間には74万円ほどの価格差がありますが、上述の通り6MT搭載、FF、硬く締め上げられた足回りなど、共通項の多いクルマでもあります。
そして動画ではまず加速について比較していて、0-60マイル加速だとシビック・タイプRが5.9秒、ヴェロスターNが6.0秒。
クオーターマイルだとシビック・タイプRが13.9秒(終速は103.7mph)、ヴェロスターNが14.3秒(98mph)といった感じで、シビック・タイプRが全域において勝利し、安定の強さを見せつけることに。
次はブレーキング。
時速60マイルの時点でフルブレーキングを行って停止する距離を測ったものですが、シビック・タイプRは100フィート(30.48メートル)、ヴェロスターNは109フィート。
フェラーリやマクラーレン、ランボルギーニといったスーパーカーだとこの数字は「30メートル以内」ではあるものの、価格を考えると両者ともなかなかに優秀です。
その次はハンドリング。
これは「G」を計測したものですが、シビック・タイプRが1.03、ヴェロスターNが0.96という結果となり、ブレーキングともどもシビックに軍配が上がります。
最後はサーキットのラップタイムを計測していますが、シビック・タイプRが1:27.53、ヴェロスターNが1:29.54。
全テストにおいてホンダ・シビック・タイプRがヒュンダイ・ヴェロスターNを圧倒する結果となり、「やっぱりな」とは思うものの、パワー差を考えるとヴェロスターNはけっこう検討していると考えて良さそう。
どう間違っても買うことはないのがヒュンダイですが、正直「どれほどのモンか」体感してみたく、試乗してみたいクルマの筆頭ではあります。
それでは動画を見てみよう
こちらがホンダ・シビック・タイプRとヒュンダイ・ヴェロスターNとのガチバトル動画、「Honda Civic Type R vs. Hyundai Veloster N ― 2019 Hot Hatchback Battle」。
VIA:Edmunds