| まだまだ偽装が厚い=日産はその姿を見せたくないほど変更がありそう |
これまでにも数回目撃された新型日産エクストレイル(米国ではローグ)ですが、今回はラスベガス近郊にて捕捉されることに。
夏場であれば「酷暑テスト」の地としてラスベガスが選ばれることが多いものの、この季節にラスベガスでテスト、というのはけっこう珍しいと思います。
なお、この画像を公開したのはインスタグラムアカウント、@cochespias。
最近アグレッシブにニューモデルのスパイフォトを公開していることでも知られます。
新型エクストレイルはやはり大きなジュークに
なお、これまでのスパイフォトと共通するのは「デカいジューク」という雰囲気。
新型ジュークのほうがいくぶんフロントが丸く、リアもクーペ風ではありますが、ヘッドライトやウインカーのレイアウトはまさにジュークそのもの。
正直、日産がエクストレイルを「ジューク顔」に変更するのはかなり意外。
ジュークはどちらかというと万人受けするデザインではなく、むしろ「ニッチ」。
日産のデザイン言語からもやや離れたところにあり、だからこそ価値があったと認識していて、しかしそのジュークのデザインを「メインストリームであるエクストレイルに」採用するのが予想外であった、ということです。
つまりはニッチがニッチではなくなってしまい、そうなってしまったニッチに価値はあるのかという疑問もあり、おそらくはエクストレイルという「保守的な」層が購入するであろうクルマにこのデザインが向いているのかどうかというクエスチョンも。
ただし、現在自動車市場を見渡してみると、とにかくSUVだらけ。
メインとなるであろうアメリカ市場には、日本の自動車メーカーやドイツの自動車メーカーはもちろん、地元アメリカの自動車メーカーから発売されるSUVが群雄割拠状態を形成。
そういった中で新型エクストレイルが「正攻法」でモデルチェンジしたとしても、その他多数の中に埋もれてしまうであろうことは容易に想像でき、であればちょっと変則的ではあるものの、すでに確立されたジュークの顔を借り、個性を強調したほうがいいんじゃないかと(日産は)判断したのかも。
そう考えると、自動車のモデルチェンジは非常に難しく、セオリーで行くと「正常進化」つまりキープコンセプトであるべきなのかもしれませんが、いざモデルチェンジのタイミングになってみると、当初は存在しなかったライバルが登場していたり、本来自分がいるべきポジションにほかのクルマが居座っていたりして、そういった状況では「キープコンセプト」、つまり変わらないことが衰退を招くというケースも十分に考えられます。
よって、現代において自動車の企画や開発というのはつねに「他社とのバランス」が重要であり、自社のラインアップだけを考えてクルマを考えるという時代はとうの昔に過ぎ去ってしまったのでしょうね。
VIA:Cochespias