| そのクオリティは思ったよりも高かった |
レッドとブラックのカラーリングもなかなかナイス
さて、マレーシアのカスタムショップ、ガレリ・ケレタより「R35 GT-Rの顔面を移植したステージア」を紹介する動画が公開に。
ガレリ・ケレタはラッピングを行うショップなので直接この「GT-R顔のステージア」をカスタムしたわけではないようですが、細部に渡ってこのクルマを紹介してくれており、ここでその仕様を見てみたいと思います。
コンバージョンに際しては実際のR35 GT-Rのパーツを使用
なお、カスタムの詳細については述べられていないものの、ステージアをGT-R顔へと変更するにあたり、実際のR35 GT-Rのパーツを可能な限り使用したようで、ボンネット、フロントバンパー、ヘッドライトなどはR35GT-Rのパーツを加工して取り付けているようですね。
一方でフロントフェンダーはカスタム品とのこと。
ちなみにホイールもR35 GT-Rから。
フロントのブレーキキャリパー、ブレーキディスクはアップグレードが行われているようですね。
ドアハンドルやテールゲートスポイラーはブラックアウトされており、なかなかにコントラストが効いた仕様です。
リアバンパー下部もGT-R風にカスタムされており、大径テールパイプが4本顔を出しています。
エンジンはステージアにもともと積まれるV6ターボ(おそらくVQ25DET)のままですが、キノコ型エアクリーナー等が見え、いくばくかのカスタムが施されているようですね。
インテリアはステージアのままのほぼノーマル(けっこうきれい)。
参考までに、以前はロシアより「R35 GT-R顔のステージア」が売りに出されており、けっこうこのカスタムは人気があるのかもしれません。
日産ステージアはこんなクルマ
日産ステージアについては(すでに販売終了となっているため)知らない人が多いと思うので、ここでちょっと解説してみたいと思います。
初代ステージア(WC34)は1996年に市場投入がなされており、1997年にはオーテックジャパンがR33スカイラインGT-Rのエンジン、4WDシステム(アテーサ)、マルチリンクリアサスペンションをステージアに移植した「260RS」が発売されたことから「GT-Rワゴン」として話題を呼ぶことに。
通常ラインアップの中にも6気筒ターボエンジン+4WDを搭載した「2.5RS FOUR V(230馬力)」が設定されていますが、多くのパーツを当時のスカイラインと共有していたためにチューニングパーツが非常に豊富で、多くのファンを獲得したクルマです。
そのため、当時はレガシィ・ツーリングワゴンと双璧をなす「ハイパフォーマンスワゴン」としてのポジションを確立するに至り、かつワゴンながらもドアが「サッシュレス(ウインドウの枠がない)」だったこともスタイリッシュに映り(商用車っぽくない)、高く評価されたポイントだったのだと思われます。
このステージアは当時相当に売れた車種のひとつだと記憶していますが(今でもときどき走っている姿を見る)、「GT-Rワゴン」と言われた割に「GT-Rの顔面スワップ」「GT-R風カスタム」は主流とならず、ステージアに乗っていた人たちは「ステージアらしさ」を貫いていたのも印象的です(GT-Rへのコンプレックスからステージアを選んだのではなく、ステージアを選ぶ人にはステージア乗りとしてのプライドがあったようだ)。
その後2001年にはフルモデルチェンジを迎えて二代目(M35)へとスイッチしており、しかしその性格やデザインはすっかり丸くなってしまったため、多くの「初代ステージアファン」をがっかりさせることになってしまい、フェードアウトする形で2007年に3代目を迎えることなく消滅し、今に至るまで後継モデルは発売されていません。