| ここまでしてバラしたからには妥協の無いマシンを作ることになりそうだ |
トヨタGRスープラ発表直後に「エンジンを1000馬力化する」と公言した米パパダキス・レーシング(Papadakis Racing)。
トヨタとの関係性が深く、フォーミュラ・ドリフト用車両の製作を担当していることで知られますが、同レーシングチームは、今回GRスープラを究極のドリフトマシンに仕立て上げるべくスープラを完全に分解する様子を公開しています。
その分解の様子はなかなか見ることができるものではなく、またスープラの構造についても参考になるものがあり、ここで紹介してみたいと思います。
動画ではGRスープラ全バラしの様子を公開
まずパパダキス・レーシングは内装の分解から開始していますが、ドア内張りやシート、そしてダッシュボードの順でバラしています。
こうやって見ると、一体どれくらいボルトやナットを外しているんだろうなと思ったり。
そう考えると、パーツを外しての軽量化というのは、パーツそのものに加え、それを固定するボルト/ナット類等も外すことになるということも意味し、それらの重量もけっこうバカにならないのかもしれません。
ダッシュボードの内側はけっこうゴツいフレームが入っているようですね。
その次はマット。
輸入車の多くはマットと吸音用のスポンジが一体化していますが、スープラもその例に漏れない模様。
すでにエンジンやトランスミッションをおろした状態ですが、ここから足回りを分解。
ブレーキフルードはちゃんと抜いておかないと後で面倒なことになるため、しっかり抜いておきます。
ドライブシャフトやサスアームごと外した状態。
サスアーム下部はスチールをプレスして成形したものが使用されているようです。
こちらは電動パワーステアリングユニット。
その後はシャシーアンダー部のメンバーを取り外し。
一体どれくらいの時間がここまでにかかっているのか不明ですが、かなり手際よく分解されています。
こちらはリアメンバー。
これは走りの要、電制デフ。
リアのレインフォースも取り外し。
ワイヤリングも含めて全部分解した図。
自動車におけるワイヤリング(ハーネス)の重量は相当なものがあるといい、これらの一部を光ケーブルに交換するだけでかなりな軽量化が図れるとされ、実際にテスラ・モデルYは光ケーブルを導入することでワイヤリングを一般的なクルマの1/3まで軽量化している、とも報道されていますね。
その後は塗装専門のファクトリーに運んで塗料を全部落として「製造開始前」の状態にまでリワインド。
そしてこちらが「1000馬力化」したエンジン。
エンジンそのものは元から積まれているBMW製の「B58」で、これをメカチューン含めて徹底的に手を入れたということになります。
【動画】トヨタGRスープラを1000馬力にチューンすると公言したショップがエンジン本体の改造を完了。「純正パーツでもかなり高い出力にも耐えうる、いいエンジンだ」
そしてここからホワイトボディと1000馬力エンジンを使用して「思い通りの」スープラ・ドリフトマシンを作り上げるということになりますが、この後にどういった補強がなされるのかにも注目したいところです。
VIA:PapadakisRacing