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豊田章男社長さらに激白!「EVは自動車業界の唯一の未来ではない。皆そう思っているのに、自分以外は誰も声をあげようとしない」。たしかに理解はできるものの・・・

トヨタ

| まずトヨタは他社に対抗できるEVを発売してから言うべきだと思う |

さらに、EV以外の手段を実現させてから言うべきだとも思う

さて、トヨタはタイにて「ハイラックスのピュアエレクトリック版」を発表していますが、その場において豊田章男社長が改めて「電気自動車が自動車業界の唯一の未来ではない」とコメント。

なお、同様の発言は以前からなされており、その真意としては、「自動車業界が目指すべきはカーボンニュートラルであり、カーボンニュートラルを達成するための手段は複数あって、電動化はその中のひとつでしかなく、自動車業界としては電動化のみに頼らず、(水素などを含め)様々な手段を検討し実行すべき」というもの。

これは現在の自動車業界が「電気自動車のみが正義」という方向へと動いていることに警鐘を鳴らすための発言であり、たびたびこの発言が議論を巻き起こしています。

豊田章男
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豊田章男社長は自らを「サイレント・マジョリティ」の一人だと公言

さらに豊田章男社長は「自分は自動車業界では電気自動車が唯一の道かどうかを疑問視する、サイレント・マジョリティーの一人である」ともコメント。

加えては記者団に対し、「自動車産業に携わる人々の多くは、サイレント・マジョリティー(沈黙の多数派)です。そのサイレントマジョリティは、EVが本当にひとつの選択肢として成り立つのか、と疑問に考えているのです。しかし、彼らはそれ(電動化)がトレンドだと思っているので、大きな声を出すことができない。今の時点では正解はまだ不明であり、この状況で選択肢を1つに限定すべきではないのです」。※正確に言うと、声を上げている時点で「サイレント」ではなく、サイレントマジョリティの代弁者とでもいうべきか

さらに豊田章男社長は、「必ずしも消費者が電気自動車を求めているわけではない」という主張のもと、ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、水素エンジン車、バッテリー電気自動車など、さまざまなパワートレイン技術を開発すること(マルチパワートレーン戦略)が最善の道であるという考えを改めて表明しています。

「2年前は、この種の発言をするのは私一人だった。私は、電気自動車が唯一の道であるという業界内の主張に繰り返し反論してきた。関係者や政府関係者に自分の主張を伝えるのは疲れる行為ではありますが、政府関係者やマスコミの間ではEVに代わる選択肢も受け入れられ始めています。カーボンニュートラルを実現するためには、特定のパワートレインではなく、炭素(CO2)が真の敵であることを忘れてはならない。そして率直に言って、世界のカーボンニュートラルを達成するためには、BEV(純電気自動車)だけが唯一の方法ではないのです。トヨタでは、ハイブリッド電気自動車、プラグイン電気自動車、バッテリー電気自動車、燃料電池自動車から、お客様のために炭素を削減する選択肢の完全なポートフォリオを作ることができると信じています」

トヨタ・クラウン

たしかに現在では同様の声も

たしかにこういった豊田章男社長の主張も納得できるものではあり、実際に(強力に電動化を推進する)ボルボですら「電気自動車はそんなにエコではない」とコメントしたことも。

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そして現在の電動化一直線という風潮については、「政治家が票を獲得するためのゴリ押し戦略」だとも考えられ、政治家は声高らかに電動化を叫ぶものの、現実的な電気自動車の開発やインフラ整備に関しては民間企業任せであり、インフラが追いつかないままに電気自動車を販売した結果、カリフォルニアやスイス、ドイツでは「電気自動車の使用制限」すら目前に迫ってしまうことに。

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さらにパーツメーカーのボッシュも「電動化よりも水素パワートレーンにシフトしたほうが、既存の人材、製造設備、ノウハウを流用できるので、カーボンフリー達成をより早く、社会的な構造の変換なしに達成できる可能性がある」と述べています。

トヨタ
多くの電動化ソリューションを提供するボッシュが「急速な電動化は近視眼的に過ぎる。自動車メーカーはその危険性を重視すべきだ」と警鐘を鳴らす

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しかしほかメーカーは「やることはやっている」

さらにはBMWも「電動化のみに依存するのは危険」とコメントし・・・。

BMW
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ステランティスも現在の風潮に疑問を呈したことも。

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さらにはEV推進派の急先鋒、フォルクスワーゲンまでもが「EVへの完全移行は時期尚早」とコメント。

フォルクスワーゲン
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こういった流れを見ると、豊田章男社長と同じように考えている自動車メーカーも多そうではあるものの、ここで考慮しなくてはならないのは「トヨタ以外は、ちゃんと電気自動車を開発して発売し、それが受け入れられている」ということ。

トヨタ

つまりはちゃんとやるべきことをやった上で意見を述べているわけですが、トヨタといえばようやく最初のEVであるbZ4Xを発売したばかりで、しかも現段階では「高い、距離を走らない」ということで存在感を発揮できていない状態です。

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もしトヨタが、市場性の高いEVを作り、販売したのちにこういった発言をするのであれば「なるほど」と思う人々も多いかもしれませんが、完全に出遅れてしまっているトヨタが「EVへのシフトだけがカーボンニュートラル達成の方法ではない」と言ったところで、それはちょっと説得力がないのかも。

トヨタ・クラウン
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たしかにトヨタは様々な「カーボンニュートラル達成のための代替手段」を探し、それにチャレンジしているものの、現段階ではいずれも実用化段階ではなく(ポルシェのように実際に合成燃料の生産を開始したわけでもなく)、これもまた「トヨタの発言に耳を貸さない」人がいる理由なのでしょうね。

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