| レクサスLFAはときどき「とんでもない」高値をつけることがある |
とくにニュルブルクリンク パッケージ装着車は非常に高い価値を誇っている
さて、相場が上下しつつもトレンドとしては値上がり傾向にあるのがレクサスLFA。
今回は限定生産500台のうち64台のみが生産されたレクサスLFA「ニュルブルクリンク パッケージ」がオークションへと出品され、あっという間に120万ドル(現在の為替レートにて約1億7300万円)を突破して大きな話題に。
なお、この個体は500台のうちの「349番目」、そして米国仕様にて生産されたわずか25台のニュルブルクリンク パッケージの1台だと紹介されています。
このレクサスLFA ニュルブルクリンク パッケージには様々なオプションが付属
なお、このレクサスLFA ニュルブルクリンク パッケージは新車時にマサチューセッツ州ウェストスプリングフィールドのバリズ・レクサスより顧客へと新車で納車され、その後はフロリダとカリフォルニアのコレクターのガレージにて過ごしていた、とのこと。
ボディカラーはオレンジ (9K5) 、そしてインテリアはブラックのアルカンターラという仕様です。
ニュルブルクリンクパッケージ特有のカーボンファイバー製エアロパーツや20インチBBSホイールに加え、オプションのヘッドライトウォッシャーつきバイキセノンヘッドライト、TUMI製のカーボンファイバー製スーツケースなど多数のオプションが備わるといい、コレクターズアイテムとしても高い価値を持つ一台なのは間違いなさそう。
なお、レクサスLFAに用いられるカーボンファイバーはトヨタグループ内のトヨタ自動織機との共同開発だそうですが、非常に美しい仕上げを持っていることがわかります。
通常はこういったカーボンパーツにつき、樹脂が(時間の経過とともに)痩せてきて徐々に表面の平滑さが失われることが多く、しかしこの個体に関してはそういった傾向は一切ナシ。
レクサスLFAのボディパネルはカーボンファイバーにて作られており、よって(織り目を合わせるなどの手間が生じるものの)カーボンファイバーの織り目が露出するヴィジブルカーボン仕様とすることも技術的に可能ではあったそうですが、レクサスは「耐久性を保証できない」としてヴィジブルカーボンの提供を避けた、と言われています。
じっさいのところ、カーボン製パーツについては非常に高い注意が払われており、トヨタ(レクサス)が万全を期したであろうこと、そのために不安要素を排除したことが視覚的に理解できますね。
レクサスLFAはこんなディティールを持っている
そこでこのレクサスLFAの細かいところを見てゆくと、ホイールはBB製(ダーク仕上げ)、ブレーキシステムはブレンボキャリパー+カーボンセラミックブレーキローター。
このニュルブルクリンク パッケージは、2010年5月のニュルブルクリンク 24 時間レースにて量産型LFAが3度目のクラス優勝を達成する直前の2010年3月に発表されており、米国だと7万ドルのオプションパッケージとして提供され、カーボンファイバー製フロントスポイラー、フロントカナード、固定式リアウイングが装備されるほか、専用に調整されたサスペンション、標準LFAに比較して+10馬力増加といったアップグレードが施されます(当時、ニュルブルクリンクにおいては7分14秒64を記録し、これはFRとしてはニュル最速タイムであった)。
4.8リッターV10エンジン(1LR-GUE)はヤマハと共同開発され、チタン製バルブとコンロッド、鍛造ピストン、独立スロットルボディ、ドライサンプ、デュアルVVT-i可変バルブタイミングが用いられ、さらにはエキゾーストシステムはチタン製。
トランスミッションは6速オートメーテッドシーケンシャル、そしてトルセン式リミテッドスリップディファレンシャルを組み合わて後輪を駆動します。
タイヤサイズはフロント265/35、リア305/30(ミシュランパイロットスーパースポーツ)で、2022年2月に交換されている、とのこと。
サスペンションはフロントにダブルウィッシュボーン、リアにはマルチリンクを採用し(車体構造はカーボンモノコックに前後アルミ製サブフレーム)、セットアップの変更によって車高は(標準仕様のLFAに比較して)10ミリダウンすることに。
全体的に非常に美しい状態を保っているようですが、ドアなど一部に塗装の欠けがあるようですね。
このレクサスLFA ニュルブルクリンク パッケージはこんなインテリアを持っている
インテリアに目を移すと、シート(ヒーターとパワー調整機構つき)やダッシュボードに用いられるアルカンターラが目を引きますが・・・。
ニュルブルクリンク パッケージ特有のカーボンファイバー(やはり美しい状態を保っている)も一つのハイライト。
レクサス・インサイダー・インフォテインメントシステム、ナビゲーションシステム、そしてマーク レビンソン オーディオ システムが装備されています。
ステアリングホイールはフラットボトム(ここはアルカンターラではなくスムースレザーである)、メーターはデジタル速度表示(TFT LCDコンビネーションメーターゲージ)でタコメーター(レッドラインは9,000RPM)、ギアポジション、 水温、油温、燃料レベル、油圧の表示がなされ、走行距離計は 2,100マイルを示しています。
ちなみにエアバッグは2017年11月にバリーズ・レクサスにてリコール対応による交換済み。
精密なステッチ、金属調仕上げのパーツの雰囲気がなんともいえない高級さを醸し出すかのようですね。
なお一部はオレンジでのステッチ。
2022年2月に整備を実施しており、ここでは上述の新しいタイヤに加えてブレーキフルード含む油脂類を入れ替えており、ウィンドウ ステッカー、レクサスの化粧箱入りキー一式、トゥミ製カーボンファイバー スーツケース1組、カーカバー、バッテリー充電器、サービス記録等とともに販売される、とのこと。
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