| 意外とよくできていると感心させられる部分もある反面、「まだまだ」だと感じる部分も |
実際のところ、紅旗が世界レベルでどこまでの成功を収められるのかについては非常に興味のあるところ
さて、中国の国営企業、FAW(第一汽車)が展開する中国最高級ブランド「紅旗」。
毛沢東の指示のもと設立されたブランドだとされますが、そのため紅旗は中国の要人や上級公務員が乗る車という位置づけです。
そしてこの紅旗からはセダンやSUVが発売されていますが、「5」という数字がつくモデルがミドルクラス、「7」はアッパーミドル、「9」という数字を持つクルマはトップレンジ。
モデル名には紅旗(Hongqi / ホンチー)のHがつきますが、ミニバンだとQ、SUVだとSという文字が付き、エレクトリックモデルだと「E」が付与されるようですね。
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紅旗(Hongqi)E-HS9はこんなクルマ
そしてこの紅旗E-HS9というクルマについてですが、紅旗のフラッグシップSUVという位置づけの電気自動車。
「シングルモーター」「ツインモーター」の2種類が存在し、シングルモーターだと436HP(バッテリーは76.5kWh)、ツインモーターだと551HP(90kWh)という出力です。
なお、一回の充電あたり航続可能距離は396km(シングルモーター)と465km(ツインモーター)で、ツインモーター版だと0-100kmまでの加速性能は4.9秒。
この数字を見てもわかるとおり、E-HS9は加速ではなく、クルージングに重きを置いたエレクトリックSUVだとされています(車体重量は2,600kgもある)。
ボディサイズは全長5,209ミリ、全幅2,010ミリ、全高1,731ミリとかなり大きく、価格は1000万円〜1500万円くらいという設定で(地域によって異なる)、この紅旗E-HS9は中国のみならず、東南アジア、中東、北欧などにも輸出されており、紅旗にとっての「世界戦略車」。
なお、同じ紅旗のクルマであっても、中国国内仕様であれば、内装パネルに「中国の景勝地」などを再現している例が見られるものの、輸出仕様ではさすがにそういった意匠が与えられていないようですね。
そしてこの紅旗E-HS9は「中国のロールス・ロイス・カリナン」とも呼ばれていますが、それもそのはずで、現在の紅旗のデザイナーは長年ロールス・ロイスにてデザイン部門の指揮を執ってきたジャイルズ・テイラー氏だから。
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なお、細部を見る限りでは意外とちゃんとした品質を持つようで、ぼくは「もっとチャチかと思っていた」ため、今回の動画を見てちょっとびっくりしています。
ランプの内部もよく作り込まれ、チリもしっかり合っているようです。
ホイールも意外とまとも。
ダッシュボードには広大な液晶モニター。
頑張っている感はあるものの、ロールス・ロイスに比肩しうるレベルにまでは達しておらず、そこまでゆくにはあと数世代のモデルチェンジを経る必要があるかもしれませんね。※動画では、価格に比較して安っぽく、プラスチックパーツが目につくとコメントしている
後部座席はかなり開放感あふれる作りを持っています(6人乗りと7人乗りを選べる)。
荷室は左右がやや狭く、フロアが高いもよう(バッテリーパックをフロアに敷き詰めているのかも)。
紅旗(Hongqi)E-HS9は光りまくっていた
そしてこの紅旗(Hongqi)E-HS9の大きな特徴は、中国車らしく「あちこちが光る」ということ。
フロントだと通常時はこんな感じですが・・・。
リモコンでアンロックすると、ウェルカムシークエンスが開始され、フロントグリル中央の赤いパーツが光り(これが紅い旗をイメージしている)、さらにはグリル両脇の下側から白いランプが上に向かってニョーンと光りつつ立ち上がります。
そして発光が完了するとこう。
サイド(Cピラー)にも光りそうな透明パーツが埋め込まれていて・・・。
やっぱり光る!
上から下、下から上、もしくは中央から上下へ等様々な動きを見せてくれます。
テールランプは非点灯だとこうなっていますが・・・。
点灯時にはライトバーが左右に伸びたりといった様々なアニメーションを見せてくれます。
内装もやっぱりあちこち光る!
紅旗E-HS9の内外装、試乗レビュー動画はこちら
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