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中国からタフな電動オフローダー「917ドラゴンアーマー」登場。ガチの国営軍用車メーカーによる民生用EV、出力1,088馬力、価格は1670万円から

中国からタフな電動オフローダー「917ドラゴンアーマー」登場。ガチの国営軍用車メーカーによる民生用EV、価格は1670万円から

| もう中国車は「なんでもあり」のカオス状態に |

こういった車両が販売できるのは「中国ならでは」である

さて、とにかく個性的なクルマが多いという印象の中国車市場ですが、今回は国有企業である東風汽車の抱える1ブランド、M-Heroから「917ドラゴンアーマーエディション」が登場。

国有企業がこういった過激なクルマを発売するというのは大きな驚きですが、このM-Heroは「公道走行可能な装甲軍用車両」として展開を行っているブランドだといい、つまりは人民解放軍のクルマを民生用へと仕立て直して販売しているのだと思われます。※M-Heroは現地では「猛士」と記されている

日本で同様の行為を行ったならば「軍国主義の復活」だとして内外から強烈に批判を浴びそうですが、これが許されるのは軍事に関する興味が強く、軍拡に積極的な中国ならではの展開なのかもしれません(中国の書店に行くと、軍事関連雑誌が相当数売られていたり、玩具店でも人民解放軍関連製品が結構多い)。

M-Hero 917ドラゴンアーマーエディションはこんなクルマ

そしてこの917ドラゴンアーマーエディションを見てみると、これは映画「紅海2号作戦」とのコラボレーションモデルだといい、ベースモデルの「917」からいくつかのアップデートが施されているのだそう。※中国では士気をあおるためか、軍隊の活躍を描いた映画も多い

まずボディカラーは「砂漠の嵐ミリタリーペイント」と呼ばれるサンドベージュで、フロントにはバーチカルグリルが付いています。ボンネット、ルーフ、サイドラダーラックを含むクルマの22.3%(細かいな・・・)がカーボンファイバー製パーツにて覆われています。

追加の外装機能には、ルーフ拡張プラットフォーム、多機能リアスペアタイヤラック、フロントとリアのメタルバンパー、電動ウインチ、牽引バーなどが挙げられ、リアサイドウインドウとリアウインドウ部分にはアックス、シャベル、燃料タンク、消火器などさまざまなアウトドア (サバイバル)ツールが搭載されることに。

M-Hero-917 (2)

パワートレーンはピュアエレクトリック(BEV)/レンジエクステンダーつきエレクトリック(EREV)の二種となり、BEVにはクワッドモーターが搭載され出力なんと1,088馬力/トルク1,400Nmを発生し、この巨体にもかかわらず0-100km/h加速はわずか4.2秒(一回の満充電あたり航続距離はCLTCサイクルで505km)。

EREVのほうは1.5リッターターボエンジンを「発電機」として搭載しており、こちらの出力は816馬力/1,050Nm(エレクトリックモーターは一つ減って3つ)とやや劣るものの、レンジエクステンダーを活用すれば最大航続距離は1,032kmにまで拡大します。

プラットフォームは東風汽車の開発した「M-Tech」、ボディサイズは全長4,987ミリ、全幅2,080ミリ、全高1,935ミリ、ホイールベース2,950ミリという巨体ぶり。

ちなみにベースモデルのM-Hero 917は世界中に輸出されているそうで、EU ECEおよび中東GSO車両認証に合格しているといい、おそらく輸出先では軍用車両やそれに準ずる用途に供されているのだと思われます。

M-Hero「917ドラゴンアーマーエディション」のインテリアは意外と普通だった

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一方、917 ドラゴン アーマー エディションのインテリアは軍用車という印象からは程遠い「ラグジュアリー」な雰囲気を持っており、標準だとグレー、オプションだとホワイトとオレンジを選択可能。

15.6インチのセントラルコントロール スクリーン、12.3インチのメーター、さらに12.3インチの助手席ディスプレイが設置され、シートやダッシュボード/ドアインナーパネルに使用されるのはナッパレザー、ヘッドライナーにはアルカンターラ。

加えてトリムは標準だとウッド、オプションだとカーボンファイバーを選択可能です。

すでにM-Hero 917ドラゴンアーマーエディションの受注は開始されており、その価格は768,000元(現在の為替レートでは約1670万円)~868,000元(1887万円)に設定されています。

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参照:CarNewsChina

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