
Image:BYD
| ヤンワン(BYD)であればやりかねない |
そしてブガッティ、ケーニグセグ、さらにはヘネシーも黙ってはいないであろう
EV(電気自動車)が内燃機関(エンジン)を搭載するハイパーカーをパフォーマンス面において超える日が「すぐそこまで来ている」というニュース。
中国の自動車大手BYDの最高級ハイパフォーマンスブランド「仰望(Yangwang)」のEVスーパーカー「U9 エクストリーム(U9 Xtreme)」が2026年11月に前人未到の時速500km(500 km/h)オーバーを目指して2度目の最高速チャレンジを行うことが正式に発表され、すでに市販車世界最高速記録を塗り替えているこのモンスターEVが、なぜさらなる限界へ挑むのか?その背景と、桁外れのテクノロジーについて考えてみましょう。
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この記事の要約
- 2026年11月に再挑戦: BYD副総裁のステラ・リー氏が、公式に「時速500km超え」への挑戦を表明。
- 前回の偉業: 2025年9月にドイツのテストコースで時速496.22kmを記録し、市販車最速の座を獲得。
- まだ余力があった: 前回の走行データ解析により、1.5秒分の「全開加速時間」が残されていたことが判明し、今回の再挑戦が決定。
- 規格外のスペック: 4つのモーターで驚異の「2,977馬力」を叩き出すモンスターEV。

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なぜ、わずか2ヶ月で「再挑戦」が決まったのか?
今回の挑戦は、イギリスで開催された「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2026」のテンツァ(Denza)ブースにて、BYD副総裁(VP)のステラ・リー氏が動画内で自ら明かしたもの。
実は、2025年9月にドイツの「ATPパペンブルク(ATP Papenburg)」テストコースで行われたアタックで、U9 エクストリームは時速496.22kmという途方もない記録を樹立していますが、これはあのガソリンハイパーカーの雄、ブガッティ・シロン・スーパースポーツ300+が持つ時速490.5kmを超える大記録です。
しかし、アタック終了後に解析されたログデータから、テストドライバーのマルク・バッセン氏が減速を開始する直前、まだ「1.5秒間」アクセルを全開にできる余力(時間的・パワー的マージン)が残されていたことが発覚し、開発チームから「このクルマにはまだ眠っているポテンシャルがある。もう一度走らせてほしい」と熱烈な直訴を受けたステラ・リー副総裁が「セカンドチャンス」を約束することとなり、こうして11月の限界突破アタックが決定したというわけですね。
驚異の「2,977馬力」。U9 エクストリームの異次元スペック
仰望 U9 エクストリームは、ただでさえ過激なベースモデル「U9」を、時速500kmの領域に耐える空力とパワーに引き上げた特別仕様モデルであり、そのスペックはこれまでの「クルマの常識」を完全に破壊しています。
車両基本スペック
- パワートレイン: BYD独自開発の「e4(易四方)」4モーター独立制御プラットフォーム
- システム最大出力: 2,220 kW(驚愕の2,977馬力)
- パワーウェイトレシオ: 1トンあたり1,200馬力
- トルクベクタリング: 1秒間に100回という超高速で4輪の駆動力を個別調整
- バッテリー: 独自開発の「ブレードバッテリー(LFP)」+2層式冷却システム(最大30Cの超高出力放電に対応)
- サスペンション: アクティブ足回り制御システム「DiSus-X」の特別チューニング版(時速500km付近の強大なダウンフォース下でも、2,480kgの車体をミリ単位でフラットに維持)
- 空力装備: カーボン製フロントスプリッター、リフレッシャー、大型スワンネック型リアスポイラー

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ハイパーカー市場における位置付け
この「時速500km」という数字が自動車業界、そしてEVシフトの未来にどれほど大きなインパクトを与えるのかを整理してみると・・・。
1. 宿敵「ガソリンハイパーカー」との頂上決戦
これまで最高速の王座は、ブガッティやケーニグセグといった「超多気筒マルチターボ・エンジン」を搭載するガソリン車の独壇場で、というのも電気自動車(EV)は加速こそ鋭いものの、高速域でのモーターの「熱ダレ(オーバーヒート)」や回転数の限界、バッテリー保護の観点から、最高速アタックには不向きとされてきたわけですね。※よってハイパフォーマンスEVのほとんどはシステム「保護」のため速度リミッターによって最高速が制限される
しかしBYDは2,977馬力という”途方もない”パワーと高効率な2層冷却システムによってその弱点を完全に克服し、もし11月に時速500kmの壁を破るようなことがあれば「最高速でもEVがエンジン車を凌駕した歴史的瞬間」として記録されることになります。

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2. 「ただの実験車」ではない。販売好調なラグジュアリーブランド
一部の最高速記録車(アスパーク アウルなど)とは異なり、BYDの「仰望(Yangwang)」ブランドは、実際に中国の富裕層の間でステータスシンボルとして定着しているといい、データによると仰望ブランドは2026年6月だけで中国国内において455台を納車しているという実績があり、1,000万円〜2,000万円を遥かに超える超高級車セグメントにおいて前年比で毎月100%以上の成長を維持し続けているという現実も。
つまるところ、この最高速アタックは、ブランドの信頼性と技術力を世界へアピールするための究極のマーケティングでもあって、これもまたステラ・リー氏が「挑戦を許可した」理由なのかもしれません。
結論
「EVに時速500kmは不可能なのか?」
その答えは2026年11月、ドイツのATPパペンブルクの高速オーバルコース(4kmのストレートを2本備える全長12.3kmの環状コース)で証明されます。
限界ギリギリの状態で1.5秒の全開時間を絞り出し(テストドライバーは「なぜあの時アクセルを緩めたのか」と糾弾されているのかもしれない)、重いバッテリーを積んだ2.4トンの車体が未知の領域へ突入するとき、ぼくらは自動車の歴史が新章に突入する瞬間を目撃することになり、BYDと「仰望」開発チームによる「歴史を賭けた大勝負」の行方には注目したいと思います。
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参照:CarNewsChina, Weibo, Yangwang











