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フェラーリが2026年内に「新型車を2モデル投入」、そして「バイオ燃料テスト成功」とコメント。EV / PHEV展開と並行し内燃機関を継続する意向

フェラーリ アマルフィのフロント~ヘッドライト
Life in the FAST LANE.

| 296GTB / 296GTS後継モデルの話がまったく出てこなくなったことには一抹の不安を覚える |

もしかするとV6エンジンは一世代限りで終わってしまうのかもしれない

スーパーカー界の絶対的王者、フェラーリがEV(電気自動車)化の波を乗り越え、さらなる進化へと舵を切ることが決算発表の内容から明らかに。

ブランド初の量産フル電動モデル「フェラーリ ルーチェ(Ferrari Luce)」が2026年の販売目標を前倒しで達成したことを受け、最高経営責任者(CEO)のベネデット・ヴィーニャ氏は今後の新車計画と内燃機関の未来を拓く「バイオ燃料」の実証結果を明かしており、ここでは「内燃機関(ICE)を切り捨てるのではなく、カーボンニュートラル燃料によってV12やV8の快音を残す」というフェラーリの次世代パワートレイン戦略について考えてみたいと思います。

フェラーリのキー
フェラーリが2026年第2四半期の決算を発表。「売上と利益が大きく伸びる」も出荷台数は減少、やはり今後は生産台数を絞ることになりそうだ

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【この記事の要約】

  • 新世代EV「ルーチェ」が好調:2026年の販売目標を早くも達成し、EVシフトにおける批判を収束へ。
  • 2026年末までに新型2モデルを追加発表:1,200馬力を誇るハイパーカーのオープン版「F80アペルタ(仮称)」や、V12フラッグシップの「12チリンドリ ヴェルシオーネ・スペチアーレ(仮称)」が浮上。
  • 内燃機関(ICE)存続へバイオ燃料(合成燃料)をテスト:すでに複数のカーボンニュートラル燃料で実験を行い、エンジン出力やフィーリングに「影響なし」とCEOが言及。
  • 単一のパワートレインに縛られないマルチテクノロジー戦略:EV・ハイブリッド・バイオ燃料内燃機関の3本柱でフェラーリ独自のDNAを保持。
レッドのフェラーリF80(サイドエアインテーク)
フェラーリ「F80 アペルタ」の試作車がマラネロで初目撃。フロントの「ブラックバンド」の去就については確認できず、しかしフェラーリはこれを貫くであろう

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フェラーリ デイトナSP3のサイド(ブラック)
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EV「ルーチェ」の好調とバイオ燃料がもたらす内燃機関の可能性

フェラーリ初のフルEVセダン「ルーチェ」は、発表当初こそ伝統的なファンから様々な意見が飛び交ったものの、すでに2026年の目標販売台数に到達したことがアナウンスされており、四半期決算発表では売上高・純利益ともに拡大を記録して経営基盤とブランド力の強靭さを見せつけることに。

フェラーリ ルーチェのカーコンフィギュレーター〜エクステリア編(ボディカラー、グリーン)
「批判は需要」?フェラーリ ルーチェが速くも2026年の販売目標を達成したもよう。アンチの声を黙らせた超富裕層のリアルな需要とは

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しかしフェラーリの環境戦略は電動化だけに留まらず、決算会見においてベネデット・ヴィーニャCEOは以下のように語っており・・・。

「私たちはバイオ燃料をカーボンニュートラル燃料のカテゴリーに位置付けています。我が社にとってこれらは重要な選択肢であり、自社エンジンとの相性も抜群です。すでに複数のカーボンニュートラル燃料をテストしましたが、エンジンのパフォーマンスは一切低下せず、極めて良好に作動しています。何も変わっていません。」

この発言は、フェラーリが純粋なバッテリーEVのみに依存するのではなく、バイオ燃料や合成燃料(e-fuel)を活用して魅力的な内燃機関を長期間存続させる方針を明確に示しています。

ただ、現時点では「複数のカーボンニュートラル燃料」の詳細、そして「バイオ燃料」の詳細についても語られておらず、ここは今後の発表を待つしか無いのかもしれません(今回、水素については言及されておらず、今のところ水素は視野に入ってないのかも)。

2026年後半に登場が期待される2つの新型モデル

フェラーリは2026年末までにさらに「2つの新車モデル」を披露することを予告しており、現在有力視されている2モデルの予想スペックと特徴は以下の通り。

1. フェラーリ F80 アペルタ(仮称)

  • 概要:V6ツインターボ+3モーターを搭載する超高性能ハイブリッド・ハイパーカー「F80」のオープンモデル(デタッチャブルトップ仕様)。
  • パワートレイン:1,200馬力を誇るハイブリッドシステムをクーペからそのまま踏襲。
  • 市場での位置付け:ラ・フェラーリ アペルタの系譜を継ぐ、世界最高峰の限定スペチアーレ・オープンモデル。

2. フェラーリ 12チリンドリ ヴェルシオーネ(VS)・スペチアーレ(仮称)

  • 概要:6.5リットル自然吸気V12エンジンを搭載するフラッグシップ「12チリンドリ(12Cilindri)」の高性能サーキット指向スペック。
  • 特徴:軽量化、空力性能の極限化、エンジン出力の向上(ノーマルの830馬力からさらに強化)が期待されるモデル。
  • 位置付け:812 VS(Competizione)のスピリットを受け継ぐ、内燃機関V12の最高峰モデル。
マラネロを走るイエローのフェラーリ・ルーチェ
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なお、この12チリンドリVSが発表されるのであれば、ここ最近のフェラーリの流儀に従って「クーペとオープン」両方が登場することとなりそうですね。

予想スペック比較表

項目F80 アペルタ(仮称)12チリンドリ ヴェルシオーネ・スペチアーレ(仮称)
エンジン形式3.0L V6 ツインターボ + 3モーター6.5L V12 自然吸気(NA)
最高出力1,200 hp(クーペ同等)850 hp〜900 hp オーバー(予測)
駆動方式4WD(フロント電動e-4WD)RWD(後輪駆動)
ボディタイプハイブリッド・ロードスター高性能フロントミッドシップ・クーペ/スパイダー
注目技術アクティブサスペンション / 超軽量カーボンシャシー超高回転V12(9,500rpm超)/ バイオ燃料対応

そのほかの候補としては296GTB / GTSの後継モデル、296「チャレンジストラダーレ」が予想されるものの、モデルライフを終了するであろう296GTB / GTSの後継版が現時点で発表されないのはいまだ「ナゾ」であり、もしかするとV6モデルは現行世代で「終わり」なんじゃないかと思ったり。

フェラーリ296チャレンジストラダーレのスパイフォト(リア)
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なぜモータースポーツや超高級車メーカーは「合成燃料」「バイオ燃料」に注力するのか?

現在、フェラーリやポルシェ、さらにはF1(フォーミュラ1)などのモータースポーツ界が「カーボンニュートラル燃料(バイオ燃料・e-fuel)」に巨額の投資を行っていて、これにはスーパーカーブランド特有の重要な理由が存在します。

  1. サウンドとフィールの継承:フェラーリのブランド価値の核である「V12エンジンの高回転時のサウンド」や「シフトチェンジのダイナミズム」は、モーター音のみのEVでは(いかにパワフルでも)代替できず、しかしバイオ燃料であれば大気を汚染するCO2発生量を抑えたり、あるいは合成燃料であれば「実質排出量ゼロ(カーボンニュートラル)」を達成しながらも伝統のエキゾーストノートを維持できる
  2. 既存顧客・クラシックカーの保護:過去に製造された数万台のフェラーリ(既存車)も、バイオ燃料や合成燃料を使用することで環境負荷をかけることなくそのまま走り続けることが可能になる
  3. F1技術のフィードバック:2026年シーズンからのF1世界選手権では、100%持続可能燃料(100% Sustainable Fuel)の導入が義務付けられ、レース領域で培った合成燃料の燃焼効率向上技術がそのまま市販車にフィードバックできるというメリットも

なお、合成燃料は「生成段階でCO2を吸着する」、バイオ燃料は「再生可能な原料を使用して生成する」という相違があり、それぞれが環境に対する負荷を軽減する意味合いや方法については微妙に差異があるのですが、このあたりは研究が進めば進むほど「手段が多様化」しており、それぞれの定義や捉え方も多様化しているというのが現状です。

フェラーリ296GTBの給油口
Life in the FAST LANE.

そして参考までに、現在のF1(2026年シーズン)では100%持続可能燃料の使用が義務付けられているものの、ただしこれは「100%バイオ燃料」という意味ではなく、バイオ由来成分と合成燃料(e-Fuel)を組み合わせた、化石由来成分を含まない燃料という定義となっています。

今話題の「合成燃料」!そのままガソリンエンジンに使用できカーボンフリーを実現できるものの「何が問題でなぜ普及しない」のか?
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結論

フェラーリが示した新たなビジョンは「EVへの急激な完全移行」でも「過去への執着」でもなく、1000馬力オーバーの最先端EV「ルーチェ」で新たな顧客層を開拓する一方、1,200馬力のハイブリッドハイパーカー「F80」や至高のV12モデル「12チリンドリ」のさらなる開発を止めず、さらに「バイオ燃料」によって内燃機関の未来を守り抜くという姿勢を証明するもの。

顧客に対して単一の選択肢を強制するのではなく、多角的な技術アプローチで最高峰のパフォーマンスを提供し続けるマラネッロの挑戦には今後も大きな期待がかかります。

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参照:Ferrari

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