| ガソリンエンジン搭載のスポーツカーが終焉を迎えるに際し、多くの人がこの機会を逃すまいと考えているのかも |
たしかにこんなクルマは二度と出てこないかもしれない
さて、ぼくが一度は運転してみたいクルマのひとつ、ドンカーブート(ドンケルフォールト / Dokervoort)。
昨年12月には10年ぶりとなる新型車「F22」を発表していますが、当初75台のみの生産予定であったものの、あまりにも需要が強いために25台の増産を行ない、合計100台を作ると正式にアナウンス。
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ドンカーブートF22はこんなクルマ
そこでこのドンカーブートF22を振り返ってみると、500馬力を発生するパワフルなアウディ製2.5リッター直列5気筒ターボエンジンを搭載し、更に驚かされるのは車体重量がわずか750kgということ。
これによって0−100km/h加速2.5秒、200km/hまでを8秒未満で加速するというブガッティシロン並の性能を誇りますが、この加速はデュアルクラッチではなく、ボッシュ製レブマッチ機能を搭載したショートストローク5速マニュアルにて達成するというのがこれまた驚きです。
なお、「F22」と聞くと戦闘機を連想するものの、実際には「2022年初めに誕生したマネージング・ディレクター、デニス・ドンカーブートの娘(フィリッパ)の名前にちなんで命名された」と公式にアナウンスされており、意外なルーツを持っているようですね。
なお、ドンカーブートは1978年にモータースポーツ愛好家のヨープ・ドンカーブート氏によって設立されており、設立当初はケーターハム・セブンのキットカーを扱っていましたが、その後にセブンをベースにしたモデルを開発・販売するようになり、それがどんどん過激化して現在に至ります。
ドンカーブートはこう語る
今回の増産につき、デニス・ドンカーブートは「F22を高く評価してくれることを期待していたのですが、その通りになりました。そのため、通常の生産枠がすべて埋まった後に、さらに25台を生産するにあたって高品質な部品を調達する必要が生じ、ロジスティクスチェーンを再考する必要が出てきたのです。我々は今、前例のない状況にあり、これほど強い需要があることは、F22の設計とエンジニアリングチームの努力が正しく評価されたということにほかなりません」とコメント。
ドンカーブートによると、すでに最初の一台は顧客のもとに納車されているそうですが、これまでにこのF22をオーダーしたオーナーは世界中に分布しており、メインは西ヨーロッパ、しかしUAE、英国、南ヨーロッパでも受注があり、米国からも5件の受注があったもよう。
ただ、この100台を生産するにしても生産設備がこの受注に追いつかず、最後の一台を納車するのは2025年になるだろうということについても触れています。
参考までに、ドンカーブートはこのF22によって、これまでにない新しい客層を獲得できたと述べていますが、これに近い性質を持つケーターハムの受注も過去最高レベルに達したといい、ガソリンエンジン搭載スポーツカーの時代が終わろうとする今、多くの人がシンプルでピュアなドライビングマシンを求めているのかもしれませんね。
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