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経営破綻したスパイカーに救いの手。新たなる提携によって「粘り強くやり通せば必ず道は開ける」の社是のとおり不死鳥のように蘇る

2020/09/11

| これまでに生産したクルマは265台、すべてマニュアル・トランスミッション |

オランダのハイパフォーマンスカーメーカー、「スパイカー」が復活するようだと話題に。

スパイカーというと2014年に経営破綻してしまい、2017年には再建という話が出るも、その後は新型車の発表もなくフェードアウト。

しかし今回ロシア資本のBRエンジニアリング、SMPレーシング、ミラン・モラディらの出資によって2021年より3つのニューモデルを発売する、という声明が発せられています。

2021年に発表されるニューモデルとは?

そして気になるのは「3つのニューモデル」で、2021年に発表するとなると、今から新規に開発を行う時間はなく、よって過去に発表されたモデルを実現させるものと考えるのが妥当。

まずひとつねの候補は2016年に発表された(そしてそのまま立ち消えになっていた)Preliator。

これは先代アウディTTに積まれていたV8エンジンを積むと言われていたものの、すでにアウディのエンジンは新世代に切り替わっており、パワートレーンについては「仕切り直し」となる可能性が大きそう。

そしてもう一台は2010年に発表された「D12 Peking to Paris」、最後の一台はやはり2010年に発表されたB6 Venatorの可能性が高く、おそらくこれらをリバイバルするんじゃないかと見られているようですね。

そして今回の発表によると「スパイカーが数年の間、非常につらい時期を迎えていたことは確かだ。だが、今回の提携によってそれらは過去のものとなった。そして今後、スパイカーは新しい時代に向かって歩みだし、スーパースポーツセグメントにおいて重要な役割を果たすだろう」。

スパイカーは現在までに265台の車(すべてMT)を販売したそうですが、それらの車両をメンテナンスするための設備をドイツに開き、加えてモナコにフラッグシップストアを開くとも述べており、つまりは相当な額の資金を獲得したとも考えられます。

なお、スパイカーはその性能よりも「エキゾチックさ」が売り物のメーカーでもあったので(ぼくはけっこう好きだ)、珍しいものを求める富裕層の多い「モナコ」にフラッグシップストア開設、というのはけっこういい案かもしれませんね。

スパイカー「D12 Peking to Paris」はこんな車

こちらが以前に発表された、D12 Peking to Paris。

このクルマを発表した後には経営破綻を喫しているものの、2015年には「ケーニグセグの5リッターV8エンジンを搭載し、かつハイブリッドシステムを搭載したスーパーSUVになって登場」というウワサも出ています(実現はしていない)。

スパイカーはもともと航空産業にルーツを持つとされていますが(そのためにタービンやプロペラをモチーフとしたデザインが多い)、エクステリア、インテリアともに「他に類を見ない」デザインを用いることでも有名

なお、スパイカーのカンパニー・スローガンは「Nulla tenaci invia est via」、これは「粘り強くやり通せば、必ず道は開ける」という意味のラテン語で、まさにスパイカーはこれを地で行く会社と言えそうですね。

スパイカー「C8Preliator」はこんなクルマ

そしてこちらは2016年に発表されたC8Preliatorはこういったクルマ。※2014年の破綻後にも、アメリカの航空機製造会社Volta Volare社からの援助を受けるなど、細々と活動は行っていた

上述のとおりアウディ製のV8エンジン搭載を予定し、6速MTもしくは6速ATと組み合わせられる(予定だった)と発表されています。

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