| いろいろな意味で、これほど羨ましい人生を歩んでいる自動車人も少ないだろう |
33歳でブガッティを配下に置き、自分の開発したハイパーカーで自分の会社のための広大な土地を走り回る
さて、リマックはネヴェーラの生産や開発状況をチョコチョコと公開していますが、今回はなんと「オフロード走行」を行う動画を公開。
ただ、実際にリマック・ネヴェーラを購入した人がオフロード走行を行うとは思えず、そして今回のオフロード走行についてもテストではなく、単にリマックCEO、メイト・リマック氏が「ちょっと走ってみたかった」ために行われたもよう。
参考までに、リマック・ネヴェーラのテストはほぼ最終段階にあるといい、あと「最低でも」2回のクラッシュテストを行う必要があるそうですが、そのクラッシュテストの前に「市販モデルでは走ることがないであろう」悪路を走ってみたということになりそうです。
走ったのは「新社屋建設予定地」
なお、今回リマック・ネヴェーラが走ったのは(クロアチアにある)新社屋の建設予定地だといい、そこへ向かう途中のちょっとした山道も走行しています。
そして新社屋建設予定地ににたどり着いた後、画像のようなぬかるみを走ることとなっていますが、1,914馬力を誇るハイパーカーであるにもかかわらず高い安定性を誇っており、トラクションコントロールが非常に優れているということもわかります。
ちなみにリマック・ネヴェーラに採用されるトラクションコントロールは「走れば走るほど」状況を学んでその正確性が高まるといいますが、今回の動画はそれを証明したといっていいのかもしれません。
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なお、いかに「破壊する車両」といえどもメイト・リマック氏は自身の作品をないがしろにすることはなく、走行後には泥や、グリルに詰まった枯れ葉などをちゃんと取り除き、きれいにしていることもわかります。
リマックでは、ネヴェーラの開発のために全部で16台のプロトタイプを製作したといいますが、この個体はメディアや顧客向けの試乗イベントにて使用された個体だといい、これから最終的な破壊テストを受けるということに。
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そしてリマック・ネヴェーラはすでに欧州でのクラッシュテストをパスしており、つまりはすでに最低一台を潰したということになりますが(他の破壊テストを含めると9台を廃車にしている)、今回はアメリカでの販売を行うためのテストを受けるとされ、ここで「さらに最低2台」のクラッシュが実施されるもよう(正面衝突、そしてバリアー衝突の2つをクリアせねばならない)。
もちろん、こういったテストのために破壊した車両のコストが製品単価に乗ってくることになり、これが「ハイパーカーが高価になる理由のひとつ」だとされています。
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リマック・ネヴェーラが泥道を走る動画はこちら
リマックは本社の建設をついに開始
そしてリマックは「クロアチアのザグレブに、欧州最大級の研究開発・生産拠点となる新グローバル本社の建設を開始した」と発表。
このリマック・キャンパスは、ネヴェーラををはじめとする将来のすべてのモデルの生産拠点となり、20万平方メートルの敷地に、テストコース、ミュージアム、デザイン・エンジニアリング・生産・テスト施設など、さらには牧草地や池、屋上庭園、VRルーム、極秘プロジェクトルーム、ハイエンド・カスタマイズスタジオ、バー、コンビニ、ゲームルーム、ジムとトレーニングセンター、レストラン、さらには幼稚園も設置される、とのこと。
なお、リマックは11月より新会社「ブガッティ・リマック」をスタートさせていますが、新会社もここに収容されることになりそうです(ただ、これまでのブガッティは今まで通りフランスのアルザスに本社を構え、生産も継続するとアナウンスされている)。
創業者兼CEOのメイト・リマックは、今回の声明の中で「会社を設立したときから、最高の労働環境を構築することが私にとって重要でした。適切な環境に身を置けば、より自然に優れた製品を生み出すことができると信じています。新しいキャンパスでは、まさにそれを実現したいと考えています。従業員だけでなく、仕事と創造性のための最高の環境を作りたいのです。ここは、お客様や学生、一般の方々を歓迎し、従業員との交流の場となることを目指します。また、この施設を自然や周辺環境に融合させ、カーボンニュートラルにすることにも細心の注意を払っています」とコメントしています。
さらにこの新キャンパスは追加の設備が必要になった場合、必要に応じて拡張できるように設計されており、最終的には、現在の倍以上となる2,500人以上の従業員を収容することを前提に土地を取得している、とのこと。
リマックの本社建設予定地を紹介する動画はこちら
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