ポールスターのデザイナー「最近のEVは空気抵抗を気にしすぎてどれもジャガイモのように見える」。言われてみればジャガイモのようなクルマが増えていた

｜　ポールスターは現代の自動車業界において、もっとも象徴的なデザインを持っているとも考えられる　｜

そしておそらく、エンブレムを見ずともそのブランドのクルマであるとわかる数少ない優れたデザインを持っている

さて、ポールスターは現在の自動車業界においてもっとも素晴らしいデザインを行うブランドの一つだと考えていますが、今回ポールスター3のエクステリア・デザイン・マネージャーを努めたナフーム・エスコベド氏が「最近のEVは、空気抵抗を考慮するあまり、みんなジャガイモのようなデザインになってしまっている」とコメントしています。

「インテリアも派手になり、ラスベガスにいるようだ」

たしかに同氏のいうことには一理あり、最近だと中国資本に移ったスマートのニューモデルが「かなりジャガイモっぽい」デザインかもしれません。

加えて他の中国車もこぞって「ツルっとした」表面を持っていて、しかしこれはEVとしての航続距離を向上させるためのものであり、ある意味では「機能を追求したら、どうしてもそうなってしまう」のだとも考えられます。

ただ、ナフーム・エスコベド氏はそういった傾向に納得ができない一人であり、「航続距離を向上させるため、デザイン上のディテールを犠牲にしてまで、空力性能をで重視することは、本来進むべき道ではない」とも。

そして”もっとも気に食わないこと”として上述の「ジャガイモのようなデザイン」を挙げているわけですね。

さらにナフーム・エスコベド氏が苦手だと語るのは「アンビエント照明」。

あちこちに照明がありすぎて、ミニ・ラスベガスにいるような気分になる。たくさんのボタン、たくさんのライト、これは紫、これは緑、これはオレンジ。どうしてここまでやらないといけないのでしょうね。

加えてナフーム・エスコベド氏は、一部の自動車メーカーが”外装もやりすぎている”と言い、いくつかのクルマについては "路上のクリスマス・イルミネーション "のようだと表現しています。

なお、同氏は吉利汽車傘下の各自動車メーカーはクルマに巨大なエンブレムを付けないことについても言及しており、そのプレゼンスを強化するためにエンブレムが拡大してゆくメルセデス・ベンツやフォルクスワーゲンを暗に批判するといった姿勢を見せていますが、たしかにZeekrやロータス、そしてスマートもエンブレムは大きくなく、むしろ目立たないように配慮されているように感じます。

そしてポールスターはといえば、同氏が「我々は、明らかに他社とは異なる方法で存在感をアピールしたいのです」と語る通り、明らかに「ポールスターだとわかる」ディティールを用いてデザインを行っていて、そのアプローチはドイツや中国、そしてアメリカの自動車メーカーとも大きく異なるものとなっており、明確に他社のデザインを批判するだけあって”納得の”内外装を持つように思います。

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参照：WhichCar