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【試乗】一見「同じように見える」マツダCX-5とCX-60はどちらを選ぶべきか? CX-60は「これまでのマツダ」、CX-5は「これからのマツダ」(前編)

マツダCX-5(レッド)のフロント
Life in the FAST LANE.

| 結論:新型CX-5は「万能型」、CX-60は「走りと上質感」を狙ったSUV |

パっと見だと同じように見えるCX-5とCX-60であるが

「なぜマツダは同じようなSUVばかりを作るのか」

そう思っている人も多いんじゃかいかと思われ、何を隠そう、ぼくもそう考える一人です。

そんなわけでこの疑問を解消すべくマツダディーラーを訪れたわけですが、今回の比較対象は「もっとも近いように思える」CX-5とCX-60。

ただし実際にディーラーで説明を受け、そして自分でステアリングホイールを握って走らせてみるとこの2台はまったく別モノであることがよくわかり、ここでCX-5とCX-60それぞれの印象、そして比較について述べてみたいと思います。

マツダCX-60(ホワイト)のフロント
Life in the FAST LANE.

この記事の要約

  • そもそも両者はプラットフォームが全然違う・・・CX-5はFFベース、CX-60はFRベース
  • CX-5とCX-60とはボディサイズ、価格が近い・・・数字で見る両者は意外に接近している
  • CX-5とCX-60の外観は意外と違う・・・搭載されるエンジンの差によってとくにフロント部に大きな差。CX-60は直6を収めるためにノーズが高くグリルが立派
  • CX-5は内外装が新世代・・・CX-60は「これまで」のマツダ、CX-5は「これから」のマツダ

CX-5とCX-60とは「どう違う」のか

マツダCX-5(レッド)のサイド
Life in the FAST LANE.

マツダのSUVラインアップで、非常に近い位置にあるのが新型CX-5とCX-60。

新型CX-5は2026年5月に約9年半ぶりのフルモデルチェンジを受け、ボディサイズを拡大するとともにパワートレインを2.5Lガソリン+マイルドハイブリッドの「e-SKYACTIV G 2.5」に一本化し、価格は330万円からという設定です。

これによってCX-60にサイズと価格ともに近づくこととなりますが、マツダの分類だとCX-5は「ミディアム」、プラットフォームは「FF用」。

一方のCX-60はFRベースのプラットフォーム(ラージ商品群)、直列6気筒3.3Lディーゼル、ディーゼルハイブリッド、PHEVまで用意するというマツダの上級SUVというポジションです。

つまり両車は一見すると「サイズ違いの兄弟」のように見えるものの、実際にはクルマの設計思想そのもの、そして実際の物理的な構造が全く違うというわけですね。

マツダCX-60(ホワイト)のサイド
Life in the FAST LANE.

まずはボディサイズを比較

まずはボディサイズを見てみると、CX-60のほうが全長で50mm、全幅で30mm大きく、しかし逆に全高は10mm低くなっています。

項目新型CX-5CX-60
全長4,690mm4,740mm
全幅1,860mm1,890mm
全高1,695mm1,685mm
ホイールベース約2,815mm2,870mm
駆動方式FF/4WDFR/4WD
乗車定員5名5名

そして数値以上に重要なのが「プロポーション」で、CX-60はフロントが長く、セダンにも近いダッシュ・トゥ・アクスルを持っており、「フロントタイヤとフロントドアの前側」まではこれくらいの長さがあるものの・・・。

マツダCX-60(ホワイト)のサイド
Life in the FAST LANE.

CX-5ではこんなに短く(フロントタイヤの後ろがすぐにドア)。

マツダCX-5(レッド)のフロントサイド
Life in the FAST LANE.

これはひとえにCX-60が「直6という長いエンジンを積んでいる」ということに起因しますが、逆に「4気筒」というコンパクトなエンジンを積むCX-5はキャビンを極力前に出しており、これによって室内空間を稼いでいるというわけですね。

マツダCX-5(ホワイト)のフロントサイド
Life in the FAST LANE.

これによって生じる面白い現象が「後部座席のスペース」で・・・。

マツダCX-60のリヤシート
Life in the FAST LANE.

全長では長いはずのCX-60のほうが前後にややタイトなレッグスペースとなっています。

マツダによるとCX-5の後席では「機内持ち込みサイズのキャリーケースを縦置きできるほどの足元空間を確保」しているとのことですが、ホイールベースそのものはCX-5のほうは55mm短く、いかにエンジン形式が車両のパッケージングを左右するかということがわかる例だと思います。

マツダCX-5(レッド)のリヤシート
Life in the FAST LANE.

さらに言うならば、直6エンジンを収めるという関係上、CX-60のボンネットはかなり高く、CX-5に比較するとその先端が5cmほど高いのだそう。

マツダCX-60(ホワイト)のフロント
Life in the FAST LANE.

ただ、そのおかげでこの「威厳ある」フェイスを実現することができており、上級モデルたる貫禄と高級感を獲得することが可能となっている、ということに。

マツダCX-60(ホワイト)のフロントグリル
Life in the FAST LANE.

両者のデザインには「1世代ぶんの」差異がある

どちらか片方だけを見ているとそこまで大きな(両者の)差は感じられないものの、実際に並べてみると大きな差異があることがわかるのがそのデザイン。

CX-80は「これまでの」マツダのデザイン原語をもって設計されたクルマであり、「段差や急な角度を避け、なるべくなめらかに」デザインされたクルマであり、ボディパネルはもちろんサイドアンダーのモールはこんな感じ。

マツダCX-60(ホワイト)のサイド
Life in the FAST LANE.

一方でCX-5だとこんな感じで、明確なエッジが設けられていることがわかりますね。

マツダCX-5(ホワイト)のサイドアンダー
Life in the FAST LANE.

さらにCX-5のサイドアンダーは立体的な形状を多数含んでおり、ボディパネルのプレスラインとと連動したデザインも。

マツダCX-5(ホワイト)のサイドアンダー
Life in the FAST LANE.

「一直線」のCX-60とは異なり、この部分が非常に有効的なデザイン要素として機能していることが分りますね。

マツダCX-5(ホワイト)のサイドアンダー
Life in the FAST LANE.

なお、このモール部分はフェンダーアーチ部分においても顕著な差異が見られ、CX-60ではアーチに沿った「丸形」。

マツダCX-60(ホワイト)のホイールアーチ
Life in the FAST LANE.

CX-5では上部に台形状の突起が見られ、これがいいアクセントに(レンジローバーはじめ、いくつかのブランドがこの手法を採用している)。

これはもう「カバー」の域を超えてひとつのデザイン的意味を持つパーツとして機能しているということが理解でき、CX-60とCX-5とのデザイン的方向性の差異を示唆するひとつの部分なのかもしれません。

マツダCX-5(レッド)のホイールアーチ
Life in the FAST LANE.

さらに「段差」はフロントにも見られ、ヘッドライトとバンパーとの境界、そして周辺にも「段差」。

マツダCX-5(レッド)のヘッドライト
Life in the FAST LANE.

CX-60だとこう。

ヘッドライトレンズとバンパー。フロントフードとが「ツライチ」ではないものの、統合されたデザインを持つことがわかります。

マツダCX-60(ホワイト)のヘッドライト
Life in the FAST LANE.

つまりCX-5では「整合性」よりも、ひとつひとつのパーツの主張のほうが重視されていると考えることも可能です。

マツダCX-5(レッド)のヘッドライト
Life in the FAST LANE.

さらに「パーツの主張」はアッセンブリーの中にも見られ、ヘッドライトの中には「5」という文字がエンボス加工された赤いパーツも(機能性はなく、単にデザインのためだけに存在する)。

マツダCX-5(レッド)のヘッドライト
Life in the FAST LANE.

そしてこの「段差」「パーツの主張」はテールランプにも現れていて、CX-60だとこう。

マツダCX-60(ホワイト)のテールランプ
Life in the FAST LANE.

突出してはいるものの、あくまでも車体のデザインに沿う形状を持っています。

マツダCX-60(ホワイト)のテールランプ
Life in the FAST LANE.

一方のCX-5だとテールランプは完全に独立性を主張しており、これ単体でも成り立つ芸術作品のような雰囲気に。

マツダCX-5(レッド)のテールランプ
Life in the FAST LANE.

こうやって見るとその主張がわかりますね。

マツダCX-5(レッド)のテールランプ
Life in the FAST LANE.

そのほかリヤセクションにはいくつかの相違があり、CX-60ではこれまでの「カモメマーク」。

マツダCX-60(ホワイト)のテールゲート
Life in the FAST LANE.

CX-5ではカモメークがなくなり、中央に「MAZDA」文字。

なお、この「中央にブランド名やモデル名を配置する」のは近年のレクサスやフォルクスワーゲンが採用する手法でもあり、今後さらに拡大するトレンドとなるかもしれません。

マツダCX-5(レッド)のテールゲート
Life in the FAST LANE.

こうして見ると、CX-60とCX-5とが「似て非なる存在」ということもよく分り、そしてこのCX-5に採用されたデザインの一部は「中国専売」のEZ-6に端を発するものだということも忘れてはならず、EZ-6を起点としてデザインが変わり始めた、ということになりそうです。

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価格の比較

そして両者の価格の比較ですが、ざっと以下の通り。

ただし標準装備とオプションの内容は大きく異なっていて、一概に比較できなという実情も。

たとえばCX-5だとインフォテイメントシステムにカーナビ(Googleマップ)が組み込まれており、しかしCX-60だとこれまで通りカーナビデータ(SDカード)を購入する必要がある、といった具合です。

レッドのマツダCX-5(リヤ)
Life in the FAST LANE.

なお新型CX-5は330万円から、最上級グレードでも約430万円台という価格設定に。

新型CX-5

グレード2WD4WD
S330.0万円353.65万円
G352.0万円375.65万円
L407.0万円~

CX-60はガソリン2.5Lなら382.8万円から、ディーゼルなら430.32万円から。

パワートレインにバリエーションがある(ピュアディーゼル、ディーゼルハイブリッド、ディーゼルPHEV)のはCX-5とは異なる点で、さらにフラッグシップらしく「ナッパレザーパッケージ」も存在します(CX-5ではナッパレザーは選択できない)

ホワイトのマツダCX-60(リヤ)
Life in the FAST LANE.

CX-60

グレード2WD4WD
25S L Package382.8万円405.35万円
25S Exclusive Mode413.05万円435.6万円
XD Drive Edition430.32万円452.87万円
XD Premium Sports469.81万円492.36万円
XD-HYBRID534.05万円~
PHEV649.55万円~

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