フェラーリが「ラ・フェラーリ・アペルタ」を追加で1台製造し、チャリティーオークションに出品する、とのこと。
これはオークションハウス、RMサザビーズが発表したもので、9月9日の競売に登場するようですね。
RMサザビーズによると「非常に特別な1台」とされ、特別な内外装を持つことが容易に想像可能。
これはフェラーリにとってもさらにそのブランド価値を上げる機会にもなりうるため、「相当に」カスタムされた1台を用意してくると思われます。
予想落札価格は最高で5億2000万円ほどと見られていますが、ラ・フェラーリ・アペルタの希少性、資産価値を考えると「もっと高い」金額を出す人もいるかもしれません。
ラ・フェラーリ・アペルタはフェラーリの70周年を記念して発売された車ですが、限定台数は150台とも200台とも209台とも言われ、おそらく「209台」が生産されたと思われます。
というのも「~9台」というのはフェラーリの限定モデルにおける「通例」で、これは「顧客が欲しがるよりも、”1台だけ”少なく作る」というエンツォ・フェラーリの考え方を反映させたもの。
よってこれまでの限定モデルもF50が349台、エンツォフェラーリ399台、ラ・フェラーリが499、と「~9台」という数字(F40のみが増産したために1311台という数字に。また後述の特別な”1台”を除く)。
なお、この「限定数量」には例外があり、F40の増産(これは初の商業目的のスペチアーレだったので需要を読みにくかったのかも)をのぞくと、399台限定であったエンツォフェラーリに「400台目」を製造したことも。
これは当時のローマ教皇であるヨハネ・パウロ二世が注文した個体とされ、のちにチャリティオークションへ出品(収益金はインド洋津波犠牲者の救済に充てられたと言われる)。
その後、499台限定のラ・フェラーリにも「500台目」が追加生産され、イタリアで起きた地震による被害復興の資金として落札金額が寄付されています。
今回はどういった目的のチャリティなのか明かされていないものの、これは「世界で最も強力なネームバリューを持つブランドの一つ」であるフェラーリだからこそできる社会貢献であり、こういった方向にそのネームバリューを使用するということはフェラーリにとっても社会にとっても、もちろん落札者にとっても素晴らしい結果を生むはずで、今後のスペチアーレにおける「定番」となるのかもしれませんね。
なおラ・フェラーリ・アペルタはこれまでのスペチアーレの中でもっとも生産台数が少なく、世界有数のフェラーリ・コレクターでも入手できなかったことで有名に。
それだけに「どうしても手に入れたい」人が多数いると思われ、今回の「1台」は激しい争奪戦となりそうです。
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