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レクサスLFAのメンテナンスはこうする!定期点検は3年に一度、4日を要してアンダーカバーの取り付けだけでも2時間

2018/07/22

| レクサスLFAは乗用車よりもレーシングカーに近い |

レクサスUKが、自社にて所有する「LFA」のメンテナンスについて公開。
レクサスLFAは2010年に生産が開始され、生産台数は500台(2012年に生産完了)。
欧州には38台が存在するとされていますが、今回公開されたのはそのうちの一台、ということになりますね。

日本だと法定点検や車検時になんらかのメンテナンスを受けることになると思いますが、英国ではちょっと事情が異なるようで、レクサスとしては「3年ごと」とLFAのメンテナンスサイクルを決めている、とのこと。

レクサスLFAとは?

レクサスLFA(Lexus F Sports Apex)はトヨタが2010-2012年の間にリリースしたスーパーカーで、既存車種とはほとんどパーツを共有しない、専用に開発されたシャシーやエンジンを持つクルマ。
フレームはカーボンモノコック、エンジンは4.8リッターV10(560馬力)、0-100キロ加速は3.7秒、最高速度は325km/h。
エンジンはフロント、駆動輪は後輪のみで、スタイリングもそれを視覚的に表現する「ロングノーズ・ショートデッキ」。
トランスアクスルレイアウト(トランスミッションは6速シーケンシャル=ASG)を採用し、重量配分は前後で48:52だとされています。

ボディサイズは全長4505ミリ、全幅1895ミリ、全高1220ミリ、重量は1480kg〜。
サスペンション形式は前:ダブルウィッシュボーン/リア:マルチリンク、ブレーキはカーボンセラミックローターを採用。

レクサスLFAのメンテナンスは容易?

レクサスUKによると、ほかのレクサス製乗用車に比較すると「非常に複雑」で、いくつかのパーツには容易にアクセスできない、とのこと。
このあたりは「レーシングカーに近い」としており、レクサスLFAのメンテナンスはまずパネルを外すところから始まる、と語っています(この辺り、先日話題になったブガッティ・ヴェイロンのオイル交換同様)。

その後にサスペンション、ステアリングシステム、サブフレームのチェックを行いますが、油圧系はほぼアクセスできないので「目視にとどまる」ようですね。
なお、外したボルトやナットは一つ一つチェックする、と述べています。

↓これはアンダーパネルの一部、エキゾーストシステム、プロペラシャフトを取り除いた状態

ブレーキパッドやディスクも「人の目」で入念にチェックされ、クラックがないかを確認。
加えて計測機械や紫外線によるチェックも行うとしており、相当な念の入れようであることがわかります。
ちなみにホンダNSXは点検の際にカーボンセラミックローターに「焼きを入れる」必要があるそうですが、このためのオーブンが非常に高価、とのこと。



レクサスLFAのボディにつき、65%はカーボンファイバー製で、これは注意を要するパーツだそう。
たしかにレクサスはカーボンパーツの(市販車向けとしての)耐久性には懸念をしめしており、カーボン柄の見える「エクスポーズド・カーボン」はLFAにおいては非採用。

↓エンジンはフロントに搭載されますが、極端に車体中央へ押し込まれているのがわかる

そのほかはオイル循環系のチェックが必要ですが、これには「トランスミッションを降ろす」必要がある模様。
あとはオイル交換とフィルター交換、そしてエアコンフィルター、ブレーキフルード、冷却水と電装系のチェックを行い、元のパーツを戻して今回のメンテナンスは終了(アンダーパネルを戻すだけで二時間が必要)。

すべてにかかるのは4日で、これは実際に走行してのテストも含み、テスト走行についてはまず社屋内、そして公道、さらにはアウトバーンで行う、としています。

レクサスUKの談では、「今まで問題が見つかったことはない」と、製造やパーツの品質は「さすがトヨタ(レクサス)」。
レクサスLFAのプロペラシャフトは(ハイパフォーマンスカーにしては珍しく)カーボン製ではなく鋼管ですが、これは航空機グレードの製法を用いたとされ、軽量性の重要さを理解しながらも「耐久性」にトッププライオリティを置いた結果なのかもしれません。※回転慣性最適化のため、プロペラシャフトの太さは部位によって異なる

スーパーカーはパフォーマンスを第一義に考えているためにメンテナンス製が何かと犠牲になったり、パーツの交換サイクルが早かったりしますが、さすがのレクサスであってもその例にはもれないようで、LFAの維持にはそれなりのコストがかかりそうですね。
なお、経験上ではありますが、パフォーマンスに対する維持費が安いのはポルシェ。
これは点検が容易で、整備性も高く、パーツも安価なためですが、このあたりが「生産した70%のポルシェが今も路上を走っている」という所以なのかもしれません。

ちなみにランボルギーニ・ウラカンについても(現在はアウディと多くを共有するも)構造はかなり「複雑怪奇」なようで、ちょっと何かしようと思うと「腱鞘炎になるくらい」ボルトやナットを外さないといけないようですね(その点、カスタムにおいてはずいぶんショップさんに無理を言ってしまったと反省)。

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VIA:Motor1

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