
Image:LEXUS
| レクサスは過去にも奇抜なアートカー、そしてプロモーションを展開している |
ただしその方向性は一貫していない
日本が世界に誇る高級車ブランド「レクサス」が”かつてないほど大胆な姿”を披露したとして話題に。
北米のレクサス法人が二台のワンオフ「アートカー」を発表し、一台は、まるでコミックやスケッチブックからそのまま抜け出してきたような手描きラインが特徴的な「マンガ塗りIS 350」。
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そしてもう一台は、ジャズ界の伝説マイルス・デイビスの生誕100周年を祝し、名曲をデザインへと昇華させたEV「RZ」です。
なお、レクサスの北米法人はこれまでにも様々なキャンペーン用車両を製作しており、「助手席グローブボックスにターンテーブルを内蔵」「シラチャソースとのコラボ」「ボディ全面にスパイクを打ったIS」、そしてブラックパンサーとのコラボなどなど。
つまり日本におけるレクサスの「シックで上品」という演出に対し、北米では「感度の高い若年層」に向けたプロモーションを行っていると考えていいのかもしれません。

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【この記事の要約:3つのポイント】
- コミック風IS 350: アーティストのアレックス・アルパート氏による手描きラインアート。2Dと3Dが交錯する衝撃のビジュアル
- マイルス・デイビスRZ: 名曲『Blue In Green』をイメージした、青から緑へ変化する特殊塗装とトランペットを象徴する真鍮のアクセント
- ブランドの進化: 堅実な高級車イメージを脱却し、アートや文化との融合を加速させるレクサスの新戦略
1. 2Dの世界から脱走!? 手描きの「IS 350」
レクサスは今回、シカゴで開催された「EXPO Chicago」と、ジャズシンガーのレイヴェイ(Laufey)とのコラボレーションを通じ、二つの異なる芸術性を表現していますが、まずこちらはアレックス・アルパート氏とのコラボレーションで誕生した「マンガ塗り」IS 350。

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まるで見る者の脳をバグらせるようなデザインを持っており・・・。
- デザイン: 彼のシグネチャーである「ラインアート」スタイルを採用。ボディの曲線やエッジを黒い線で強調することで、実車でありながら「描かれたスケッチ」のような質感を演出
- ベース車両: スポーティな「F SPORT」がベース。ブラックのホイールやミラーキャップがホワイトボディに描かれた複雑なラインをより際立たせている
2. ジャズの魂を宿した「RZ Blue In Green」
電気自動車(EV)であるRZをベースにしたこのモデルは、ジャズの帝王マイルス・デイビス(2026年に生誕100周年を迎える)へのオマージュで・・・。
- エクステリア: 名曲『Blue In Green』にちなみ、光の当たり方で深い青から緑へと色が変化する特殊なペイントを採用
- ディテール: ブレーキキャリパーには、マイルスのアイコンであるトランペットを彷彿とさせる「真鍮(ブラス)カラー」をチョイス。さらに、起動時には『Blue In Green』の最初の数小節が流れるという心憎い演出、そしてトランクスペースにはLaufeyが新たに加えた歌詞の一部も(もともとの「Blue In Green」はインストルメンタルであり歌詞はない)

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スペック・特徴まとめ
アートカー版レクサスIS / RZ スペック比較
| 項目 | レクサス IS 350 アートカー | レクサス RZ "Blue In Green" |
| コンセプト | 手描きラインアート (Alex Alpert) | マイルス・デイビス生誕100周年記念 |
| パワートレイン | 3.5L V6 エンジン (311hp) | 完全電気自動車 (BEV) |
| 0-60マイル加速 | 5.9秒 | (ベース車に準ずる) |
| 注目ディテール | コミックのような手描き外装 | 真鍮色のキャリパー、歌詞入りラゲッジ |
| 初公開場所 | EXPO Chicago | Laufey コラボレーション |
レクサスの狙い
これまでのレクサスは「静粛性」「信頼性」「おもてなし」といった、いわば「優等生」なイメージが先行しており、しかし近年では「IS 500」のようなエモーショナルなモデルの投入や今回のような大胆なアートプロジェクトを通じ、より若い層やクリエイティブな層へのアプローチを強めています。
これによってレクサスは老朽化しつつある顧客層からの「若返り」を図っているのだと思われますが、特に今回のRZのプロジェクトではグラミー賞受賞アーティストのレイヴェイを起用するなどZ世代を含む新しい音楽ファン層へのリーチを目指しているように見え、「快適だが感情移入できない」これまでのレクサスから、「自己表現可能なキャンバス」としての個性的なブランドへの脱皮を目指していることが伺えます。
結論
レクサスが見せた今回の「変身」は、レクサスブランドが新たなステージに進んだことを示しており、コミックの世界観をリアルに持ち込んだIS、そしてジャズの歴史を静寂のEVに封じ込めたRZ。
これらは、スペックや燃費といった数値だけでは語れない、クルマを所有する「悦び」を再定義しようという試みです。
「高級車は退屈だ」という偏見をレクサスは自ら壊しにかかっているというのが現在の状況で、さらには今後、アートバーゼルなどの国際的なアートイベントでもこれらのカスタマイズパーツ(手描きフードなど)が披露される予定なのだそう。

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なぜ今「アートカー」なのか?
実は自動車メーカーがアーティストと組む「アートカー」の歴史は古く、もっとも有名なのはBMW。
しかしレクサスが今これを強化している背景には、EV化時代を迎えるに際しての「走りの個性の均一化」への危機感があるのかもしれず、どのEVも静かで速いという時代において、そのブランドが選ばれる理由は「その車がどんな物語を持っているか」というストーリー性にシフトしています。
今回、マイルス・デイビスという音楽的レガシーを、”無音に近い静けさを誇る”EV(RZ)と掛け合わせたのは、無機質な電気自動車に「魂」を吹き込むためのレクサス流の回答なのかもしれませんね。
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