まさかこんなところに希少なクルマが眠っていたとは
さて、アメリカでは大人気の「納屋で見つかったレアな車たち」シリーズ。
今回はアイオワ州で大量のレアカーが眠っているという報告を受け、おなじみハガーティの「レアカーハンター」、トム・コッター氏が現場に赴いています。
今回レアカーが眠っていたのは1946年に建てられたビュイック・ディーラーの倉庫内で、ジャガーXK-E、ランボルギーニ・エスパーダ、デ・トマソ・マングスタ等がそこで発見されることに。
その価値はもはや算出できないほど
ここがそのディーラー。
アールデコ調の曲線を多用した、当時はさぞ優雅であったと思われる建物です。
トム氏いわく、「こういった建物の中にはレアカーが眠っていることが多い。もし自分がここを通りがかったら、必ず建物の中を除いてみるね」。
ディーラー内はこんな感じ。
倉庫を案内してくれるのはこの建物の持ち主、ロバートさん。
「この建物を他の人に案内するのは40年以上ぶりになる」とのこと。
デ・トマソ・マングスタのデザインはジウジアーロ
そしてデ・トマソ・マングスタ。
カバーが二重にかけられており、およそ50年前のクルマとは思えないほどの美しさ。
マングスタはイタリア語で「マングース」、つまり「コブラ」の天敵。
つまりシェルビー・コブラに対抗したクルマということになります。
レイアウトはミドシップ2シーター、エンジンはフォード製の4.7リッターV8で305馬力、デザインはジウジアーロ。
生産は1967-1971年、総生産台数は200台にも満たないと言われていますね。
ちなみにマングスタの車高は「41インチ」、つまり1100ミリ。
フォードGT40の「40」はその車高が40インチしかなかったこと、フォードGTはもともとレーシングカーであることを考えると、このマングスタがいかに低いかがわかります(ランボルギーニ・ウラカンより6.5センチも低い)。
ランボルギーニ・エスパーだもほぼ完全な形で
こちらはランボルギーニ・エスパーダ。
1968-1978年に製造され、V12エンジンをフロントにマウントする4人乗りクーペ。
昨年にはランボルギーニ自身がレストアしたエスパーダが公開されていますね。
ジャガーXK-Eは歴史的発見とも言える
そしてこちらがジャガーXK-E。
1961年に発表されたクルマで、競売では「非常に高値」をつけることでも知られます。
見たところコンディションは上々。
そのほかにはこんなクルマたちも
こちらは日産フェアレディZ。
フェアレディZ生みの親、片山豊氏がそのデザインを(デザイナーに)依頼する際、「ジャガーEタイプのような外観にしてくれないか」と頼んだことが知られており、ここにその2台が並ぶということに。
ディーラーの2Fはボディショップ。
そこにもレアカーたちが大量に鎮座しています。
クラシックカーは「レストアせず、(朽ちていても)当時のままのコンディション」のほうが好まれることが多く、その意味では今回公開されたクルマたちは相当な価値を持つと言えそう。
今回、オーナーのロバートさんがこれらクルマたちに陽の目を見せようと考えた背景は不明ですが、ときどき「なんらかの理由で隠し持っていた」クルマたちを、人生の最後に公開しようという人々も見られます。
VIA:Hagerty