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ポルシェCEO「911カレラ系と911GT系に加え、新しい911の柱を作る。それは”ライフスタイル系”911だ」

投稿日:2019/03/30 更新日:

| おそらくはクラシカルな意匠を持つ限定シリーズになりそう |

ポルシェ911が「売れすぎ」な件はすでに報道済みですが、その911には「もっとも売れるであろう」ベーシックな911カレラがまだ発売されておらず、スポーツカーの基準を更に引き上げるであろう911ターボ、911GT3も控えている状態。

つまり「本番はこれから」なのが新型ポルシェ911ですが、今回ポルシェCEO、オリバー・ブルーメ氏が「通常の911」と「GT系の911」という現在の二本の柱に加え、「ライフスタイル系の911」をもう一本の柱として構築する、とカーメディア「EVO」に語っています。

ポルシェはその歴史を最大限に活用

現在のところこの「ライフスタイル系」911について詳細は語られず、しかしオリバー・ブルーメCEOによると、これは「限定によるスペシャル・エディション」。

なお、これまでポルシェの限定モデルというと「911GT2RS」や「911ターボS エクスクルーシブ・シリーズ」のような究極のパフォーマンスをもつものばかりでしたが、それらは「ライフスタイル寄り」とは言い難く、よって今回の発言から想像できるのは「ポルシェの過去のヘリテージを反映させた911」。※一瞬「ツーリング」や「サファリ」と思ったが、そうではなさそう

ポルシェはここ最近になり「過去」を大きくクローズアップしており、モデルチェンジを迎えた992世代の911についても、フロントフードなど「これまでに無いほど過去の911を意識」。

それは内装においても顕著で、初代911が持っていた形状が「そのまま」反映されています。

加えてポルシェは、最新モデルである「カイエン・クーペ」においても、かつて911に採用されていたチェック柄(ペピータ)シートを復活させていて、そのヘリテージに対して焦点を当てる動きを見せています。

なぜここへ来て「過去」を振り返るのか

なお、こういった傾向を見せるのはポルシェだけではなくフェラーリも同様。
たとえばフェラーリは新シリーズ「ICONA」を立ち上げ、これは過去のフェラーリのクルマに採用されていたモチーフを取り入れた超限定シリーズで、ただし「過去」だけではなく最新のテクノロジーを取り入れたもの。

このシリーズからはまずは「モンツァSP1/SP2」が発売されていますね。

そしてランボルギーニは「世界初のラグジュアリーSUV」として知られるLM002を現代風に仕立てたニューモデルを検討中とも言われており、そのほかにも「J(イオタ)」のビッグネームを復活させるなど、こちらもやはり「過去のヘリテージを重用」。

この傾向はここ数年各自動車メーカーにおいて顕著ではありますが、この理由として考えられるのが「中国はじめ新興市場対策」と「振興自動車メーカー対策」。

たとえば中国は、現在ポルシェをもっとも売る国ではありますが、多くの人はポルシェの過去を知らないまま。
よって中国だと「SUV(マカンとカイエン)メーカーで、スポーツカーも一応持っている」という認識が大半だとされ、ル・マンでの活躍も、リアエンジンに起因するドライブフィールも、そしてRRを乗りこなす「ポルシェ使い」という表現ももちろん知らない状態です。

よってポルシェは「これではイカン」ということになったのだと思われ、そしてスポーツカーセグメントにおいてはマクラーレンはじめ他メーカーの躍進に押されまいと「歴史のあるメーカー」であることをアピールし始めたのだと思われます。

なおポルシェが中国で売れ始めたのは2012年あたりですが、そのころスタートしたのがマクラーレン。
つまり中国人にとっては「ポルシェもマクラーレンも、同時期に中国に入ってきたメーカー(厳密に言えばそれまでにもポルシェは入っていたが、一般人の知るところではなかった)」であり、両者のスタートラインは同じということですね。

ぼくらにとってはポルシェの市販車とマクラーレンの市販車とでは大きく歴史に差異があり、かつポルシェが長い時間をかけて築いてきたものの重要性を理解しているものの、中国人は「そんなこと知らない」となり、今後もしポルシェのあとから出てきたスポーツカーメーカーがあったとしても、ポルシェとそのメーカーとも「同列に比較されてしまう」ワケです。

よって、歴史と資産をアピールしないと新興メーカーにアッサリ市場を奪われることになりかねず、そして今後迎える「そんなEV」時代だと、むしろポルシェよりも他メーカーのほうが先行していて、より一層「ポルシェのルーツ」が重要になるのかも。

こういった理由でポルシェが「過去を振り返っている」とぼくは考えていますが、逆にマクラーレンは「過去がないからこそ、前だけを見て行ける」強みもあり、対決の構図としては面白い、とも思います。

VIA: Evo

 

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