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メルセデス・ベンツがあのトンデモコンセプト”マイバッハ・アルティメイト・ラグジュアリー”市販を示唆。「むしろ、なぜ発売しないと思うんだ?」

2019/04/30

マイバッハの黒歴史にならないかがどうか心配

メルセデス・ベンツは昨年の北京モーターショーにて、「メルセデス・マイバッハ・アルティメイト・ラグジュアリー・コンセプト」を発表していますが、今年の上海モータショーではその進化版や、市販モデルのプレビューに該当するモデルの展示がなかったのがちょっと意外。

このアルティメイト・ラグジュアリー・コンセプトについては当時「単なるコンセプトで市販の予定はない」と紹介されているものの、今回の上海モーターショーにおい、てカーメディア「AutoExpress 」がこのアルティメイト・ラグジュアリー・コンセプトについてメルセデス・ベンツのSUV部門のトップに市販可能性を尋ねたところ、「なぜ発売しないと思うんだ?」と逆に切り替えされた、と報じています。

現段階ではどれほどの需要?

メルセデス・ベンツはこのアルティメイト・ラグジュアリー・コンセプトについて「十分な数の需要が必要」としながらも「近い将来、これは単なるコンセプトではなくなる(つまり市販に移される)だろう」と語っていますが、実際にこのクルマが発売され、何千万円(もしかすると億)というプライスタグをつけるとなると相当なインパクトを世界に与えそう。

なお、このアルティメイト・ラグジュアリー・コンセプトは、「SUVとセダンと高級」という、中国が好むキーワードを組み合わせたもので、文字通り「究極に高級」なクルマ。
そしてこのメルセデス・マイバッハ・アルティメイト・ラグジュアリー・コンセプトは「フルエレクトリック」モデルとなり、モーターを4つ備える4WDです。

出力は合計で738馬力とパワフルで、一回の充電あたり走行可能距離は322キロ。
最近発表されるEVコンセプトはいずれも航続可能距離500キロを標榜しており、この「322キロ」というのはかなり短い距離で、もしかするとこれは「近いうちに発売できる現実的なスペック」、つまり発売を前提としたもの、とも考えられそうです。
なお、急速充電器を使用すれば5分で97キロ走行分のバッテリーを充電できる、とのこと。

インテリアはマイバッハ、そして「アルティメイト・ラグジュアリー」だけに贅を尽くしたものとなっており、基本的に「後席に乗ることを想定」。
リアシートは左右独立式で、もちろんフルアジャスト機能つき。

後部座席には茶器も見えますが、中国ではその家の主が自ら茶をもって客人をもてなすのが礼儀だとされるので、このクルマのオーナーが同乗者に茶を振る舞うことを想定しているのかもしれません。

シートのカラーは「クリスタルホワイト」で、ダイヤモンドステッチ、そしてローズゴールドのアクセントが見られます。

発表段階では「コンセプトカー」にとどまるものの、ステアリングホイールやデュアルモニター、シート調整スイッチやセンターコンソールのスイッチ類など「現実的」な仕様を持っており、それを考えてもやはり、メルセデス・ベンツはこの「マイバッハ・アルティメイト・ラグジュアリー・コンセプト」を市販するつもりだったのかも。

おそらく昨年の上海モーターショーにおいて、メルセデス・ベンツは(中国の)有力顧客を招いて実車を披露したものと思われますが、気になるのはその結果。

中国人はこういった「中国に日和った」仕様を見て喜ぶのか、それともバカにされていると思うのか、もしくは中国人のお金持ちは「中国式」よりも「欧米式」を好むのかどうかということですが、実際に購入希望がどれくらいあったのかは現段階では知る由もありません。

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