| 簡単な補修を含め、相当な金額を節約できたはずだ |
これまでもブガッティ・ヴェイロン、ランボルギーニ・ウラカン・スパイダーなど「難易度の高い」オイル交換を紹介してきましたが、今回はロールスロイス・ファントムのオイル交換です。
現在ロールスロイスはBMW傘下にあり、よってBMWと多くのパーツを共有していますが、それはエンジンも同様(しかしながら、品質は”ロールスロイスらしい”レベルに高められている)。
ここで、そのロールスロイスのエンジンオイル交換にはどういった手間がかかるのかを見てみましょう。
かなりな重量に耐えうるリフトが必要だ
今回動画を公開したのは「Videobob Moseley」。
まずはロールスロイス・ファントムをリフトアップし、オイル交換を行うためにアンダーカバーを外しています。
なお、アンダーカバーは(どこかにヒットして)破損しているのを発見。
そこでこのアンダーカバーは樹脂でできているために「樹脂を当てて」補修しています。※カバー右側の部分。溶けているように見えるのは、樹脂を溶着したため
おそらくロールスロイスにて修理すれば「パーツごと交換」となっていたはずで、ここだけでもかなりの金額を節約できたということになりますね。
そしてアンダーカバーを外すと露出するのがドレーンプラグ。
特殊な工具も要さず、プラグを単に緩めて外すだけ。
ドバっと出てくるエンジンオイル。
オイル自体は7.6リッターほど入るそうですが、エンジン排気量(これも6.7リッター)を考えると”ちょっと少ない”ようにも思えます。
なお、オイルを抜きやすくするためには、エンジン上部にあるオイルフィラーキャップを外しておくと吉。
その後は新しいオイルを注入しますが、オイルフィルターはBMW 760Liと共通のパーツを流用でき、この価格はなんと5ドル(安すぎるようには思う)。
フィルター内部にオイルを満たし(モービル1 5W-30化学合成)、新しいフイルターを装着。
その後はドレーンプラグを取り付け(ワッシャーは新品に)、元通りアンダーカバーを戻しますが、けっこうカバーは大きく「二人がかり」。
その後は車載コンピューターにアクセスしてオイル交換に関する項目をリセット(そうでないとずっと”要オイル交換”の表示がメーター内に表示され続ける)。
ロールスロイスのディーラーにてオイル交換を行うとどれくらいの費用がかかるのかは不明ではあるものの(購入から数年はメンテナンス費用が無料だったような気がする)、おそらく10万円程度は必要になると思われ、かつ上の方で紹介した「アンダーパネルを修理で済ませた」ということを考えるに、あわせて数十万円は節約できたのかもしれませんね。※ロールスロイスについては、”ロールスロイス純正オイル”の使用が推奨されている
なお、今回の動画を見るに、(リフトアップが必要な点を除くと)比較的オイル交換は容易。
アンダーカバーの着脱以外は「普通のクルマと同じ」でもあり、オイル交換の難易度はかなり低そうです。
ロールスロイス・ファントムのオイル交換はこうやって行う
こちらがロールスロイス・ファントムのオイル交換を行う動画。
意外やメンテナンス性は良さそうです。
Source: Videobob Moseley - YouTube
世の中にはオイル交換が非常に困難なクルマも
そして驚愕なのが「正規ディーラーでオイル交換を行うと、一回230万円」といわれるブガッティ・ヴェイロン。
アメリカのショップが自分たちでのオイル交換にチャレンジしていますが、リアカウルはじめ、外して外して外しまくらないとオイル交換できないという驚愕の仕様。
これだけの手間を考えると「230万円も納得」ですね。
そしてランボルギーニ・ウラカン・スパイダーのオイル交換はこんな感じ。
ヴェイロンほどではありませんが、相当なパーツを外す必要があり、かなり難易度が高いことがわかります(この動画の場合は、オープンモデルの”スパイダー”なのでなおさら)。
なお、これだけの難易度を持ちながらも、ランボルギーニ正規ディーラーでウラカンのオイル交換を行っても5万円くらいなので、もしかすると正規ディーラーに頼んだほうが(ショップに依頼するより)割安かも。
そしてこちらはフェラーリ488スパイダーのオイル交換。
ランボルギーニ・ウラカン・スパイダーよりはずいぶん「楽」な部類ですが、それでも一筋縄ではゆかないようです。