| 現在のウルスの需要が一巡したのち、より「ニッチ」を埋める可能性も |
カナダの「carnewsnetwork」がランボルギーニ・ウルスの「2ドア版」レンダリングを作成。
現在ウルスは「4ドア」のみではありますが、これが「2ドアになったら」という想像上の作品となります。
現在ランボルギーニは「フォルクスワーゲングループ」に属しており、よってグループの資産としてポルシェ・カイエン、ベントレー・ベンテイガ、アウディQ8等に使用されるプラットフォームをウルスにも利用していますが、その関係上どうしても「4ドア」となっています。
ただ、これについては「2ドアにしたかったのに4ドアになってしまった」のではなく、「もともと4ドアにしたかった」というランボルギーニの思惑があるのでは、と思うのですね。
というのも、ランボルギーニはウルス発売までは2ドア、かつ2シーターのミドシップしかラインアップになく、しかしそこへ4ドアを投入すれば、今現在ランボルギーニに乗っている人の「セカンドカー(もしくはサードカー以降)」としての需要を取り込める可能性があるため。
実際に多くのランボルギーニオーナーがウルスを「買い増し」しているので、ランボルギーニの目論見は見事に当たったと言えそうです。
グループ内の他ブランドと足並みを揃えて2ドアSUVを開発?
そこで気になるのが「ウルスの2ドア版」の発売実現性ですが、これは「意外とアリなんじゃないか」と考えています。
順当に、かつ理論的に考えると「わざわざ2ドアSUVを開発することは無い」ということになるものの、現在フォルクスワーゲングループはニッチを埋める戦略に出ていることが”ちょっと”気にかかるわけですね。
どういうことかというと、ポルシェ、アウディともに「SUV志向」の強いメーカーではありますが、最近までは「クーペSUV」を持たないまま(反面、メルセデス・ベンツ、BMWはクーペSUVを複数持っている)。
戦略的には「ひとつひとつ陣地を固めた後に、別の陣地を取りに行く」ように見え、つまりポルシェは「マカン、カイエン」、アウディは「Q3、Q5、Q7」にて「箱型SUV」の販売基盤をしっかりつくり、それが強固になった後にそれぞれ「カイエンクーペ」「Q8、Q3スポーツバック」を発売しているため。
つまり、まずは最も大きな市場にリソースを集中させ、そこのパイを獲得したら次の市場に移行するといったことになり、「大きな市場から、小さな市場へと」移行しているわけですね。
そして、ポルシェ単独だと「小さい」市場であっても、アウディやベントレー、フォルクスワーゲン、ランボルギーニといった同ブランド内の他メーカーを合算すれば「小さくはない」ということにもなります。
アウディやフォルクスワーゲンが「2ドアSUV」を発売するとは思えませんが、ポルシェとベンテイガは常にこのウワサが出ていて、ポルシェは「カイエン・クーペ」よりもさらにスマートな、「911のリフトアップ版」のようなSUVをカイエンベースにて発売する可能性もあり、となるとランボルギーニもここに便乗すれば「比較的コストを抑えて2ドアSUVを作れる」ということに。
そして4ドア版のウルスは「セカンドカー以降」や「モノや人を乗せる人」をターゲットにし、2ドア版のウルスは「よりスタイリッシュな、スーパースポーツとSUVとの中間のようなルックスで」、そしてスーパースポーツの性能やデザイン、SUVの利便性とを同時に求める人々に訴求できそう。
よって、現在発売する4ドア版ウルスの需要が一巡した後、「2ドア版」ウルスの発売にてさらなる市場拡大を狙うんじゃないか、とも考えるわけですね(一般的に2ドアSUVの市場はかなり小さいが、ランボルギーニにとってはその規模でも問題はなく、かつ強みを発揮できそうな市場でもある)。
ただ、ランボルギーニはほかに「4ドアサルーン」や「エレクトリック」等、先に行わねばならないことも多く、かつポルシェやベントレーが「2ドアSUV」を発売しないと先に進まない話でもあるので、実現するにしてもかなり先のことになりそうです。
なお、Carnewsnetworkは、「ウルス2ドア」以外にも、様々なレンダリングを公開中。
ここでその一部を紹介したいと思います。
VIA:Carnewsnetwork