| グリーン、ブラック、オレンジ、ゴールドの4色を使用しているのにこれだけまとまっているのは珍しい |
ランボルギーニの台湾現地インポーターが「アヴェンタドールS台湾エディション」を発表。
5台のみがランボルギーニのパーソナリゼーションプログラム「アドペルソナム」によって製作されるとのことですが、見たところこれまでのアヴェンタドールの地域限定モデルではもっともカスタム度合いが高いように思われます。
なお、台湾は実際のところお金持ちが相当に多いと言われるものの、現地の文化というか風習によって「お金を持っていても質素に見せる」という傾向があるようです。
現地のフェラーリディーラーにて聞いた話では、フェラーリであってもシルバーやグレーといったシックな色が好まれるとのことで、「なぜ派手な色に乗らないのか」と聞いたところ、「派手なクルマに乗っていると誘拐されるから」とのこと。
つまり、風習だけではなく「身の危険」という理由でもお金持ちが「お金を持っていないフリをする」ことが多いようで、たとえば自分の子どもが誘拐されないように「質素な身なりをさせたり」、学校への送迎についても、近くまでは高級車で送り、そこから人目につかないところで子どもを降ろし、徒歩で学校に向かわせるといったこともあるようですね。
さすが台湾ならではのシックな仕上がり
そういった台湾なので今回のアヴェンタドールSも非常にシックな仕上がりを持っていて、ボディカラーは「メタリックグリーン」。
そこへアヴェンタドールSVJのウイングレットを連想させるグラフィックがサイドに入り、カーボン製のフロントリップ、フェンダー上のダクト、ダックテール状リアウイングが装着されています。
ボンネットには「63」の文字が入りますが、これはアヴェンタドールSVJ63にも用いられているのと同じ位置とフォント。
ちなみに「63」とはランボルギーニの創業年である1963年を指しています。
ホイールはセンターロック、そしてスポーク先端のボルト、センターロックナットはゴールド。
センターキャップはカーボンファイバー、ブレーキキャリパーはオレンジ。
ちなみにこのゴールドはボディサイドや「63」文字の縁取りにも採用されています。
その意味では「グリーン」「ブラック」「ゴールド」「オレンジ」という4色がひとつのクルマに使用されているわけですが、にもかかわらずここまでのまとまりを見せているのはまさに驚き(ぼく自身に限っていえば、4色を使いこなす自身はないので、クルマに使用する色は3色までと決めている)。
なお、オレンジは効果的に使用されていて、ドアミラー、エアロパーツのエッジ、そしてインテリアにも。
このフェンダー上のルーバーは2018年末に追加された純正オプションです。
この前後エアロパーツは新しくアヴェンタドールに設定されたオプションパーツ。
カーボンファイバーにて成形されています。
こちらの動画の8:30あたりにこの「新型エアロパッケージ」装着のアヴェンタドールSを収めています。
リアはこんな感じ。
かなりの「ハイダウンフォース仕様」ですね。
エンジンは標準のアヴェンタドールSと変わらず6.5リッターV12。
エンジンフードはガラス製です。
エンジンルーム内のクロスバーもオプションのカーボン製に変更されていて、まさに「カーボンづくし」な仕様を持つことがわかります。
アヴェンタドールS台湾エディションのインテリアも特別だった
そしてこれだけエクステリアにこだわっただけあって「内装も特別」。
近年におけるランボルギーニの限定モデルは左側ドアパネル上部(三角窓のあたり)にこういった限定プレートが装着されるものの、多くの場合は織柄の見えるカーボンもしくは鍛造カーボン製。
このアヴェンタドールS台湾エディションについては、外側の枠がカーボン、内側が別素材という複合構造を持つ珍しいタイプです(始めて見た)。
かつ、「TAIWAN」「EDITION」のフォントも「AVENTADOR」に合わせた特別なもので、相応な熱意をもってこの限定車が作られたことがわかります。
内装全景はこう。
「台湾」らしくシックにまとめていますが、ブラックのレザーを中心に(アルカンターラを使用していないところが渋い)オレンジステッチ、そして通称「Sライン」と呼ばれるオレンジアクセントも。
センターコンソール、メーターフード、ドアインナーパネルの一部にはカーボンファイバーが用いられています。
シートもアルカンターラではなくブラックレザーが使用され、オレンジのアクセントにオレンジのステッチ、ヘッドレストにはファイティングブルの刺繍入り。
なお、台湾ではアヴェンタドールのことを通称「大牛(だーにゅう)」と呼ぶみたいですね。
VIA:Moto7