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【動画】もっとも安く買える中古フェラーリ5選+番外編!日本だと最安フェラーリは「モンディアル」の448万円!

2020/01/28

| 別の角度から見ると、どんなに不人気であっても、そして古くても448万円もする |

Ideal Mediaが「もっとも安く購入できるフェラーリ」なる動画を公開。
フェラーリというと「クラシックカー史上もっとも高価なクルマ」「中古車は新車価格以上」「どれもこれもプレミア価格」というイメージがあるものの、これまで発売してきた中にはいわゆる「あまり人気がない」モデル、時間の経過とともに値を下げるモデルもあり、「え?この価格でフェラーリが買えるの?」というものも。
ここでその”意外と安く買えるフェラーリ”の代表的なモデルを見てみましょう。

フェラーリ・モンディアル

フェラーリとしてはかなり珍しい4座モデルで、308GT4の後継という位置づけ。
発表は1980年のジュネーブ・モーターショー、初出時は「モンディアル8)。

https://www.flickr.com/photos/110074903@N02/49452791782/in/dateposted-public/

「実用的なフェラーリ」を標榜しており、車体には高い防錆対策が施され、インテリアも人間工学に基づき快適性を重視したもの。
「快適な4シーター」といえどもエンジンは3リッターV8、最高出力は214馬力、最高速度は230km/hという高い走行性能を持ち、フェラーリの名に恥じないパフォーマンスを誇ります。※インジェクションを(改良モデルではなく)最初から採用した最初のフェラーリでもある
フェラーリいわく”どの顧客にもまんべんなくアピールできる最初のフェラーリ”だと主張しており、現代のGTC4ルッソにつながる考え方を採用したクルマだとも考えられますね。

ボディサイズは全長4580ミリ、全幅1790ミリ、全高1250ミリ、そして車体重量は1445キロ。
デザインはピニンファリーナで、車体構造はスチール製のチューブラーフレームを採用し、エンジン/トランスミッション/リアサスペンションアッセンブリーをまとめて車体からおろすことができるなど「メンテナンス性にも気を使ったフェラーリ」としても知られます。
生産期間は1980年から1982年(短いな・・・)、生産台数は703台。

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モンディアル8のほか、バリエーションとしてはモンディアル・カブリオレ、3.2モンディアル、3.2モンディアル・カブリオレ、モンディアルT、モンディアルTカブリオレが存在。

カーセンサーエッジによると、モンディアル・カブリオレ含めて4台の売り物があり、最安は448万円にて購入可能です。
そのほかのモデルも検索してみましたが、「モンディアルが日本の中古市場ではもっとも安価なフェラーリ」なのは間違いなさそう。

フェラーリ308

1975年の308GTB(クーペ)にはじまり、1977年の(タルガトップ)、そして1980年の308GTSi / 308GTBiに続く308シリーズ。
308GTBはパリ・サロンでデビューを飾り、デザインはピニンファリーナ、ボディ製造はスカリエッティ。
308GTBにはグラスファイバーボディを採用した個体も存在し、これは「フェラーリがグラスファイバーをボディに採用した唯一の量産車」としても有名です。
その後「i」のつく改良版へと移行し、これらはモンディアル同様にインジェクションを備えますが、当時の排ガス規制のため、それまでのエンジンに比較してパワーダウンを余儀なくされることに。

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308GTB/308GTSのエンジンは3リッターV8、出力は255馬力、最高速度は252km/hですが、308GTBi/GTSiだとエンジンは3リッターV8のままに出力は214馬力、最高速度は240km/h。
2シーターレイアウトを持つためにボディはかなりコンパクトに仕上げられ、全長4230ミリ、全幅1720ミリ、全高わずか1120ミリ、そして車体重量は1297キロ。

そのほかのバリエーションとしては308GTBクワトロバルボーレ、308GTSクワトロバルボーレがあり、クワトロバルボーレでは「規制によって損なわれたパワー」を取り戻して出力は240馬力、そして最高速度は255km/hへとアップしています。

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カーセンサーエッジ上だとフェラーリ308は全バリエーション含めて15台登録されていて、もっとも安価なのは308GTSの730万円。
中には1500万円前後の個体も存在します。
この相場を見るに「割安」とはちょっといい難く、「クラシックカーの仲間入り」としてその価値を上げているのかも。
その意味では、今押さえておけば、将来的に値上がり益を得られる可能性もありそうです。

フェラーリ348

1989年に登場したのが348TS(タルガトップ)、348TB(クーペ)。
レイアウト、ボディ、シャシーは新設計となり、モノコックシャシー(プレススチールシャシー)を採用した最初の量産フェラーリとしても有名。
このあたりから一気にスタイルが「現代風」となりますが、製造についても近代化されており、ボディパネルの溶接には「ロボット」が導入されています。

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ボディデザインはピニンファリーナで、オープンモデルの348TSのほうが高い人気を誇り、クーペよりも30%多い4228台が製造されることに。

エンジンは3.4リッターV8、出力は300馬力、最高速度は275km/h。
ボディサイズは全長4230ミリ、全幅1984ミリ(一気に広くなってる)、全高1170ミリ、車体重量は1393kg。

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バリエーションとしては改良版の348GTS/348GTB、ワンメイクレース用の348チャレンジ/348GTコンペティツォーネ、348スパイダーが存在します。

カーセンサーエッジ上では全バリエーション含めて23台の登録があり、最安は545万円。
なお、348はモンディアルに続いて「日本市場では2番目に安く買えるフェラーリ」であるようですね。

フェラーリF355

348の後継として1994年のジュネーブ・モーターショーにて登場したフェラーリF355ベルリネッタ(1994年にタルガトップのF355 GTS、1995年にレース用のF355チャレンジが追加)。
1997年には、セミオートマチックトランスミッション「F1」をフェラーリにて初めて搭載した355F1 GTS、355 F1ベルリネッタ、355 F1スパイダーも発売されています。

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いずれもボディデザインはピニンファリーナで、アンダーボディを「フルフラット化」するなどエアロダイナミクスが大きく改善されたことが特徴。
ぼくはF355について、デザイン的には「もっともフェラーリらしいフェラーリ」だと考えており、「一番好きな量産フェラーリ」でもあります。

F355の車体構造はサブフレーム付きスチールモノノック、サスペンションは前後とも等長ダブルウィッシュボーン。
ABS搭載、6速マニュアル・トランスミッション、18インチマグネシウムホイール装着など数々の革新的な装備を誇りますが、やはりF355のトピックはその「エンジン」。

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形式はV8、排気量は3.5リッターというところはこれまでとほぼ同じではあるものの、チタン製コンロッドを持ち、インジェクション制御技術も向上(ボッシュ・モトロニックM2.7)したことで出力は380馬力、最高速度は295km/hへと一気にジャンプアップしています。

ボディサイズは全長4250ミリ、全幅1900ミリ、全高1170ミリと依然コンパクトで、車体重量は1350キロ。

カーセンサー上だと全バリエーション含めて27台が日本に存在し、もっとも安価な個体で880万円というプライシングです。

フェラーリ360

1999年にジュネーブ・モーターショーにて登場した360モデナは「完全新設計」の新世代フェラーリ。
軽量化とシャシー剛性の両立を開発目標に掲げ、「フェラーリ初のオールアルミニウム製ボディ」を持つ量産モデル。
ボディだけではなくシャシーやサスペンションにもアルミを使用しています。
エンジンは3.6リッターV8、出力は400馬力、最高速度は295km/h以上で、0-100km/h加速は4.5秒という高いパフォーマンスを誇ります。

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なお、デザイン面においても大きな進化を遂げていることもトピックで、これまでのフェラーリに採用されていた「格子状グリル」が姿を消し、左右に大きく口を開けたダクトを採用することに。
一方でリアフェンダー上のインテークは過去の250LMやディーノを意識したといい、丸形ツインライトの採用も過去のフェラーリへのオマージュです。

ボディサイズは全長4477ミリ、全幅1922ミリ、全高1214ミリと大型化(これは快適性を求める北米市場に対応したものだと思われる)。
なお車体剛性はF355比で40%向上し、シャシーのみだと重量は28%も軽量化されているようですね。

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インテリアもこれまでのフェラーリに比較して快適性や利便性を大きく向上させたもので、もちろんフルレザー仕様、そしてシート後方にはゴルフバッグを2個搭載可能。
CDプレーヤー標準装備、電動パワーのオプション設定、さらにはカスタム・プログラム「カロッツェリア・スカリエッティ」による豊富なオプションも用意されています。

カーセンサー上だと82台が存在し、もっとも安い個体だと698万円から。
近代的な構造や装備を持つこと、経年劣化(とそれによるメンテナンスコスト)を考えると、今回挙げたフェラーリの中ではもっともお買い得なのかもしれません。

番外編:マセラティ・クワトロポルテ

なお、今回の動画では「マセラティ・クワトロポルテ(5代目以降)」も登場。
なぜかというとボディデザインについて、多くのフェラーリと同じピニンファリーナが手掛けていて(具体的には当時ピニンファリーナに在籍していたケン・オクヤマ氏)、エンジンもフェラーリ製4.2リッターV8、そのほかにもフェラーリの技術が多数投入されているから。※当時フェラーリはマセラティと同じFCAに属していた

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その割にクワトロポルテの中古価格は非常に安く、最安はなんと133万円(2006年式で!)。
ほかにも100万円台のクワトロポルテが多数見つかり、相当にお買い得なクルマだと言えそうです。

なお、マセラティはフェラーリからのエンジン供給を「今後受けない」ことを表明しているため、「フェラーリ製エンジン搭載」のクワトロポルテが再評価される日がやってくるのかもしれません。

フェラーリがマセラティ向けに「今後はエンジンを供給しない」と発表。なおマセラティがフェラーリエンジンを断った模様

参考までに、「クワトロポルテ」というネーミングは「4つのドア」つまり4ドアを意味しますが、イタリア語にするとなんでも格好良くなってしまう、という一つの例ですね。

VIA:Ideal Media, Ferrai, carsensor

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