| 世界中でスポーツカー/スーパーカーオーナーをターゲットにした犯罪が発生している |
昨年スポーツカー業界を震撼させた、「大手ポルシェ正規ディーラーの副社長が、顧客のお金をだまし取った」という事件。
これは米チャンピオンモータース(ポルシェ正規ディーラーの経営元)の副社長が顧客に対し、911GT3RSのような入手困難モデルを販売するとウソをつき、自身の口座にお金を振り込ませてそのまま逃げた、というもの。
なお、これについては顧客が疑問を抱かないよう、自身の口座を「チャンピオンスポーツ」名義として新たに開設し、正規ディーラー経営元のチャンピオンモータースと混同させるという手口を用いています。
ポルシェの希少モデルを販売するとして顧客から2.8億円をだまし取った正規ディーラー元副社長がついに逮捕。その手口は意外と単純だった
借金に困っての犯行
今回はその事件の裁判が行われ、連邦裁判所はこの元副社長、シラーズ・スークラリ(Shiraaz Sookralli)被告に対して6年の実刑判決を下していますが、その経緯として「借金に困っての犯行であったことも明らかに(これは以前にも一部報じられていた)。
これによると、シラーズ・スークラリ被告は2016年にクレジットカード会社に対して2000万円程度の未払いがあり、この返済のために詐欺をはたらいたとのことですが、30名の顧客から3億4000万円以上ものお金をだまし取ったことも公にされています。
つまるところ一人あたり1000万円ちょっとを詐取したということになりますが、完全に「カード会社への返済額」を超えており、もしかするとシラーズ・スークラリ被告は「簡単にお金が手に入る」と思ったのか、顧客のお金をナイトクラブでの交遊費や、宝石類そしてロールスロイスなど高級車の購入資金へと充てた模様。
つまりは「お金に困って」はじめたことがきっかけではあったものの、歯止めがきかなくなってエスカレートしてしまったということになりますが、なんとも哀れな末路ということになりそうです。
中国、日本でもスーパーカーに絡む詐欺が発生
なお、スーパーカー/スポーツカーオーナーは比較的裕福な人が多く、よってそれらオーナーをターゲットとした詐欺も後をたたない状態で、ちょっと前にも中国にて16億円をだまし取ったという例も報じられていますね。
中国にて史上まれに見る高級車詐欺発生!「31歳の女がフェラーリなど1000台を借り、それを担保に16億円を借りてそのまま逃げた」
さらに日本でも、人気コミック「湾岸ミッドナイト」に登場するブラックバードのモデルになったとされる人物が、今回の詐欺同様に「入手困難モデルを販売する」としてお金を複数人からだまし取ったという事件が発生しています。
限定フェラーリやポルシェを入手できる」としてお金をだまし取った伝説の走り屋。「湾岸ミッドナイト」のモデルだった有名人物がなぜ?