| ボディパネルは走るコースに合わせて変形可能 |
全く知らなかったのですが、フォードは2019年にeスポーツ部門「チーム・フォージラ(Team Fordzilla)」を立ち上げていたそうで、ここには40名のドライバーが在籍している、とのこと。
なお、このチームは欧州を拠点としており、ドライバーの国籍はやはりフランス、ドイツ、イタリア、スペイン、イギリスなど欧州が中心となっています。
eスポーツチームのドライバーは「走る」だけが仕事ではない
そして彼らの最新の仕事がこの「チーム・フォージラP1」。
これはeスポーツ部門のドライバーとフォードのデザイン部門とのジョイントによって誕生したコンセプトカーだとされ、ドイツで開催されたゲームコン2020の場において華々しいデビューを飾っています。
企画時のプロジェクト名は「プロジェクトP1」と命名され、(後述の、SNSで収集した)様々な意見をフォードのエクステリアデザイナーであるアルトゥーロ・アリノ氏がまとめることに。
その主なデザインモチーフはフォードGTだそうですが、これに様々なエレメントを追加していて、当然ながら「未来的」なルックスを持つに至っています。
仕様の詳細については公開されていないものの、おそらくはフルエレクトリックカーだと思われ、リアタイヤにはなんらかのデバイスが仕込まれているようですね。
ボディパネルは「変形が可能」であり、ルマンのストレート、そしてモナコのタイトなコースにあわせて自在にダウンフォースを変化させることができる、とされています。
フォージラP1はSNS上の意見をもとに完成される
なお、このフォージラP1は「ファンと一緒に作り上げた」ことも特徴で、SNS上にてファンからシートポジションやコクピット形状、ドライブトレーンに至るまで意見をつのりながら完成に持っていった、とのこと。
こういったクルマの作り方は「リアル」ではまずできないことであり、新たなファンとの関わり方を示したとも考えられます。
その段階ではフォード側からいくつかの提案を行い、それらに対する25万人ものファンからの投票によって仕様を決めていったそうですが、嬉しいことにフォードは実物大のフォージラP1を製造する計画を持っており、さらには「メジャーゲームメーカーと」協議を重ねている段階だとも発表。
こういった状況を見るに、リアル、バーチャルとも、そう遠くない未来にフォージラP1の走る姿を見ることができるかもしれませんね。
なお、現在自動車メーカーはeスポーツに様々な形で関わっており、ポルシェは自社にてレースを開催し、ランボルギーニは「ランボV12 ヴィジョン・グランツーリスモ」を発表していますね。