| 中国ではエグゼクティブクラスのクルマに「座布団みたいな枕」が欠かせないようだ |
さて、メルセデス・ベンツが北京モーターショーにてEクラスのロングバージョン、新型「EクラスL」を発表。
このEクラスLそのものはすでに中国へと投入されていたもので、今回の「新型EクラスL」では、一足先にフェイスリフト(マイナーチェンジ)を受けた標準ボディ版Eクラス同様に、前後バンパーやフロントグリル、ヘッドライトにテールランプが変更されています。
このEクラスLは、通常ボディに比較しホイールベースが121ミリ長く、その延長分はすべて後席スペースに振り分けられている、とのこと(後席スペースは140ミリ長くなっている)。
新型EクラスLはこんな仕様を持っている
新型メルセデス・ベンツEクラスLについて、搭載されるエンジンは1.5リッター4気筒(Eクラスに1.5リッターというのは衝撃的)184PS、そして2リッター4気筒/258PS。
前者は「E280L」というグレード名となり、0-100km/h加速は8.7秒、後者(E300L)では6.6秒。
これに加えてトップレンジとなる「E350L 4MATIC」(2リッター4気筒/299PS)もラインアップされ、こちらの0-100km/h加速は6.1秒だとアナウンスされています。
なお、中国では自動車の性能や「運転する楽しさ」は二の次であるようで、それよりも「広い室内」「大きな車体」が要求される傾向が強く、ここは欧米とは大きく異る部分かも。
ただ、クルマに「運転する楽しさ」を求めないぶん、そしてエンジンにこだわりがないぶん「EVに対する抵抗」が薄いようで、これが中国におけるEV普及を助けているのは間違いなさそう。
インテリアについては基本的に標準モデルと変わりはなく、12.3インチサイズのデジタルメーターに加え、12.3インチサイズのインフォテイメントシステムを装備。
より「広く」見せるために広角レンズを用いて撮影を行っているようですが、こういった特殊性も「中国ならでは」なのかもしれません。
アンビエントライトが標準装備となるほか、リアシートの快適性を極限まで高めており、センターには7インチサイズのタッチスクリーンが設けられています。
想定オーナーはこんな人?
そしてこちらは「こんな人に乗って欲しい」というオーナー像だと思われます。
想定オーナーその2。
中国では女性起業家、女性の富豪、女性スーパーカーオーナー比率が他の国に比して群を抜いて高いといい、このオーナー像は「現実に近い」のかも。
なお、リアの三角窓について、標準モデルだと「ドア側」にあるものが、ロングホイールベース版だと「車体(Cピラー)側」へと移動しているようですね。
価格については邦貨換算にて、667万円~995万円だとアナウンスされています。
BMWも5シリーズ”ロング”を発表
そして同じく北京モーターショーでは、メルセデス・ベンツEクラスLと真っ向からぶつかることになる「5シリーズ・ロング」も公開されています。
ただしこちらはホイールベースが31センチ延長され(EクラスLは12センチ)、これによって標準ボディの7シリーズよりも長いボディを得ることに。
展示車にはMスポーツ版エクステリア、そして製造を行うBMWとブリリアンスとの合弁企業名が漢字にて取り付けられています。
搭載されるエンジンは2リッターターボ(252PS)で、こちらのモデル名は350Li。
このほか、ハイブリッドモデルの「535Le(2リッターターボエンジン+シングルモーターにて292PS)」、「525Li(184PS)」もラインアップされる、とのこと。
インテリアについては最新の「BMWインテリジェント・パーソナルアシスタント」を備えるインフォテイメントシステム、「スカイラウンジ・パノラミックグラスルーフ」「リアシートエンターテイメント」が備わる模様。
中国の高級車の多くには、こういった「座布団みたいな枕」が装着されており、高い需要があることがわかるものの、ぼくはどうしてもこれに違和感を感じます。
なお、現時点ではこの「5シリーズロング」には5人乗りのみがラインアップされていますが、将来的には「4人乗り」の豪華仕様も投入されるようですね。
参照:CarNewsChina