>BMW(ビー・エム・ダブリュー)

韓国キアがBMWのトップデザイナー引き抜き!なぜヒュンダイ/キアはこれだけ欧州メーカーからデザイナーを獲得するのに、日本からはスカウトしないのか

2020/11/04

| なかなか日本のデザイナーは世界に出てゆきにくい? |

さて、韓国キアがBMWのデザイナー、ウォン・キュー・カン氏を引き抜き、デザインイノベーション部門の副社長に任命した、と発表。

現在キアはヒュンダイ傘下にありますが、そのヒュンダイともどもキアは著名デザイナーの獲得に熱心なブランドです。

なお、ヒュンダイは自動車メーカーとしては後発にあたり、コンパクトカーにせよSUVにせよラグジュアリーカーにせよ「追いかける」立場となっていて、品質や乗り心地だと日本車、デザインだと欧州車がベンチマークになっていると考えられます。

ヒュンダイ、キアはデザインとプロモーションに注力

そしてヒュンダイとキアがそういった状況で自社の優位性をアピールしてゆこうとなると「目に見える部分」つまりデザインそしてプロモーションが手っ取り早く、よってヒュンダイとキアはベンチマークとする欧州自動車メーカーのデザイナーを獲得しているものと思われます。

衝撃度MAX!アヴェンタドールのデザイナーがヒュンダイへと移り、ヒュンダイはランボルギーニやベントレー出身者で固められることに

| まさかフィリッポ・ペリーニ氏までがヒュンダイに移るとは | まさかのまさか、前ランボルギーニのチーフデザイナーにしてアヴェンタドールのデザインを行ったフィリッポ・ペリーニ氏がなんとヒュンダイ(ジェ ...

続きを見る

これまでにもランボルギーニ 、ベントレー、ブガッティ、BMW、そしてイタルデザインといったところから多数のデザイナーを獲得しており、実際に魅力的なコンセプトカーや市販車も発表済み。

ヒュンダイグループがヤル気だ。ジェネシス、ヒュンダイ、キアよりなかなかイケてるクルマたちを発表

それでもボクがヒュンダイを買うことは絶対にない ヒュンダイの高級ブランド、ジェネシスがニューヨーク・モーターショーにてエレクトリックコンセプト「ミント」を公開。これはピュアEVとなり、詳細は公開されて ...

続きを見る

そしてプロモーションという観点だと、BTSを起用するなど積極的に打って出ているといった姿勢を見せていますが、こういった戦略は(自動車に限らず)韓国企業特有といえるかもしれません。

【動画】ヒュンダイが新ブランド「IONIQ」立ち上げ!BTSを起用しオリジナルソングをもってブランドイメージ浸透を図る

| ヒュンダイは豊富な資金力にモノを言わせてプロモーションに多額のコストを投じている | さて、ここしばらくはBTSと共同にてプロモーションを行っているヒュンダイ。日本においても公式ウエブサイトをリニ ...

続きを見る

参考までに、中国の自動車メーカーにおいても同様の傾向があり、現代はデザイナーにとって「かつてない売り手市場」だと言えるかもしれませんね。

no image
ロールスロイスのチーフデザイナーが中国最高級ブランド「紅旗」へ移籍。豊富な資金を背景に世界を狙う

| 今度は中国メーカーが有力デザイナーをヘッドハンティング開始? | 今年の6月にロールスロイスで7年間デザイナーを務め、そのうち6年はチーフデザイナーの地位にあったジャイルズ・テイラー氏が電撃辞任。 ...

続きを見る

キアに話を戻すと、キアの社長はアウディにてTTのデザインを担当したペーター・シュライヤー氏。

当然ながらデザインにたいしてこだわりを発揮し、「ソウル」「スティンガー」といったカッコいいクルマを発売しています。

元アウディTTのデザイナーが社長を務める韓国キア。「プロシード・コンセプト」発表

| キアへと移籍後、確固たる地位を築く | キアがフランクフルト・モーターショーで発表する「プロシード(Proceed)コンセプト」をオンラインにて先行公開。これは現行車種Pro_Cee'dの後継と位 ...

続きを見る

ただ、それでもヒュンダイ、キアともに販売が大きく伸びたり、ブランドの価値が大きく向上しているようには思えず、自動車は「デザインやプロモーションのみによって売れるものではない」ということなのでしょうね。※ニューモデルが登場した時は一瞬販売が大きく伸びるが、そのあとが続かない

レクサス
米高級車市場でレクサスが念願の1位!なお話題のジェネシスは最下位に沈む。メルセデス、BMWは工場が稼働せず「クルマを作れず」販売減

| 全体的に見ると昨対の数字は悪くない | さて、まだまだコロナウイルスの影響が続いている自動車業界ですが、米ブルームバーグによると、2020年第三四半期の米高級車市場における新車販売台数につき、レク ...

続きを見る

ウォン・キュー・カンはこんなデザイナー

そしてウォン・キュー・カン氏ですが、過去には3.0CSLオマージュを手掛けたことも。

BMW-3-0-CSL-Hommage-0

189910

そしてBMWからインフィニティ、さらにキアへと移籍したカリム・ハビブ氏の後任(デザインセンターの副主任)を務めていたそうですが、図らずもカリム・ハビブ氏の後を追う形となった模様。

知ってた。インフィニティを辞したチーフデザイナー、カリム・ハビブが韓国キア自動車に移籍。韓国の自動車メーカーに移った人物は皆「韓国色」に染まっているのが恐ろしい

| とにかく韓国の自動車メーカーはデザイナー獲得に熱心 | 先日インフィニティのデザインチーフを辞し、「新たな可能性を追求する」としていたカリム・ハビブ氏が韓国キアへ移籍し、来月より韓国で勤務するとの ...

続きを見る

ちなみに現在BMWで存在感を発揮しているのはコンセプト4、4シリーズをデザインした韓国人のソンモ・リム氏。

BMWに限らずですが、最近は韓国人のデザイナーが世界中にて活躍しているように思います。

そのバーチカルキドニーが話題のBMW4シリーズ!特別コンテンツが公開されデザイナーがその魅力を語る。「ルームミラーに映る姿をまずイメージした」

| 新型BMW 4シリーズお気に入りの角度は「斜め後ろ45度」 | さて、巨大なキドニーグリル装着で話題となった新型BMW 4シリーズ。すでに欧州や中東では実車が配備されつつあるようですが、BMWジャ ...

続きを見る

なぜ日本人のデザイナーは引き抜かれない?

そこで思うのが、なぜ日本人デザイナーがヒュンダイやキアに引き抜かれないのか?ということ(実際には引き抜かれているものの報道がないだけなのかもしれない)。

その理由には様々なものがあり、韓国企業が日本人デザイナーを嫌ったり、日本企業側も引き抜きを嫌ってデザイナーの名をあまり表に出さないからなのかもしれません。

もしくは、ヒュンダイ、キアともに「日本の自動車メーカーのデザインはイケていないので、そういったデザインを行う会社のデザイナーを引き抜く価値はない」と考えているのかもしれません。

もちろん、世界で活躍する日本人カーデザイナーも多く存在するものの、なかなか表に名前が出てこないのはちょっと残念だとも思います。

no image
ポルシェ・パナメーラ・スポーツツーリスモのデザイナーは日本人だった!「911はデザイン上のメリットでもあり呪縛でもある」

★ポルシェ・パナメーラ・スポーツツーリスモは日本人デザイナーの手によるものだった★   「OPNERS」に公開された記事によると、ポルシェ・パナメーラ・スポーツツーリスモのエクステリアデザインを手掛け ...

続きを見る

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Cirqua_Recommend / 1845256

->BMW(ビー・エム・ダブリュー)
-, , , , , ,