| ボクはとてもこのクルマを公道で乗る勇気はない |
さて、おなじみダグ・デムーロ氏がマクラーレンP1 GTRのレビューを動画にて公開。
マクラーレンP1そのものは375台のみが製造されたハイブリッドハイパーカーで、その出力はシステムトータルにて916PS。
そしてクラーレンP1 GTRは、マクラーレンP1のオーナーのみに購入権利が与えられたサーキット走行専用モデルであり、58台のみが販売されていますが、もともとサーキット走行専用モデルとして設計・製造されているので、その中身を見ると「P1をサーキット走行用に改造した」というよりは、「P1の車体とガワを流用してイチから別に作ったレーシングカー」といったほうが良いクルマでもあります。
価格についてはP1の約1億円に比較し、P1 GTRでは約3億円と非常に高価ですが、細部を見てゆくと、その価格も納得の作りを持っています。
マクラーレン公認にて行動走行可能な仕様へとコンバート
なお、このサーキット走行専用モデル、P1 GTRの大半は公道仕様へとコンバートされていると言われますが、これを担当したのは英国のレーシングファクトリー、ランザンテ。
1995年のル・マン24時間レースにて優勝を飾ったマクラーレンF1 GTRもこのランザンテが製作を担当しており、これによってランザンテはマクラーレンから認められることとなったわけですね。
ちなみにこの公道仕様へのコンバージョンキットの価格は約7500万円ほどだといい、それにもかかわらず多くのオーナーが「公道仕様」へとコンバートした、ということになります。
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公道仕様へのコンバートに当たっての変更点は「最小限」
なお、P1 GTRはもともとサーキット走行を前提としているため、強力なダウンフォースを発生する専用エアロパッケージを持ち、当然ながらサーキット走行意外に不要なものは取り外される(最初からついていない)ことに。
たとえばドアロックやフロントリフターも備わらず、しかしランザンテではこれらを装着して公道仕様に適した仕様へとコンバート。
さらにタイヤの切れ角についても公道だとサーキットよりも大きい角度が(Uターン時などに)要求されるため、ランザンテではこれに対応すべく切れ角を増加。
ただしこれによってブレーキラインを延長したりという細かい対応が必要となっているようです。
さらにECUのリマップのほか、ヘッドライト、ウインカー、ホーン、ウインドウなど公道走行に必要な保安部品/パーツが装着されることに。
ちなみにこちらが変更リスト。
かなりボリューミーではあるものの、変更内容についてはP1 GTR本来の性能をスポイルしないよう最小限にとどめられるほか、外したパーツはそのままオーナーへと手渡し、かつこうやって変更内容を記録しておくことで「いつでも元に戻せる」ように配慮しているようですね。
その細部はこうなっている
P1 GTRでは後方確認が困難であるため、このカメラにて周囲の状況を確認することに。
フロントフードは「開閉」ではなく取り外し式。
ラジエターから吸った熱気をフード上へと排出する構造を持っています。
こちらがフロントセクション内。
いたるところまでカーボン製ですね。
ナンバープレート、そしてライセンスプレート灯も装着されるものの、どうみてもロードカーには見えない構造を持っています。
マクラーレンP1 GTRのインテリアはこうなっている
こちらはマクラーレンP1 GTRのインテリア。
やはりどこまでもカーボンにて構成されています。
ステアリングホイールはサーキット仕様そのままですが、「これでも公道走行が可能なのか・・・」と驚かされます。
シャシーナンバーはなんと「001」!
マスタースイッチ、そして消化器の作動ボタン。
消化器本体は助手席側に設置。
メーター表示はP1と大きくは変わらないようですね。
その後はP1 GTRにてドライブ。
ちょっと運転をためらってしまいそうなクルマでも、さりげなく乗りこなしてしまうのがさすがダグ・デムーロですね。
マクラーレンP1 GTRを紹介する動画はこちら
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参照:Doug DeMuro