| デビューから2年ほどはトラブルに泣かされたようだが |
過去にはF1ドライバー、エマニュエル・ナスペッティ、ドメニコ・スキャッタレーラがドライブしたことも
さて、幾多ものレースを駆け抜けたフェラーリ550GT1がRMサザビーズ開催のオークションに登場予定。
このフェラーリ550GTのシャシーナンバーは115811で、当初はイタリア人アンドリュー・ガルバニャーティ氏が購入し、2001年のFIA GT選手権第1戦モンツァにてレースデビューすることに。
F1ドライバーがドライブしたことも
なお、このフェラーリ550GT1のデビュー戦ではF1ドライバーのエマニュエル・ナスペッティ、ドメニコ・スキャッタレーラがドライブするものの、ステアリング関係のトラブルにてあえなくリタイヤ。
ただしその後のブルノでは5位、マニクールでは4位、シルバーストーンでは5位を獲得(ベルギーのゾルダーではポールポジションを獲得)したと報じられています。
さらにはスパ・フランコルシャン24時間レースにも参戦して予選2位、決勝ではトップを走るも6時間経過時点でクランクシャフトが破損してリタイヤした、とも。
2002年シーズンでは序盤からほとんどのレースを欠場するものの、最終3戦には参戦し、いずれもリタイヤ。
2003年シーズンも継続参戦し、A1リングで開催されたイタリアのGTレースでは2回の優勝を経験し、イタリアGT選手権では総合優勝3回、ランキング3位に輝いています。
なお、2003年シーズンではメルセデスF1チーム代表、トト・ウォルフがドライブすることもあったようですね。
全般的にはデビュー以降トラブルに悩まされたようですが、2003年にはようやく結果が出始めたということになりそうです。
引退後は「レッドブル」カラーに戻される
そして引退後にはレストアを受け、2002年に採用していたレッドブルカラーへと戻されて現在に至りますが、見たところコンディションは「上々」のようですね。
室内は(当然ですが)まんまレーシングカー。
ロールケージが張り巡らされたスパルタンな室内です。
なお、先日はランボルギーニが「エッセンツァSCV12はロールケージなしでもFIAの安全基準を満たせるという認証を受けた」と発表し、その際にコメントしたのが「ロールケージが無くなったのでドライバーに対するプレッシャーが減った」とも。
そして、こういったロールバーを見ると、ドライバーにとって「ロールバーがない」ことがいかに快適で開放的であるかもわかりますね。
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今回のオークションについて、RMサザビーズでは「最高で3億円近く」で落札されるとも見ており、つまり「相当な高額」。
ただし同じフェラーリ550GT1だと、2004年のスパ24時間レースにて優勝を果たし、FIA GT選手権でのタイトルを獲得した個体が4億6000万円程度で落札されたという記録もあり、「3億円」という見積もりも高くはないのかもしれません。
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参照:RM Sotheby’s