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「タイカンを体感」?ポルシェからダジャレのようなDMが届く!しかし実際に「タイカン」は「体感」も考えてのネーミングだった!

2021/07/24

| 「タイカン」は23言語の中から、様々な言語を母国語とする人々にも覚えやすいようにと名付けられた |

日本人にとってはそれなりに覚えやすくていいかもしれない

さて、ポルシェ・ジャパンは7月31日から「タイカンを体感しようキャンペーン」を開始しますが、それに伴い「#タイカンを体感しよう」と大きく印刷されたDMが届くことに。

まるでダジャレのようですが、実際のところ「タイカン」には「体感」の意味もある、とタイカンの発表時にアナウンスがなされており、これはダジャレのようでいてそうではない、ということになります。

ポルシェ・タイカン

「タイカン」の名はこうやって決まった

なお、ポルシェのオーナー向け機関誌「クリストフォーラス」によると「タイカン」という名称は600を超える候補から選ばれたとのこと。

記事(現在は掲載期間が終了して見ることができない)によると、この「名称決定プロジェクト」を率いたのはポルシェのマーケティング部門を率いるシェル・グルーナー氏。

先代モデルが存在しないブランニューモデルの名を決める作業となり、これについては「エキサイティング」と語るとともに「新しいモデル名は簡潔で純然たる言葉でありながら、内包する意味はポルシェと自動車業界全体の歴史を象徴しなければなりません」とも語っています。

さらにはこれまでポルシェが送り出してきたスポーツカーとの関連性、そしてマーケットにおける希少性も重要な要素だとし、「車両固有のキャラクターを反映する必要がある」とも。

ポルシェが「久々」に送り出したニューモデルとしては1996年の「ボクスター」がありますが、これは「ボクサーエンジン」と「ロードスター」とをかけ合わせた造語。

その後の「カイエン」はパリ~ダカールラリーを走ったポルシェらしくアフリカ原産の”カイエンペッパー”に由来しており(ボクスターとの関連性を持たせるため、”ロックスター”を採用するという話もあった)、「ケイマン」は俊敏さで知られるワニの種類。

「パナメーラ」はポルシェが活躍したレース、「カレラ・パナメリカーナ」に由来し、「マカン」は東南アジアの言語で「虎」の意味(ポルシェはそのボディカラーの名称も含め、意外と生物の名を使用することが多い)。

ブルーのポルシェ・マカン

そこでタイカンですが、これは「実車のデザイナーとエンジニア、マーケティングおよびセールスの代表、社内外の弁護士、さらには商標法の専門家等」が集まってスタート。

当初600以上あった候補を絞ってゆくわけですが、その段階では「その名を聞いた人にどのような印象を与えるか」を重要視しており、不快な、もしくは不適切な印象を与えないように世界23言語それぞれについて、それを母国語とする人を2名づつ選択して発音や意味をチェック。

そして残った候補については弁護士が商標侵害他のリスクを調べ上げるといった作業を経ることになり、これには1年半を要した、とされています。

この画像を見ると、もともとはポルシェのエンブレムにある「馬」から「若々しくエネルギッシュ」→東洋の言語で馬=Tay→"Cay"manや"Cay"enneとの関連性、Canは精神(おそらく”感”)→ポルシェスピリット、という流れと意味を持つ模様。

このタイカン「Taycan」は上述のよう東洋の言語で「生気あふれる若馬」を意味するそうですが(どの国の言葉なのかは明らかではない)、複数の言語では固有の意味を持ち、日本語だと「体感」という意味がある、とのこと。

ポルシェのエンブレムには「馬」がある

なお、タイカンの名前には上述の通り「生気あふれる若馬」という意味がありますが、ポルシェと聞いて馬を連想する人は多くないかも。

ただ、よくよくポルシェのエンブレムを見てみると、実はその中心に「馬」がいることもわかります。

さらにポルシェのエンブレム(クレスト)に使用されている「馬」はフェラーリの「馬」と同一であることも知られていて、この馬はポルシェ本社のある「シュトゥットガルト市」の紋章を取り入れたものだとされています。

こちら(下の画像)がシュトゥットガルト市の紋章ですね。

そしてシュトゥットガルト市のあるヴェルテンブルグ州(バーデン=ヴュルテンベルク州)の紋章にある「鹿」の角を取り入れ・・・。

さらに赤と黒のストライプをあしらったのがポルシェのエンブレム。

なお、ポルシェによると、赤=騎士の祖国愛や勝利の能力と知、黒=冷静な判断力や決断力を表すとし、さらにエンブレムの背景には麦の黄色(豊かさ)を用いた、と説明がなされています。

各ブランドともネーミングにはこだわりがある

なお、ポルシェは「タイ」「テイ」「カイ」といった「Y」の入る発音、そして「マカン」「カイエン」「タイカン」「ケイマン」とった「ン」で終わる発音、そして意外と動物との関連性を好むことは上述の通りですが、他のブランドでもこういった傾向は多く、たとえばランボルギーニだと「ミウラ」「ガヤルド」「ムルシエラゴ」「アヴェンタドール」「ウラカン」などは闘牛の名から、そして「エスパーダ」は闘牛に用いる剣、「ウルス」は欧州最大の牛の種類(すでに絶滅)など牛に由来した名称多し。

これはランボルギーニ創業者、フェルッチョ・ランボルギーニの星座が「牡牛座」であることに由来しますが、星座そして星座の由来となる神話に関するネーミングも多く、ホイールだと「カシオペア」「ミマス(神話に出てくる巨人族)」「アポロ(太陽神)」、ボディカラーだと「ヴェルデ・マンティス(神話に出てくる預言者)」「ジアッロ・ミダス(やはり神話に出てくる、触れるものをすべて黄金に変える王)」「ビアンコ・イカルス」といったものが大半。

さらには先日発表された「今後の計画」、”ディレッツォーネ・コル・タウリ(コル・タウリに向けて)”のコル・タウリは、おうし座における一番明るい星を指しています。

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そしてアストンマーティンはV」で始まるネーミングを好んで用いる傾向があり、サーキット専用の限定モデル「ヴァルカン」も戦闘機の名称から。
Vつながりだとヴァルハラ(Valhalla)、ヴァルキリー(Valkyrie)、ヴァンテージ(Vantage)、ヴィラージュ(Virage)というモデルもあり、最近は他に「ヴァレカイ(Varekai)」も商標登録済み。

ロータスは「E」ではじまる車名が多く、これについてもつい先日、その由来を公式に明かしていますね。

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参照:Porsche

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