| おそらくは顧客がオーダーしたカスタム車両だと思われる |
それにしてもフェラーリ812コンペティツォーネはいつ見ても「市販車離れ」している
さて、現時点では最新のフェラーリによる「サーキット走行にフォーカスした限定モデル」、812コンペティツォーネ。
これは812スーパーファストをベースとし、高回転化(レッドゾーンは9500回転)、パワーアップ(6.5リッターV12は+30馬力の830馬力へ)、シフトプログラムの改良(シフトチェンジが5%速くなっている)、軽量化(1,525kgから1,487kgへ)、パフォーマンス向上(0-100km/h加速は2.85秒、さらに0−200km/hまでを7.5秒で駆け抜け、最高速度は340km/h)、車両安定化(サイドスリップコントロールはバージョン7.0へ)等のアップグレードが施されています。
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フェラーリ812コンペティツォーネの姿はやはり「特別」
外観においても多数の見どころがあり、フロントだと新しいエアインテークや(488ピスタでも採用された)バンパー端のダクト、そしてフード状の大きなブレードとスリットが目を引くところ。
なお、フェラーリによると、このブレードは(機能上の理由のほか)車体をよりワイドに見せる効果、ボンネットを短く見せる効果もあるそうです。
そして今回、おなじみスパイビデオ系ユーチューバー、Varryx氏が、フェラーリ本社から出てくる812コンペティツォーネの姿を捉えていますが、そのボディカラーは「パールホワイトにパープルのライン(内装もパープル)」。※ラインはワインレッドのように見えるが、動画ではパープルだと述べている
厳重に養生されているところを見るに、この個体はテスト用のプロトタイプではなく、顧客のオーダーによってカスタムされた個体を(出荷前に)テストしているのだと思われますが、フェラーリではすべての個体を実際に走行させて最終の検品を行っているのかどうかは不明です。
もし全数を実走させているのであれば、もっと同様の動画が公開されてもいいのではと考えますし、全数の実走テストを行っていないのであれば、「なぜ今回の個体だけ」という疑問も(一定のパーセンテージを抜き取って検査している可能性も)。
参考までに、ランボルギーニだと、ちょっと前まで「全数を実走テストしている」とコメントしていたものの、現在それを実施しているかどうかは不明。
ちなみにブガッティは全数について加速やブレーキング、高速テストのほか、各種機能のテストを行ってから出荷する、とされていますね。
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そしてちょっと気になるのは、このフェラーリ812コンペティツォーネの後ろにいる謎の488GTB。
しばらく前までも同様の488GTBが目撃されていて、しかしそれは「296GTB」の開発用車両だったと認識されており、実際に296GTB発表後にはこういった「偽装された488GTBの姿」があまり見られなくなったように思います。
ただ、今回(296GTB発表以後も)偽装を施した488GTBが目撃されていて、つまりは「まだ何かニューモデルの発表が控えている」ということなのかもしれません。
それはともかくとして、話を812コンペティツォーネに戻すと、その印象はかなり独特。
その大きな要因は、「全閉」リアウインドウにあるかと思いますが、これによって塗装面積が増えており、さらには「テールランプに覆いかぶさるような」リア周辺のパネルも他のフェラーリに見られない特徴であり、このあたりがまるでレーシングカーのカウルのような雰囲気を演出しているのだと思います。
それにしても最近は「レッド(ロッソ)」以外のフェラーリが多く見られるようになり、個々の個性があらわれた仕様が多く見られるようになったと思われ、ぼくとしては「フェラーリがステレオタイプなイメージから脱却しつつある」という意味において、歓迎すべきトレンドだと認識しています。
フェラーリ本社から出てくる812コンペティツォーネを捉えた動画はこちら
なお、こちらも同じくVarryx氏がアップした、フェラーリ本社から出てくる296GTS(296GTBのオープンモデル)。
ルーフからリアセクションにかけて大きな構造的偽装が見られ、フェラーリとしては「まだあまり見せたくない」のか、スパイビデオグラファー(Varryx氏)に気づき、急遽出庫を中止して隠れるという動きを見せています。
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参照:Varryx