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1985年、自らのチームでル・マンに参戦し優勝したビジネスマンがいた!60歳の誕生日に当時のレーシングカーと同じカラーの911GT3が納車される

2021/11/10

1985年、自らのチームでル・マンに参戦し優勝したビジネスマンがいた!60歳の誕生日に当時のレーシングカーと同じカラーの911GT3が納車される

| ペイントだけではなくいくつかのパーツが専用に作られる |

このオーナーほど幸せな人生を歩んだ人もそうそういないだろう

さて、自身のプライベートチームにてル・マン24時間レースを1985年に制覇したビジネスマンにしてレーシングドライバー、イタリアのパオロ・バリラ氏。

今回、自身の60歳の誕生日の記念として「自分がル・マンにて勝利を獲得したレーシングカー(ポルシェ956)と同じカラーリングのポルシェ911GT3」を注文し納車を受けることとなっています。

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メインのボディカラーは「サマーイエロー」

この美しくカスタムされたポルシェ911GT3はポルシェのパーソナリゼーション部門であるポルシェ・エクスクルーシブ・マヌファクトゥールが「Sonderwunsch」プログラムの一環として製作したもので、パオロ・バリラ氏はそのデザインプロセスの段階から深く関与しており、幾度となくポルシェ本社を訪れてその仕様の打ち合わせに参加してきたのだそう。

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このカスタムカラーリングは、サマーイエローの塗装にホワイトのアクセントとブラックのテールを組み合わせたもので、フロントフードとドアには、オリジナルのレーシングカーと同様に「ナンバー7」が誇らしげに描かれています。

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なお、この911GT3は単にカラーを変更しただけではなく、通常では選べないサマーイエローのヘッドライトリング、リアウイングの大型サイドプレート(エアロトンネルでテスト済み)など、細部にまでこだわっており、隅から隅まで特別感が漂います。

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フロントのホイールはホワイト、リアのホイールはゴールドにて仕上げられており、これはポルシェ956とは異なる仕様ではあるものの、なかなかにクール。

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Bピラーにはオーナーのサインとイタリア国旗が入ったプレートが装着されており、ここも「このクルマがいかに特別か」を物語る部分ですね。

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なお、このプロジェクトは、最初のスケッチから完成まで3年を要し、そのため開発当初は先代のGT3(991.2)をベースにはじまり、しかしその後911GT3がフルモデルチェンジを行ったため、最新モデル(992)で終了することに。

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長年にわたりポルシェのデザイナーを務めてきたグラント・ラーソンは、956の平らな面から992の丸みを帯びた形状にグラフィックを移すことが最大の課題だったと語っていますが、ドアミラーステーなど、そのカラーリングを反映するだけではなく、992ならではの構造を活かすための工夫も見られます。

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こちらが当時ル・マン24時間レースを制したポルシェ956。

現在パオロ・バリラ氏はイタリアの大手食品会社の副会長を務めているそうですが、自身のチームでル・マンを走って優勝し、そして今これほどまでに美しい911GT3を手にできるとは、なんとも幸せな人物だと思います。

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なお、ポルシェ956は1982年にグループC規定にあわせて設計されたプロトタイプレーシングカーで、ワークス用に10台、カスタマー(プライベーター)向けとして12台が製造され、2,650cc水平対向エンジンを搭載し、その車体重量はわずか820kg。

後継モデルである962Cともども優れた戦績を残したことでも知られていますね。

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なお、パオロ・バリラ氏によれば、「80年代には、性能と美しさの両面で象徴的な存在である素晴らしいポルシェ956に乗る機会がありました。いくつかの要素が現代のGT3に反映されたことで、私にとっても、私に近い人たちにとっても、その記憶は刺激的で重要なものとなったのです」とのこと。

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ポルシェ956モチーフの911GT3のインテリアはこうなっている

そしてこちらはポルシェ956モチーフの911GT3。

キックプレートには「956」そして「LE MANS」の文字が刻まれます。

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ヘッドレストには優勝年をあらわした「LE MANS 1985」。

サルテサーキットのシルエットも再現されていますね。

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インテリアカラーはブラック、そしてアルカンターラとレザーが使用され、ステアリングホイールの12時位置にはイエローのセンターマーク。

なお、コントラストステッチが用いられず、各パーツまでもがブラックにて仕上げられているのは「レーシングカーをモチーフにしたから」なのかもしれません。

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シフトノブもレーシングカーを思わせるカスタム品に変更されています。

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