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中国がついに「現地企業との合弁を設立せよ」規制を撤廃。海外自動車メーカーは自社資本100%で進出できるようになるものの、中国の庇護も受けることができなくなりそう

投稿日:2021/12/31 更新日:

中国(上海)

| 正直言うと、中国企業と手を組んでいたほうがなにかと有利なんじゃないかと思うことも |

実際はこれがどう影響するのかはわからない

さて、これまで(1994年以降)外国の自動車メーカーが中国にて自動車の生産を行おうとした場合、現地の企業との合弁を作らねばならず、そしてその際には50%以上の株式を相手に持たせる(つまり議決権が相手に譲る)必要があったのですが、2022年1月1日以降、その法規が撤廃されるとの報道。

中国が悪名高い「中国に会社作るなら50%の株式よこせ」規制を撤廃と発表。今後どうなる自動車業界?

| 中国がついにあの悪名高い規制を撤廃へ | 中国が「自動車分野における外国企業の出資制限」を2022年までに順次撤廃、と発表。 この「外国企業の出資制限」はかなりやっかいな規制で、早い話が、中国内で ...

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なお、この法規は海外の自動車メーカーから様々な苦情が寄せられていて、2018年にはこれが緩和されることになり、BMWは自社の出資比率を70%へと引き上げたという例がある他、テスラの上海工場は「テスラの出資100%」にて運営されています。

これらは一定の条件をクリアした場合にのみ「例外」として認められ、しかし2022年1月1日以降は「例外なく」自己出資比率100%の現地法人を設立できる、ということになりそうです。

中国ではじめて自動車合弁企業につき「50%以上」の株式を持つことが認可。第一号はBMWとVW

| ついに中国でBMWとVWが自社で会社をコントロールできるように | 現在中国では、自動車メーカーが現地で製造を行おうとすると、必ず中国現地の会社に株式の半分を渡し、「合弁」にて現地法人を設立する必 ...

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「現地と合弁」の何が問題?

そこでこの「中国に進出するならば合弁企業の設立が必要」という法規についてですが、これはそもそも「中国企業へと、海外企業が持つ技術含むノウハウを移転するため」。

よくよく考えると(考えなくても)これは無茶な話で、海外の自動車が何十年、場合によっては100年以上かけて積み上げてきた技術を引き渡せと言っているのと同義で、通常であれば「断固として拒否」するわけですが、中国という巨大市場に販売を有利に進めることができる(関税を回避できる)という魅力は捨てがたく、よって各自動車メーカーともに「悪魔に魂を売り渡している」ということになります。

そして中国の思惑通り、「数年前までは冷蔵庫や洗濯機を作っていた」家電メーカーが最先端の直噴エンジンやデュアルクラッチ、トルクスプリット4WDを作ることができるようになり、共同にて研究開発を行うことで「開発力」までもが移転してしまっているわけですね(もちろん、各社とも”どうしても渡せない”技術は共有しないようにしているが、技術を出し惜しみすると製品の競争力が弱まるという矛盾も)。

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今回中国がこの規制を撤廃するということは「もう頂くものは頂戴し、今後の競争力を維持するだけのノウハウの移転が完了した」ということになり、つまり海外の自動車メーカーはもう「用済み」と判断した可能性も。

となると今後、中国の自動車メーカーは、獲得したノウハウをもって自社ブランドの製品を開発・販売し、それによって愛国心に訴えたプロモーションを行うことにより海外ブランドを圧倒することになるのだと思われますが、海外ブランド各社はゆっくりと時間をかけて「世界第一の」自動車市場を失ってゆくことになるのかもしれません。

あるいは、中国は海外自動車メーカーの批判をかわすためにこの法規を撤廃し、しかし事実上は「合弁じゃないと必要な認可が下りない」といった方法にて合弁するしかないように仕向けるということも考えられます。

現在、海外ブランドと中国の自動車メーカーとの提携状況はこうなっている

参考までにですが、現在中国の企業と海外自動車メーカーとの提携状況は下記の通り。

今後この「法規撤廃」がどう影響するのかはわからないものの、現在中国企業との提携を行っていない、リヴィアンやルシードにとっては「参入障壁が下がった」と判断していいのかもしれません(ただ、価格競争力の観点から中国での販売がうまくゆくとは思えず、自己資本100%で参入すれば、損失も100%自腹になる)。

そしてこれまでの例を見るに、中国の政治そして産業界が「中国企業を露骨に優遇する」ことは目に見えていて、その庇護を受けようとするならば、「(中国で展開しようとするならば)結局は中国企業と手を組んだ」ほうがいいのでは、と思ったりします。※そもそもこういった法律が施行されていたことからも、平等や公平を期待することはできない

ポイント

第一汽車(FAW)・・・フォルクスワーゲン、トヨタ、ダイハツ、マツダ、アウディと合弁を展開
上海汽車(SAIC)・・・フォルクスワーゲン、アウディ、GM、セアトと合弁を展開。ローバーブランドを保有
東風汽車(DFM)・・・日産、ホンダ、プジョー/シトロエン、キアと合弁を展開
長安汽車(CHANGAN)・・・フォード、スズキ、三菱と合弁を展開。イヴォークのパクリ車を製造するLANDWINDブランドを保有
奇瑞汽車(CHERY)・・・合弁はなく自社ブランドのみで企業活動を行う珍しいパターン
北京汽車(BAIC)・・・メルセデス・ベンツ、ヒュンダイとの合弁を展開
広州汽車(GAC)・・・ホンダ、トヨタ、フィアット、三菱と合弁を展開
吉利汽車(GEELY)・・・ボルボ、ロータスを買収、新ブランドLynk&Co.を展開
長城汽車(GREATWALL)・・・BMW(MINI)と提携しアメリカに工場建設
比亜迪汽車(BYD)・・・メルセデス・ベンツとEV生産で合弁
華晨汽車(BRILLIANCE)・・・BMWと合弁
浙江衆泰控股集団(ZOTYE)・・・ポルシェ・マカンほかのパクリメーカー。フォードとEV生産で合弁設立
江淮汽車(JAC)・・・フォルクスワーゲンとEV生産で合弁
一汽轎車・・・マツダと合弁

参考までにですが、この「中国に滲出するならば、現地企業に過半数の株式を持たせなくてはならない」という規制が適用されてきた業界は自動車のほか、タバコ、映画製作・配給、レアアースなどだと報じられています。

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参照:Forbes

 

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