| 納車第二号のアストンマーティン・ヴァルキリーはブラックとレッドのグラデーション |
ヴァルキリーはアストンマーティンとレッドブルによる「ただひとつの」コラボレーションとなりそうだ
さて、アストンマーティン・ヴァルキリー「2台め」の納車がなされた、との報道。
納車第一号はドイツにて目撃されたダークカラーの個体ですが、第二号車はレッドとブラックのグラデーションを持っており、オーストリアはウィーンのアストンマーティンディーラーから納車が行われたようですね。
なお、この個体は限定150台のうちの85番目のシャシーナンバーを持つと報じられており、「85番目なのに納車は2番め」ということについて、おそらくほかの個体は「生産に時間がかかる」仕様を選択し、いまだ生産途中なのかもしれません。
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インテリアもボディカラー同様にブラックとレッド
そしてこの個体のインテリアもまたボディカラーとシンクロしており、ピュアブラックのアルカンターラにレッドのステッチや刺繍が施されていることがわかります。
ヴァルキリーのシートはオーナー一人ひとりの体型に合わせて製造されるといい、製造前にはオーナーの体型を「型取り」するということも報じられていますね。
ヴァルキリーの生産までは平坦な道のりではなかった
このアストンマーティン・ヴァルキリーは2016年に具体的なプロジェクトが発足しており、開発はアストンマーティンのパーソナリゼーション部門である「Q」、そしてレッドブル、さらにAFレーシング3者の共同にて行われています。
技術面でプロジェクトを牽引するのは(レッドブルの)エイドリアン・ニューウェイ氏ですが、同氏はこれまで数々の画期的なデバイスをF1マシンに取り入れ、そして禁止されてきたという人物。
そしてエイドリアン・ニューウェイ氏はそういった「自身の持てる全て」を、レギュレーションが存在しない公道走行用のクルマに突っ込もうと考え、ヴァルキリー、そしてそのサーキット走行専用バージョンであるヴァルキリーAMR Proは「(レギュレーションで縛られた)F1マシンよりも速く走ることができる」と言われたものの、極限まで運動性能を追求した結果として「非常に扱いづらく」なってしまい、当初予定されていた2019年の納車には間に合わず、今の今までデリバリー伸びてしまうことに。
搭載されるエンジンは6.5リッター自然吸気V12(最終スペックでは1176馬力)ですが、これは自然吸気エンジンとしては自動車史上最高のパワーを発生し、「V6ターボ」と最後まで迷った末の選択だったと言われます(どちらでも同じくらいのパワーが出るが、V6ターボは補機類まで入れるとけっこう重量がかさむことから断念)。
このエンジンに組み合わせられるのはリマック製のハイブリッドシステム(KERS)、そしてトランスミッションは7速セミオートマチック(シングルクラッチ)。
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そのほか軽量化にも余念がなく、エンブレムは「グラム」単位で軽量化され、その厚みが数ミクロンしか無いことや、ヘッドライトは左右合わせてもDB11の片側の重量にも満たないことなどがアナウンスされており、とにかく細部に至るまでこだわりぬいたのがヴァルキリーということになりますね。
なお、アストンマーティンはヴァルキリープロジェクトを開始した後に経営者が変わっており、新しい経営者はローレンス・ストロール氏。
同氏は当時のレーシングポイントのオーナーで(後に同チームをアストンマーティンF1に改称)、つまりはレッドブルとはライバル関係ということになり、そのためこのヴァルキリーの一件をもって提携が解消されると報道されていて、これによってヴァルキリーは「アストンマーティンとレッドブルとの協業によって生まれた、ただ一台の」クルマとなりそうです。
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こちらはドイツで目撃された「納車第一号」。
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参照:TheSupercarBlog