| そもそもEVユーザーのほとんどが”チューニングには無関心”となってしまう可能性も |
今後のチューナーはダウンフォース強化ではなく「抵抗を減らす」ことを考えねばならない
さて、「コンペティション・カーボン」がテスラ・モデルS向けにカーボン製のボディキットを開発中。
今回公開されたのはあくまでもイラストにとどまりますが、同社は実際にこのキットの開発を進めており、今年のSEMAショーにて実車を公開する予定なのだそう。
ただ、このイラストを見るに、その姿は大きく変貌を遂げることになり、フロントバンパーはまるごと置き換えられて大きく口を開けたデザインへ、そしてフロントフェンダーとリアフェンダーはワイド化し、サイドステップもそれにあわせて拡大されています。
EV時代に入るとカスタム需要は大きく減りそう
なお、今後ガソリン車がEVへと置き換わることで打撃を受けそうなのがチューニング業界。
EVにエアロパーツを装着したりワイドタイヤを装着したりすると一気に航続可能距離が減ってしまうため、そのオーナーは自らの手でEV最大の懸念を拡大し心配事を増やすようなことはないだろうと考えているわけですが、さらにEVにおけるエレクトリックモーター、バッテリー制御については非常に緻密なプログラムにおいて行われているため、チューナーがここに手を出すことは(技術的にも、リスク的にも)難しそう。※つまりイジる部分がなくなってしまう
参考までにですが、自動車メーカー各社ともEVを発売するようになってから「ディスクホイール」「フラッシュマウントドアミラー」等、エアフローを最適化する(阻害しない)構造を採用しており、これらによっては数%ほど(1~3%くらいと言われている)満充電あたりの走行距離が伸びるとされています。
つまり自動車メーカーはあの手この手で航続距離を伸ばそうとしている状況であり、その努力を無にしてしまうカスタムはあまり受け入れられないかもしれません。
そういった意味では、こういった感じで「車高をダウン」させることは前面投影面積を最小化するという目的において有効かもしれず、車高ダウンだけであれば航続距離の伸長に寄与しそう(アウディ e-tron GTの場合、電費重視モードにすると、限界まで車高が落ちる)。
トランクリッドにはスポイラーが装着され、リアディフューザーが大型化されることでアグレッシブなイメージをが増強され、ノーマルのテスラとはまた異なる雰囲気を醸し出しているようですね。
現時点では、このテスラ・モデルS用ボディキットが「ワンオフのショー用」なのか、発売を前提とした製品なのかは明らかではなく、しかし注目を集めることだけは間違いなさそうです。
そして、電動化時代のチューナーは「いかに効率を向上させるか」という、これまでとは異なる課題に取り組まねばならないのかもしれません。
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