ポルシェが「ジェントルマンドライバーのための」911GT2 RS クラブスポーツ用「EVOキット」発表！ワイドボディ含むエアロパッケージを最適化

｜　てっきり市販モデルの911GT2 RSに装着してニュル最速を狙うキットかと思ったが　｜

実際にはスプリッターやガーニーフラップなど細かいエアロバランスの調整が含まれるエアロキットがメインに

さて、ポルシェ モータースポーツが「サーキットでのパフォーマンスをさらに高める」という新しい”EVOキット”を装着した911 GT2 RS Clubsportの最新版を発表。

このEVOキットは主にGT2レースシリーズ、サーキット走行、クラブスポーツイベント向けに設計されたそうですが、空力効率と長距離での安定した性能を優先したものだと紹介されています。

てっきり市販モデルの911GT2 RSに装着してニュルブルクリンクにて「市販車最速」の座を奪還するためのポルシェの作戦かと思ったものの、実際にはそうではなく、あくまでもサーキット走行をメインに開発された（サーキット走行専用車の）911GT2 RSクラブスポーツに装着するためのパーツであるようですね。※ポルシェにおける”クラブスポーツ”はほとんどの場合、サーキット走行専用車を指している

「GT2」はGT3とGT4との中間、「ジェントルマンドライバーのための」クラス

このポルシェ911 GT2 RSクラブスポーツEVOキットは「広範囲に最適化されたエアロダイナミクス、デザインを変更した18インチホイール、改良型ショックアブソーバー、安全機能の改善など」を含んでおり、ポルシェ モータースポーツ セールスディレクターのマイケル・ドライザー氏によれば「911 GT2 RS クラブスポーツEVOキットの装着によって、GT2セクターのトップで戦い続けるための手段を顧客に提供することが可能となりました」。

なお、GT2クラスは「2」という数字がつくものの、実際にはGT3とGT4の中間的なポジションにあり、「GT3はプロドライバーが参戦するクラス、GT4は本格的なGTレースへの参入を目指す人たちが戦うクラスであり、GT2はそのギャップを埋める "ジェントルマン・ドライバー "のためのクラス」という分類がなされています。

今回のEVOキットが採用する新しい構成では、エアロダイナミクスが大幅に見直され、フロントスプリッターのデザイン変更、リアウィングのガーニーフラップ変更（位置が高くなりエアロダイナミクスバランスが向上）、そしてフロントセクションでは新しいエプロン、ブレーキ冷却効果が向上したエアインテーク、中央に設置されたラジエーターといった特徴に加え、フロントフードは適切なベンチレーションを得るために形状が変更されています。

足回りだと新しいショックアブソーバーの設定に加え、フロントとリアのフェンダーの幅を広げることでフロントホイールは10.5インチから12インチに、リアホイールは12.5インチから13インチへと拡大可能に。

新デザインのサイドシルは、ホイールとホイールとの間のエアの流れを最適化し、リアエプロンに設けられた大きなエアアウトレットは、リアブレーキとエンジンルームの換気をより効率的に行い、特に高温域においてコンポーネントの熱負荷を軽減する、とアナウンスされています。

なお、この911GT2 RS EVOキットを装着した車両が登場する最新ステージはイタリアのモンツァで開催されるヨーロッパFanatec GT2シリーズだとされ、6回のレースウィークエンドで、それぞれ2レースが約50分間で行われる、とのこと。

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