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ポルシェ「可能な限り911は電動化せずに内燃機関を継続したい。そのために我々は合成燃料の実用化に注力しているのです」

2023/07/28

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| ポルシェは911のために「EV以外の20%枠」を設けている? |

ポルシェがどこまで「踏ん張れるのか」に注目したいと思うが、「時代がどう動くか」も大きく影響してきそう

さて、ポルシェが再度「911は可能な限りEVせずにガソリンエンジン搭載モデルとして存続させたい」という意思を強調し、その手段として合成燃料(Eフューエル)を活用したいとコメント。

なお、ポルシェはたびたび同様の発言を行っており、つまりはそれだけ「911を電動化したくない」ということなのだと思われますが、今年後半にはモデルライフ半ばのフェイスリフトが入るほか、2020年代後半にはプラグインハイブリッドの投入も予定されているといった状況です。

そして今回、ポルシェにて合成燃料の開発を担当するカール・ダムス氏が「そもそもの我々の戦略は電動モビリティへの切り替えである」としつつも、可能な限り911を燃焼エンジンで生産すると述べており、「今自分たちが取り組んでいる合成燃料はそのための手段なのです」とも。

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ポルシェは2030年までに新車販売の80%をEVとする計画だが

ポルシェはフォルクスワーゲングループの中でも「非常に」電動化に熱心なブランドではあるものの、上述のように「911だけはなんとしてもガソリンエンジン(もしくは合成燃料用の内燃機関)として残したい」という二面性を持っています。

そのためか、同じように電動化を急速に進めているフォルクスワーゲンやメルセデス・ベンツのように新車販売の「100%」をEVにするとは宣言しておらず、ポルシェが掲げているのは「2030年までに新車販売の80%をEV化」。

参考までに911の(現在のポルシェにおける)販売比率は13%なので、この「80%」というのは「911の販売比率+アルファ」を除いた数値だとも考えられます。

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ポルシェの計画では、タイカンの次となるEV第二弾は「マカンEV」、そしてその後に「718ボクスター / ケイマンEV」「カイエンEV」が続き、さらにはブランニューモデルとして「3列シートを持つピュアエレクトリックSUV」が投入されることになるもよう。

ちなみにですが、マカンEVとカイエンEVについては、その発売後であっても、それぞれ既存のガソリンエンジンバージョンとの併売がなされると報じられており、しかし718ボクスター / ケイマンEVは完全にEVへの「切り替え」になるとも。

そしてちょっと興味深いのが「ピュアエレクトリック版のパナメーラ」の話がどこからも出てこないことで、これはやはりタイカンに「吸収」されてしまうのかもしれません。

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今後のポルシェ911は「バイフューエル」に

こういった感じで電動化モデルを増やすことで「新車販売におけるEV比率」を高め、これによってポルシェは911が(内燃機関搭載のまま)存続するスペースを確保したいのだとは思われますが、2035年以降にはガソリン/ディーゼルエンジンを搭載した新車を販売できない国や地域が出てくるため、必然的にその時代の911は「合成燃料対応」ということになってきます。

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ただ、米国の大半、そして日本ではまだガソリンエンジンが禁止されておらず、よって2035年以降であってもガソリンエンジンを積んだ911を販売できそうではありますが、EUほか一部では「搭載される内燃機関は合成燃料(Eフューエル)以外を使用して走ることができてはならない」とされるので、ポルシェとしては合成燃料とガソリン両方を使用できるエンジンを開発し、しかし仕様地によっては「合成燃料でしか走ることができない」ように設定を切り替えるのかもしれません。

なお、合成燃料は「ガソリンと同じように使用が可能である」と言われるものの、もちろん成分が全く同じであるわけではなく、よって何らかの方法にてこれらを見分ける方法を導入する必要がある、というのもまた「必須」となるところ。

しかしながら、1台のエンジンで「ガソリンと合成燃料とを使い分けることができる」のあれば、どこかで必ず抜け道を見つける人が出てくるのも事実であり、また環境団体から「ポルシェは二枚舌である」と非難されることにもなりかねず、よって「ガソリンエンジン車の販売が禁止されない地域であっても」もしかしたらポルシェは「強制的に」合成燃料しか使用できない内燃機関を搭載した911を販売する可能性も否定できない、と考えています。

ただ、合成燃料自体は「実用性が薄い」と見る向きも多く、もしかすると合成燃料は途中で頓挫するのかもしれませんし、ポルシェはじめフェラーリやランボルギーニにとっての救世主となりえる可能性も秘めており、もう少しその状況を見てみないことには「なんとも判断が難しい状況」であるのも間違いなさそうですね。

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参照:Reuters

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