フェラーリには非常に珍しい「パープル」をまとうSF90スパイダー。リバリーはジャッロ・リバーノ、インテリアにはパープルのクロスにステッチが使用される

｜　ここまで独創的なカラーリングのフェラーリははじめて見た　｜

多くの場合、フェラーリの「ヘリテージ」に従ってカスタムがなされるものであるが

さて、ここ最近は自社のパーソナリゼーション部門「テーラーメイド」にてカスタムしたSF90スパイダーを多数公開しているフェラーリ。

今までにも多くの個性豊かな個体が公開されてきたものの、今回はなんと「パープル」をボディカラーに持つSF90スパイダーが公開されることに。

マクラーレンやランボルギーニだと「パープル」はそれほど珍しくはなく、しかしフェラーリにとってパープルはかなり珍しいのではと考えていますが、その理由はフェラーリのモータースポーツにおける歴史上、「パープル」が（おそらく）存在しないからかもしれません。

このフェラーリSF90スパイダーのボディカラーは「ヴィオラ香港」

この何とも妖艶なパープルについては「ヴィオラ香港（Viola Hongkong）だと紹介されており、もしかするとオーナーさんは香港の人である可能性も（左ハンドルであり、サイドマーカーは北米仕様ではあるが）。※ほかにも香港と名のつくボディカラーが存在したと記憶しているが、詳細を思い出せない

そしてこのヴィオラ香港に組み合わせられるアクセントは「ジャッロ・リバーノ」だそうで、これまた珍しいカラーだと思います。

もちろんフェラーリにとってイエロー（ジャッロ）は縁の深いカラーではあるものの、フェラーリに用いられるイエローの多くは「ジャッロ・モデナ」もしくは「ジャッロ・トリプロ・ストラート」だという認識で、ぼくにとってこのジャッロ・リバーノは初見です（ポルシェのスピードイエローのように、少し赤みの入った、強いイエローであるようだ）。

そしてホイールはカーボン製、センターキャップもカーボン製、ブレーキキャリパーにはイエローを選択。

このフェラーリSF90スパイダーのインテリアにも「パープル」が使用されていた

そしてちょっと驚きなのは、このフェラーリSF90スパイダーの内装にもパープルが使用されていること。

ステアリングホイール（さすがにパープルレザーではない）に用いられるステッチは初めて見るパープルです。

ステアリングホイールは「カーボン＋LED」が選択され、12時位置にはジャッロ・リバーノのストライプ、そしてパドルにもジャッロ・リバーノのドリームラインが入ります。

センタートンネルもカーボンファイバー、そしてそこにもジャッロ・リバーノのライン。

シートはブラックレザーにパープルのファブリック、そしてそこにはイエローのパイピングが施され、「内装にパープルが用いられるフェラーリ」という非常に特殊な例となっています（フェラーリの通常オプションの範囲では、パープル内装はいかなる素材であっても選べない）。

なお、ブラックレザー部分について、見る限りでは「スムース」ではなく「シボ」が見られ、一見すると普通に見えるものの、これもまた通常のオプションの範囲を超えた「高級なレザー」なのだと思われ、オーナーさんのこだわりが感じられる部分ですね。

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参照：Ferrari