わずか55秒で完売した中国・長城汽車の「タンク700 Hi4-T」の納車開始。中国では購入後の改造が制限されるため「メーカー純正改造車」の人気があるもよう

｜　まるでブラバスやマンソリーが改造したメルセデス・ベンツGクラスのようだ　｜

たしかに中国では「どう見ても改造車」なメーカー純正カスタム車がけっこう多い

さて、中国の長城汽車（グレートウォールモータース＝GWM）が昨年発売し、わずか55秒で初回限定台数70台を売り切ったタンク700 Hi4-T リミテッド。

その生産が完了し、今回納車イベントが開催される運びとなっていますが、長城汽車の魏建軍会長自らが登場し、購入者にキーを渡すという豪華な内容となったもよう。

なお、このタンク700 Hi4-T リミテッドの価格は70万元（日本円だと1450万円くらい）という非常に高価なクルマではありますが、標準仕様のタンク700（428,000元）に比較すると大型ラジエターグリル、ワイドフェンダー、アグレッシブなバンパー、リヤルーフスポイラーなどのエアロパーツ、275/50 R22もしくは275/60 R22サイズのホイールが装着されており、ある意味ではマンソリーがカスタムしたメルセデス・ベンツGクラス（ゲレンデ）のような雰囲気すら感じられます。

中国では「メーカー純正カスタム」の人気が高い

なお、中国ではアフターマーケット製のパーツを使用してのクルマのカスタムが厳しく制限されており、よって「最初から改造されている」メーカー純正カスタム車の人気が非常に高いのだそう。

たしかにこれまでにも「スーパーカー風のピックアップトラック」や「4枚ガルウイング」ほか様々な改造車風の”メーカー純正車両”が登場していますが、これら過激なクルマが登場するのには「そういった背景」があるようですね。

このタンク700は同社のタンク500、タンク400、タンク300といった一連のタンクシリーズの頂点に君臨し、ボディサイズは全長5,096ミリ、全幅2,060ミリ、全高1,952ミリという堂々たるもの。

搭載されるパワートレインは360馬力を発生させる3リッターV6ツインターボ、そしてこれにエレクトリックモーターを組み合わせてシステム合計出力は517馬力。

トランスミッションは9速AT、駆動方式は4WD、そして0−100km/h加速は5.5秒、最高速度は190km/hというスペックを誇り、牽引能力は2,500kg。

今回内装の画像は公開されていないものの、報道によると「ソフトタッチの素材を多用した豪華な表皮を持ち、デュアル大型フローティングLCDスクリーン、ヘッドアップディスプレイ（HUD）、スエードレザールーフ、デュアル50W携帯電話ワイヤレス充電器、全乗員用の電動マッサージシート、16スピーカーのHarman Kardon製オーディオシステム」が搭載されているというのでかなりゴージャスなのだと思われます。

参考までに、長城汽車はメルセデス・ベンツ、トヨタ（ランドクルーザー）、フォード・ブロンコ、ポルシェ、フォルクスワーゲン、ミニなど「日米欧の様々なクルマ」の（よくいえば）オマージュモデルを発売していることでも有名ですが、中国の消費者が長城汽車に対しどういった印象を持っているのかはちょっとナゾ。

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参照：Cq News, Car News China