Image:Piëch Automotive
| ピエヒ・オートモーティブではこれまでにも経営者が幾度となく入れ替わっている |
現在は元メルセデスAMG / アストンマーティンCEOを幹部に迎える
さて、ポルシェ創業者一族の設立した「ピエヒ・オートモーティブ」が新展開を迎えたもよう。
このピエヒ・オートモーティブは、ポルシェ創業者の孫にして元フォルクスワーゲングループ会長であったフェルディナント・ピエヒ氏の息子、アントン”トニ”ピエヒ氏が2017年に設立した自動車メーカーで、2019年にはジュネーブ モーター ショーにて「マーク ゼロ コンセプト」を発表しています。
その後、このマーク ゼロは「GT」と名を変えて今年に生産を行う予定であったものの、途中で様々な問題が生じたと見え、公式サイトやインスタグラムが閉鎖されるなど消滅の危機にさらされてしまい、しかし今回「新しい経営陣を迎え」復活と相成っているわけですね(サイトや公式SNSも新たに公開)。
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ピエヒ・オートモーティブは元アストンマーティンCEOを迎える
なお、フェルディナント・ピエヒ氏自身は「家系の名を冠した自動車メーカーを息子が立ち上げたにもかかわらず」これに全く関心がなかったといい、生前には「私はまったく関与しておらず、積極的に関心も持っていません」と述べたといいます。
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そしてこのピエヒ・オートモーティブでは、トニ・ピエヒのもとへと様々なメンバーが集っていて、まずはポルシェを追い出されたマティアス・ミュラー氏(元ポルシェCEO)、BMW M部門でスポーツカー開発を主導してきたクラウス・シュミット氏、そのほかテスラやフォルクスワーゲンで要職についていたメンバーが多数在籍しており、そして今回同社のサイトを見るとメルセデスAMG、アストンマーティンにてCEOを努めたトビアス・メアース氏が参加しています(一方、マティアス・ミュラー氏の記載はない)。
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そこで新たに公開されたのが「刷新されたピエヒGT」。
デザインが一新され、これまでの丸みを帯びた(アストンマーティンっぽかった)雰囲気から、明確なプレスラインを持つ筋肉質なラインへと変更され、レトロよりも先進性が強調されているように見受けられます。
この「新」ピエヒGTは当初のコンセプト通りピュアエレクトリックカーで、カーボンファイバー製モノコックをベースとして312個の円筒形バッテリーセルと90kWhの容量を持つ16モジュールのバッテリーパックが収められ、前後にはアルミニウム製サブアセンブリに取り付けられたマルチリンク式サスペンション、ホイールは22インチというセットアップを持っています。
全長は4,780ミリ、全幅は2,000ミリ、全高1,350ミリ、ホイールベース2,780ミリという大柄なクルマで、車体重量は1,814kgだとアナウンスされています(EVにしてはまだ軽い方である)。
「ピエヒ・デュアル2ドライブ」と呼ばれる2モーター構成のエレクトリックパワートレーンを持ち、前後それぞれのモーターは503馬力を発生するとされ、つまりは合計1,000馬力を発生するということに。
なお、興味深いのは前後ともに(ポルシェ・タイカンのリア同様に)2速トランスミッションを持つことで、これによって0−100km/h加速は2.6秒、そして300km/hという最高速が可能となります。
一方のEV性能に関してはWLTPサイクルにて後続距離502km、充電性能だと「10%から80%までを10分以内でチャージ可能」だとアナウンスされており、かなり実用的なパフォーマンスを誇るようですね。
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