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スーパーカーの元祖はランボルギーニじゃない?ミウラ登場の40年以上前に「スーパーカー」という言葉が存在した

スーパーカーの元祖はランボルギーニじゃない?ミウラ登場の40年以上前に「スーパーカー」という言葉が存在した

| 100年前に封印された「驚愕の起源」と現代の定義 |

ランボルギーニ・ミウラは「世界初のスーパーカー」だと目されていたが

「世界初のスーパーカーは?」と聞かれれば、多くのクルマ好きは1960年代のランボルギーニ・ミウラを思い浮かべるかもしれません。

事実、多くの文献では「元祖スーパーカーはランボルギーニ ミウラである」と紹介されています。

しかし「その常識は」が覆される瞬間が到来し、実は「スーパーカー」という言葉は、ミウラが誕生する40年以上も前から存在していたことが明らかに。

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参考までに、「スーパーカー」という言葉がどこでどう登場したのかについては諸説あって、主流となっているのは「1970年代の日本で発生したスーパーカーブームがその起源であり、そこからスーパーカーという言葉が世界に輸出されたというもの」、そして「ランボルギーニ・ミウラの登場とともに自然発生的に広まった」という2つでしたが、今回は「それよりも遥か前に」その言葉が存在したことがわかっています。

この記事の要約:

  • 起源の特定: 1920年の英国紙が、わずか39馬力の「エンサイン6」をスーパーカーと呼称
  • ミウラの功績: 現代的な「スーパーカー」の概念(ミッドシップ・V12・美貌)を定着させたのはミウラである
  • 曖昧な定義: 現代ではスペックのみによる「スーパーカー」と「スポーツカー」との区別は不可能
  • 新基準: 2026年現在、重要視されるのは馬力よりも「希少性」と「価格」

1920年に誕生していた「スーパーカー」という呼称

一般的に、1967年に登場したランボルギーニ・ミウラの存在、およびそれを起点としたスーパーカーブームが”スーパーカー”という言葉を世に広めたとされています。

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しかし記録を遡ると、1920年にイギリスの新聞が「エンサイン6(Ensign 6)」というクルマを紹介する際に、初めてこの言葉を使用しているのだそう。

6.7リッターのエンジンを積み、しかし最高出力はわずか39馬力。

現代の基準では控えめではありますが、当時のフォード・モデルTの約2倍のパワーを誇ったこのクルマは当時「文字通りのスーパー」な存在だったというわけですね。

スーパーカー・スポーツカー・ハイパーカーの境界線

現代において、何をもって「スーパーカー」と呼ぶのかは、非常に難解な問題になっています。

スペックだけでは測れない「壁」

例えば、1,000馬力オーバーのダッジ・チャレンジャー SRT デーモン 170。

圧倒的な出力と加速力を持ちますが、これをスーパーカーと呼ぶ人は少数派です。

一方で、それより馬力の低いパガーニ・ウアイラはスーパーカーを超え、疑いようもなく「ハイパーカー」と呼ばれます。

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カテゴリー別の特徴と定義(目安)

カテゴリー主な特徴代表例
スポーツカー操縦の楽しさ、2シーター、比較的手が届くマツダ ロードスター、ポルシェ 911(ベースモデル)
スーパーカー非日常的なデザイン、希少性、ミッドシップ、高価格ランボルギーニ ウラカン / テメラリオ / レヴエルト、フェラーリ296GTB / GTS
ハイパーカー1,000馬力超、限定生産、数億円単位、最新技術の結晶パガーニ、ブガッティ
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もはや「馬力」は指標にならない?

2026年現在の自動車市場において、スポーツカーとスーパーカーの境界線は「フォグランプで曇ったフロントガラス」のように非常に曖昧。

ポルシェ 911 ターボ Sや、市販車ベースの怪物フォード・マスタング GTDなどは、そのスペックだけを見ればスーパーカーを凌駕しています。

しかし、ケンブリッジ辞書の定義によれば、スーパーカーの条件は「非常に速く、かつ珍しくて高価であること」に含まれます。

つまり、今の時代においてスーパーカーとは、単なる「速い乗り物」ではなく、「手に入れることが困難な芸術品」としての側面が強まっていると考えていいのかも。

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さらにいえば、いかに速く、高価で、希少であったとしても、その外観が「日常的」であれば、そのクルマをスーパーカーと呼ぶことがはばかられ、よってスーパーカーの定義として「非日常性」、記号としての「車高の低さ、幅広さ、ウエッジシェイプ」をその定義に含めてもいいのではと考えています。

関連知識:なぜミウラが「最初」だと思われているのか?

1960-1970年代の自動車ジャーナリストたちが、ミウラを「スーパーカー」として強力にプッシュしたのは、その「パッケージング」が完璧だったから。

V12エンジンを横置きミッドシップに搭載し、ベルトーネ(マルチェロ・ガンディーニ)による官能的なボディを纏う――。

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この「ミッドシップ+多気筒+圧倒的美貌」というフォーマットが、現代まで続くスーパーカーのひな形となったため、実質的な「元祖」として語り継がれている、というわけですね。

ただ、この「ミウラがスーパーカーの元祖として語られた」というのは「後付された」説という話もあり、というのも当時「ミウラ=スーパーカー」として紹介された例が残っていないとする人もいるからで、ここが「(近代の)スーパーカーという言葉は日本で発生して世界中に広まった」説の期限となっています。※本当のところはわからない

ちょっとややこしいのですが、「ミウラとスーパーカーという言葉が当時結びつけられていたかどうかはあやふやで、しかし概念としての最初のスーパーカーがミウラであるのは間違いない」ということなのかも。

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結論:スーパーカーとは「羨望の眼差し」そのもの

1920年に39馬力のクルマを紹介される際に用いられた、おそらく史上初の「スーパーカー」という表現は、100年以上の時を経て「ハイパーカー」という表現にまで発展していますが、当時のジャーナリストもまさか「1,000馬力オーバーのクルマがそのあたりを普通に走るようになる」とは考えもしなかったのだと思われます。

結局のところ、ミウラがそうであったように、スーパーカーとは「子供たちが壁にポスターを貼りたくなるような、美しく、速く、そして手が届かない存在」のこと。

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そして高速道路のパーキングエリアにそのクルマが入ってきた時、皆が「おお」を目を奪われるような、華のあるクルマなのかもしれません。

要するに、ぼくらがその車を見て「スーパーだ!」と直感的に感じることこそが、最大の定義なのでしょうね。

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参照:Jalopnik

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