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フェラーリ初EV「ルーチェ(Luce)」開発秘話「第二弾」が公開。LoveFromと挑む次世代デザインとは【動画】

フェラーリ初EV「ルーチェ(Luce)」開発秘話「第二弾」が公開。LoveFromと挑む次世代デザインとは【動画】

| ルーチェは5年間にわたる「極秘」プロジェクトとして進められる |

【この記事の要約】

• フェラーリ初の完全電気自動車(EV)の開発秘話が公式動画にて公開

• 著名デザイン集団「LoveFrom」とフェラーリによる、5年にわたる極秘プロジェクト

• 「EV=デジタル画面」という常識を覆し、触覚的で直感的な新次元のUIを採用

• ピエロ・フェラーリ氏監修のもと、伝統と革新が融合した「圧倒的な運転の楽しさ」を実現

• 広々とした実用性を備えつつ、「ありえないほど楽しい」と評される驚愕の走行性能

エンジン音のないフェラーリはフェラーリなのか

フェラーリはいま、新型EV「ルーチェ」によって新たな歴史の扉を開こうとしていますが、EV(電気自動車)へのシフトが進む自動車業界において気になるのが「エンジン音のないフェラーリはフェラーリなのか?」ということ。

今回、フェラーリが公開した公式動画「Ferrari Luce: The Design Approach | Episode 2」にて、フェラーリ初のピュアEVに込められた驚くべきデザイン哲学と情熱が語られており、EVに対する”フェラーリならではの「革命」”の手法を見てみましょう。

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Ferrari-Luce (3)

Image:Ferrari

最大のキーは「LoveFrom」とのコラボレーション

今回のプロジェクトにおける最大の注目ポイントは何と言ってもクリエイティブ集団「LoveFrom(ラブフロム)」との強力なタッグ。

LoveFromは、約6年前に立ち上げられた多様なクリエイター(インダストリアルデザイナー、グラフィックデザイナーなど)からなるデザイン集団で、元Appleの伝説的デザイナーであるジョナサン・アイブ氏と、世界的プロダクトデザイナーのマーク・ニューソン氏によって設立されたことで世界的に知られる存在です。

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最高峰のテクノロジーとデザインを融合させる彼らが”フェラーリと組んだという事実”は業界内外で大きな話題となっていますが、彼らはサンフランシスコやロンドンを拠点としながらも、過去5年間にわたりフェラーリの本拠地であるマラネロのチームと深く入り込み、まるで一つのチームのように連携して開発を進めてきたのだそう。

Ferrari-Luce (2)

Image:Ferrari

ルーチェの開発に際してはピエロ・フェラーリが率先して関与

さらに、フェラーリ創業者エンツォ・フェラーリの息子であるピエロ・フェラーリ氏もこのプロジェクトに深く関わっていることも明かされており、ブランドの「門番(ゲートキーパー)」とも言える彼が、デザインチームの提案に対してコメントを出し、それが実際に車両に反映されているという事実は、この初のEVが間違いなく「真のフェラーリ」の血統を受け継いでいることの証明と言えそうですね。

公開された最新の動画では、フェラーリが初めて生み出す「完全電気自動車(EV)」のアプローチについて中核メンバーたちが熱く語っており、そのメインは「インターフェース」。

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Image:Ferrari

多くのメーカーがEVを開発する際、動力源が電気になることでインターフェースもすべてデジタル化(巨大なタッチパネルなど)してしまう傾向にあり、しかし開発チームはこの「EVだからインターフェースもデジタルにすべき」という奇妙な固定観念を完全に否定したのだそう。

彼らが目指したのは「直感的で、注意力が散漫になることなく、ドライバーが最高のドライビングを行える環境」。

視覚的にも非常にすっきりと洗練された空間でありながら、物理的な鍵(キー)を使った「劇場的(シアトリカル)」な始動の儀式を用意するなど、ユーザーがクルマと本物のアナログ的なつながりを感じられるように意図的に設計されています。

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Image:Ferrari

フェラーリ ルーチェ:車種概要

現在明らかになっている次世代フェラーリEVの特徴をまとめると以下の通り。

パワートレイン: フェラーリ史上初となる「完全電気自動車(フルEV)」

インテリアデザイン: マルチタッチのデジタル画面に依存しない、直感的で「物理的・触覚的(タクタイル)」なインターフェース

ステアリング: 最新のF1ステアリングと、伝統的な3本スポークのステアリングの双方からインスピレーションを獲得

始動プロセス: 鍵(キー)を用いた、非常にドラマチックで劇場的な「リチュアル(儀式)」を採用

ドライビング体験: 広々とした空間と高い機能性を持ちながら、「まるで違法ではないかと思えるほど楽しい(borderline illegal)」と表現される圧倒的な走行体験

デザイン哲学: デザインの存在を感じさせないほどの「シンプルさ」と「必然性」の追求

Ferrari-Luce (6)

Image:Ferrari

特に興味深いのは、「デジタル一辺倒にしない」という決断で、クルマに乗り込み、キーを回す(あるいは操作する)際の一連の動作を「儀式」と捉え、あえて演劇的な体験として残している点。

これはクルマとのエモーショナルな繋がりを重視するフェラーリらしさが見える部分でもありますね(ルーチェの場合、クリスタル製のキーを車体に”セット”することにより、キーから”イエロー”が車両の操作系に次々広がるように表示される。これに限らず、ルーチェではイエローが全面に押し出されている。次に多く出てくるカラーはライトブルー)。

なお、テストコース(バロッコと推測される)での試乗体験では、広々として機能的であるにもかかわらず、あまりにも運転が楽しくて「言葉にするのが難しい」「違法スレスレの楽しさ」と開発陣自らが語るように、圧倒的な完成度を誇っていることもわかります。

Ferrari-Luce (1)

Image:Ferrari

結論

こういった内容を見るに、フェラーリ初のEVは「バッテリーを積んだ静かなスーパーカー」ではなく、従来のフェラーリの概念を覆しつつ、ある意味では「むしろ非常にフェラーリらしい」クルマなのかもしれません。

Ferrari-Luce (4)

Image:Ferrari

もしかすると、現代のフェラーリが失ってしまった「かつてのフェラーリらしさ」を最新のテクノロジーをもって再現している可能性があり、たとえばローンチコントロールの操作系を見ても、「その機能に対する経緯と儀式」を重要視しているように思われ、現代のフェラーリが「ハンドリングに集中するため、その他の操作に注意を払わなくても良いようにする(手はステアリングホイールの上に、視線は路上に)」という思想とは異なる(相反するものではなく、表現手法が異なる)路線上にあるようにも思えます。

そして、フェラーリのモータースポーツを象徴する「レッド」ではなく、フェラーリ発祥の地に深く関わり、エンブレムの背景に使用される「イエロー」を強く意識させる演出を行っていることからも「スポーツモデルとは異なる概念を持ち、フェラーリのルーツを反映しているクルマ」だと受け取ることも可能です。

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Image:Ferrari

「動力源が電気に変わったからといって、クルマとの対話までデジタルにする必要はない」

フェラーリからの強烈なメッセージは現在の自動車業界のトレンドに一石を投じるもので、LoveFromとの5年にわたる濃密なコラボレーションにより、複雑なデザインを削ぎ落とし、純粋な「運転の喜び(joy and thrill of driving)」だけを抽出することに成功し、そしてそれが最新のフェラーリとは異なる形で表現されているのがこのルーチェ。

クルマ好きがEVに対して抱く「運転の楽しさが失われるのではないか」という懸念は、フェラーリのこの新モデルによって完全に払拭される可能性も考えられ、伝統への深い理解(ピエロ・フェラーリ氏の監修)、そして最高峰のクリエイターによる未来への挑戦が融合したルーチェには大きな期待がかかります。

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Image:Ferrari

フェラーリがルーチェの開発秘話について語る最新動画はこちら

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参照:Ferrari

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