
Image:Ferrari
| これを境とし、ラグジュアリーブランドのクルマは一気に物理ボタンへと回帰するであろう |
この記事のポイント(30秒でわかる要約)
- 液晶地獄からの脱却: 画面だらけの現代車へのアンチテーゼとして、操作性の高い「物理スイッチ」を大量復活
- 伝説のデザイナー: Appleの黄金期を築いたジョナサン・アイブ氏の事務所「LoveFrom」が内装を担当
- アナログの美学: 3連メーターや回転式ディスプレイを採用し、デジタルながらも「触感」を重視した設計
- 安全性と個性の両立: 目視なしで操作できるスイッチ類を配置し、スマホのような無個性な内装に終止符を打つ
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なぜ今、フェラーリは「物理ボタン」に戻るのか?
近年のカーインテリアにおけるデザインは「コスト削減と未来感の演出のため」、あらゆる機能を巨大な液晶画面の中に閉じ込めてきましたが、その結果として転中にエアコンの温度を変えるだけで視線を奪われ、安全性が損なわれるという皮肉な結果を招いています。
フェラーリが2026年に発表する新型EV「ルーチェ(Luce)」は、この流れを完全に断ち切ることとなり、フェラーリは「外観よりも先に内装のコンセプトを公開する」という異例の手法を取ることで「いかにインテリアが重要であるか」を世界に示したわけですね。
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ジョナサン・アイブがもたらした「究極の触感」
ルーチェの内装には、かつてのApple製品のような「ミニマリズム」と「機能美」が同居しており・・・。
特徴的なインテリア装備
- 回転式センターディスプレイ: 運転席側と助手席側にスイング可能。必要な時だけ顔を出す控えめな設計
- 「カチッ」という快感: ライトスイッチやローンチコントロールは、あえてルーフマウントに配置。まるで戦闘機のコックピットのような高揚感を演出
- 3連デジタルダイヤル: 液晶でありながら、伝統的な575 GTのようなアナログの質感を再現。Gメーターや速度計が誇らしげに並ぶことに
- 高品質素材: iPhoneのディスプレイ技術を転用したガラス、ブラッシュドアルミニウム、最高級レザーのみを使用し、プラスチック感を完全に排除
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ルーチェ(Luce)と現行モデルの比較
ルーチェでは従来のフェラーリ内装にて不評だった「ステアリングへのスイッチ集中」が見直されており、しかし現時点ではルーチェに採用されるインテリアが今後他のモデルにも取り入れられるのかは不明です(ルーチェのプレミアム性を強調するため、ルーチェ以外には許されないかもしれない)。
| 項目 | 従来のデジタル内装 (SF90以降) | 新型EV「ルーチェ」 |
| 操作系 | タッチパネル / ステアリング集中 | 独立した物理スイッチ / ノブ |
| メイン画面 | 巨大な横長モニター | 小型・回転式ディスプレイ |
| 質感 | ピアノブラック樹脂多用 | アルミ、ガラス、レザーのみ |
| コンセプト | ハイテク・フューチャー | アナログ・リバイバル (温故知新) |
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結論:フェラーリが示す「EV時代の贅沢」とは
「電気自動車になれば、どれも同じような加速と静かさになり、個性が消えるのではないか?」
そんなファンの不安に対し、フェラーリは「インテリアの官能性」で答えを出したということになりますが、現時点の自動車業界において「最も有効な回答」かもしれません。
参考までに、アウディはこれに近い方針を採用し、一方ポルシェは中国市場を意識して「中国車と真っ向からぶつかるデジタルへ」と突き進むなど、その方向性は文字通りに「各社各様」。
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なお、現在は中国国内においても「中国の自動車メーカー同士の競争」が非常に厳しく、よっていくつかのメーカーは「ライバルとの差別化」を意識してルーチェ同様の「レトロな物理式」スイッチを採用してくるんじゃないかとも考えています。
ただ、こういった「レトロモダン」「アナログ」は一歩間違うとチープそのものとなってしまい、つまるところ「諸刃の刃」。
その意味においてフェラーリはLoveFromとのコラボレーションによって「安っぽくなる問題」を回避したと考えてよく(ジョナサン・アイブ、マーク・ニューソンともにこの分野では豊富な経験と知識がある)、他社に対して大きくリードを築いたのかもしれません。
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実際のところ、ルーチェの物理ボタンが持つ「クリック感」や手に馴染むアルミニウムの冷たさは「アップル同様」のレベルにあるものと考えられ、これらは「大画面タブレット」では決して得られない「物理的な贅沢」。
これによってルーチェは画面をタップするだけの無機質な移動体験から、再び「機械を操る喜び」を取り戻そうとしているわけですね。
上述のとおり、この挑戦が今後の自動車インテリアのスタンダードを塗り替えることになる可能性が非常に高く、これに続く他社からの「回答」に注目したいと思います。
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