
| これで「1戦ごと」の重みがより増すことに |
このまま戦争が収まらなければ「アブダビ戦」も開催の危機にさらされる
2026年のF1シーズンに、予期せぬ大きな穴が空くことになりそうだという報道。
米国・イスラエルとイランの間で激化する軍事衝突を受け、4月に予定されていたバーレーンGPとサウジアラビアGPの開催中止が濃厚であるとされ、スカイスポーツの報道によると今週末までに正式発表される見通しだといい、実際に「中止」となると鈴鹿での日本GP(3月29日)後、次の開催は5月のマイアミGPまで1ヶ月以上空くことになります。
この記事の要約
- 4月のレース全滅: 中東情勢の悪化によりバーレーンとサウジアラビアの2戦が中止へ
- 鈴鹿が運命の分岐点: 日本GP後の機材輸送先を決定しなければならない「物流の期限」が迫る
- シーズン短縮: 代替レースの予定はなく、全24戦から22戦へ縮小の見込み
- 過去の悪夢再来: 2011年のバーレーン中止や2022年のミサイル攻撃を彷彿とさせる緊張感

なぜ「今」中止が検討されているのか
今回の決定の背景には、安全確保からの観点だけでなく、F1特有の「物流(ロジスティクス)」問題が深く関わっているといい・・・。
- 物流のデッドライン: 3月29日の日本GP(鈴鹿)終了後、F1の貨物は次の開催地へ送られる必要があります。イラン周辺の空域・海域の緊張が高まる中、中東へ機材を送り込むのはあまりにリスクが高いという判断
- 現地スタッフの危機: すでにピレリのタイヤテストがバーレーンで行われていた際に、近隣の米海軍基地が標的になるなどF1関係者が紛争に巻き込まれる一歩手前の事態が発生している
- 代替地はなし: 2026年シーズンは超過密日程のため、急遽他のサーキットで代替開催を行う余裕はなく、そのままカレンダーから消滅する形に
2026年 F1カレンダー変更(予測)
| ラウンド | グランプリ名 | 当初の予定 | 変更後の状況 |
| 第3戦 | 日本GP(鈴鹿) | 3月29日 | 開催確定 |
| 第4戦 | バーレーンGP | 4月中旬 | 中止(見込み) |
| 第5戦 | サウジアラビアGP | 4月下旬 | 中止(見込み) |
| 第6戦 | マイアミGP | 5月3日 | 次回開催レース |
なお、もし2026年のF1グランプリ開催スケジュールが変更になれば「F1とユニクロとディズニー」とのトリプルコラボによるTシャツの価値が上る可能性があり、というのもこのTシャツの一部には「全グランプリ開催スケジュール」がプリントされており、サウジアラビア(ジェッダ)、バーレーン(サキール)グランプリの開催がプリントされているから。
そして非開催となるとこれらは「幻」となるため、(中東の紛争によってF1 GPの開催が一分中止になった年として)後年にわたり広く語られることとなるとも考えられるわけですね。※このバージョンは3月下旬に発売予定

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まさかこんな形でF1とディズニーとのコラボが実現するとは・・・。ユニクロから「UT × F1 × ディズニー」Tシャツ発売、お値段1,990円から
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過去の事例と市場への影響
なお、F1が中東の情勢に翻弄されるのはこれが初めてではなく・・・
- 2011年 バーレーンGP: 「アラブの春」による民主化デモの激化で中止
- 2022年 サウジアラビアGP: 練習走行中にサーキット近くの石油施設がミサイル攻撃を受け、黒煙が上がる中でレースが強行。当時、マックス・フェルスタッペンが無線で「焦げ臭い」と訴えたシーンは多くのファンの記憶に新しい
今回の2戦中止によって放映権料やスポンサー収入への影響は避けられず、また年間24戦という史上最多のスケジュールを前提に開発を進めていたチームにとっては1ヶ月のブランクが開発競争の勢力図を変える可能性も。
さらには1戦における重要性が増すこととなり、ぼくらが考える以上に「大きな影響」が出てくるのかもしれません。

結論
スポーツが政治や紛争に優先されるべきではないとはいえ、F1という巨大なエンターテインメントが止まる衝撃は計り知れず、ファンとしては、4月のレースがなくなるという寂しさよりも、まずは現地の平和と関係者の安全を願うばかり。
今後の正式発表により、5月のマイアミGPに向けたチームの動静に注目が集まります。
【参考】この「1ヶ月の空白」がマシンの進化を早める?
通常、シーズン序盤の1ヶ月は、各チームがファクトリーに戻ってデータを精査し、大規模なアップデートパーツを投入する「開発の書き入れ時」に。
よって4月のレースがなくなることで、5月のマイアミGPでは「Bスペック」とも呼べるほど激変したマシンが並ぶ可能性があり、この中断期間を「チャンス」に変えるのはどのチームとなるのか、技術的な側面からも目が離せないのが今回の「開催中止」案件です(とくにアストンマーティンにとっては恵みの雨かもしれない)。
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参照:Jalopnik











