■そのほか自動車関連/ネタなど■

世の中何が起きるかわからない。EVに関して「カメ」とされたトヨタ。一方「ウサギ」であったホンダ・VWが苦境に立たされトヨタが逆転勝利するという現実

トヨタのエンブレム

| あの頃、(ボクを含めて)誰もが「トヨタは出遅れた」と考えたものであったが |

現時点、「最後に笑っている」のはトヨタであった

自動車業界がいま激震に見舞われており、「EV化の波に乗り遅れている」と世界中から叩かれたトヨタではありますが、しかし2026年現在、蓋を開けてみれば急進的にEVシフトを進めたメーカーたちが次々とブレーキを踏んでおり、トヨタが「一人勝ち」となっている構図が存在します。

この記事の要約

  • トヨタの先見の明: 批判を浴びた「慎重なマルチパスウェイ戦略」が現在の市場停滞期に大きな武器となっている
  • 急進派の苦悩: ホンダやVW、ステランティスは需要の伸び悩みを受けてEV計画の凍結や縮小を余儀なくされている
  • 市場のリアリティ: 消費者は「ピュアEV」よりも「ハイブリッド」や「現実的な選択肢」を求めている
  • 二極化する戦略: 資金力のあるメーカーはEVへの投資を継続し、そうでないメーカーは生き残りをかけた「内燃機関回帰」へと軌道修正に追われている
ホンダのエンブレム
トヨタ
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EVシフトの「光と影」:なぜ今、明暗が分かれたのか?

かつて、テスラの躍進とともに「ガソリン車は終わる」という極端な論調が世界を席巻したことも記憶に新しく、しかしその中で一貫し「ハイブリッドもガソリン車も重要だ」と説き続けたトヨタは一部の投資家やメディアから「時代遅れ」と揶揄されたことも(ぼくもそうだった)。

しかし、2024年から2025年にかけて、そして現在の市場はその予測とは異なる動きを見せており、EVの価格高騰、充電インフラの不足、そして補助金の打ち切りといった逆風が吹き荒れ、「消費者が現実に目覚め始め」EVの販売が失速したと言われる今、急ぎすぎたメーカーは巨額の投資コストという「ツケ」を払わされる形となっているわけですね。

ホンダのキー
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迷走するメーカーと、虎視眈々と準備を進めるトヨタ

現在の各自動車メーカーの動きをまとめるとざっと以下の通りとなっており・・・。

主要メーカーのEV戦略比較

メーカー現在のスタンス具体的な動き
トヨタ攻勢・柔軟年末までに米国でbZ、ハイランダーEVなど4つのEVを投入。HVも絶好調。一方中国だと現地合弁企業との協業により「価格競争力がある」EVをリリース
ホンダ大幅な軌道修正複数の将来的なEV計画を撤回。ハイブリッド重視へ舵を切る。
VW一時撤退・縮小米国製ID.4の生産中止を決定。北米ではラインナップ拡大を数年凍結。中国ではトヨタ同様に現地仕様のEVを投入し中国独自の展開を行う
ステランティス延期電動RAMピックアップなどの計画を白紙化、または延期。
フォード/GM最適化撤退はしないが、需要に合わせて生産スピードを大幅に抑制。中国との協業体制を検討中
フォルクスワーゲン ID.シリーズのエンブレム
フォルクスワーゲン ID.4のリアとエンブレム
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トヨタの「カメの歩み」が正解だった理由

アナリストによれば、トヨタの強みは「柔軟性」にあるとされ、というのもトヨタはEVに全振りせず、ハイブリッド、プラグインハイブリッド(PHEV)、ガソリン車をバランスよく展開することに。

これにより、市場がEVに冷え込んだ際でも、売れ筋のハイブリッドで利益を確保しつつ、適切なタイミングでEVを市場に投入できる体力を温存できたというわけですが、これは(パワートレインに関係なく)ボディタイプにおいても「消費者の求める選択肢を提供する」という姿勢に通じるものがあるのかもしれません(あくまでも、商品を購入するのは消費者であり、消費者が欲しいと思う選択肢を用意する)。

一方、フォルクスワーゲン(VW)は米国での主力モデル「ID.4」の生産を打ち切る(加えてID.Buzzの2026年の展開も見送り)という苦渋の決断を下しており、EV販売96%減という衝撃的な数字が急ぎすぎた戦略の危うさを物語っています。

ザ・クラウンにて、クラウンのリア(マットブラック)
トヨタ
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市場での位置付け:もはや「EV vs ガソリン」ではない

現在の自動車市場は「パワートレインの争い」から、「企業の財務体力とタイミングのゲーム」へと変質しており・・・。

  • 持てる者の戦略: メルセデス・ベンツやトヨタのように、ガソリン車で稼いだ利益をEV開発に注ぎ込みつつ、両方のラインナップを維持できるメーカーが優位に立っている
  • 持たざる者の選択: 開発資金を絞らざるを得ないメーカーは、損失を避けるためにEV計画を凍結し、現実的な利益が見込めるハイブリッドへと回帰している
  • ニッチ戦略の有効性:規模がそれほど大きくない自動車メーカー(スバルなど)はEVを自社開発せずに「バッジエンジニアリングにて」他社から譲り受け、その一方で自社の強みを活かしたファンベースの構築を行うなど「割り切った」戦略が奏功する
イエローのトヨタ・プリウス

こういった例を見るに、一番苦しいのは「中規模」そして中国のハイコストパフォーマンスEVと直接バッティングする車種を持つ自動車メーカー(グループ)ということになり、「EV開発コストを吸収できない」ところに大きな課題を抱えているということになりそうですね(中規模自動車メーカーだと、EVをバッジエンジニアリングにて展開するというわけにもゆかない)。


ボクらが選ぶべき「次の一台」とは?

EVの販売が失速したといえど「EVが世界を変える」という夢は終わったわけではなく、しかし、それが「明日すぐに」ではないことも明らかになっているのが現在の状況です(ただ、EVの選択肢が増加してきたことでEVの販売が再び活性化しているという報道もある)。

トヨタが嘲笑されながらも守り抜いた「マルチパスウェイ(全方位)」という考え方は、今や業界の正解になりつつあり、ぼくらユーザーにとっても、流行に流されるのではなく、自分のライフスタイルに合ったパワートレインを冷静に選べる時代がようやく来たのかもしれません。

トヨタ・クラウンセダンのテールランプ

なぜ今「ハイブリッド」が再評価されるのか?

現在、「再注目」を集めるのはハイブリッド車ですが、ハイブリッドが再評価されているのは単に燃費が良いからだけでなく、「(EVに比較して)車両価格の安さ」「リセールバリュー(売却価格)の安定性」、そして「電力網への不安」という実利的な側面がクローズアップされているためで、これは現在の「インフレが続き、可処分所得が減少し続ける」という状況が続く限り、トレンドとしては弱まることはないのかもしれませんね。

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