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トヨタはなぜ「トヨタホーム」にて家をつくるのか?実はクルマづくりにも通じる思想や設計を持ち、2000GTのデザイナーが住宅の内外装をデザインしたことも

トヨタホームとランドクルーザー250
Toyota

| 「トヨタホーム」は一族が増えすぎて「受け皿」を設けるために作った会社ではなかった |

その設計思想は意外やクルマとも密接に結びついている

「トヨタはなぜクルマだけでなく家をつくるのか」。

そんな疑問を持つ人も少なくはないものと思われ、一見すると異なる「クルマ」と「住宅」ではありますが、その歴史を辿るとモビリティ社会の未来を見据えた熱い想いと深い技術のつながりが見えてくる、というのが今回のニュース。

ここでは、トヨタの住宅事業の原点と50年の軌跡について詳しく見てみましょう。

この記事の要約

  • トヨタの住宅事業は、関東大震災を契機に佐吉・喜一郎が抱いた「燃えない安全な家」の夢が原点となっている
  • 自動車のモノコック構造やカチオン電着塗装など、クルマづくりの高度な技術が家づくりへ惜しみなく応用されている
  • トヨタホームは事業開始から50周年を迎え、工場生産による高い品質と耐久性を追求し続けている

トヨタホームの「事業開始から50年を刻む」起源と歴史とは

トヨタの住宅事業における歴史の幕開けは1923年の関東大震災にまでさかのぼることができ、甚大な被害を受けた街を目の当たりにした(トヨタグループの源流を作った)豊田佐吉が「木と紙の燃えやすい家はダメだ」と語った言葉が原点となったのだそう。

そしてこの思想がのちに息子・喜一郎へと受け継がれ、1975年の住宅事業部新設から50年、トヨタは「良品廉価な生活空間の提供」を目指し、独自の工業化住宅を築き上げてきたという歴史を持っています。

トヨタホーム:特徴

トヨタホーム最大の特徴は、自動車製造で培われた最先端技術が住宅の随所に活かされている点で、主要な構造体には、クルマと同じ「カチオン電着塗装」が施され、100年超の耐久性を誇ります。

このほか、車体のモノコック構造と同様の「ユニット工法」、自動車の配線技術を応用した住宅用配線、やはり自動車の振動吸収技術を取り込んだダイナミックダンパーなど「クルマとの共通点が非常に多い」設計や構造を持っており、さらに1982年に発売された「オーク」シリーズは2000GTのデザイナー(野崎喩氏)が内外装のデザインを行ったもの。

技術・特徴内容・応用元
カチオン電着塗装クルマのボディと同等の防錆・耐久性を実現[cite: 1]
ユニット工法家の大部分を工場で生産し、高い品質と精度を維持[cite: 1]
ワイヤーハーネス方式自動車の配線技術を応用した電気配線システム[cite: 1]
ダイナミックダンパー自動車の振動音対策を転用した世界初の制振技術[cite: 1]

競合比較・市場でのポジショニング

一般的な住宅メーカーが現場での大工仕事を中心とするケースが多い中、トヨタホームは「住宅全体の約85%を工場でつくる」という徹底した工業化生産を強みとしており、風雨にさらされない環境でロボットや機械を活用して生産するため、品質のばらつきが少なく、熟練労働者の不足にも備えた高精度な家づくりを実現しており、ここはトヨタホームならではの「住宅業界における独自の優位性」といっていいのかも(インフレ激しい現在、コスト的な安定性もメリットである)。

なお、こういった「トヨタホームならでは」の特徴は「もともとハウスメーカーではない」というところに起因するのかもしれず、ブガッティ創業者が「自動車のことを知らなかったからこそ、常識を取り払った奇想天外なクルマを作ることができた」ように、トヨタホームもまた「畑違い」だからこそ新しいチャレンジができたのかもしれません。

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そしてこの姿勢はトヨタの「もっといいモノづくり」という思想に基づいたもので、「もっといいクルマづくり」、さらには「もっといい家づくり」にも繋がっているというわけですね。

補足情報

クルマづくりと家づくりは「別々のもの」として捉えがちではありますが、創業者・豊田喜一郎が描いていたのは「未来のモビリティ社会」という総合的な「場」そのもの。

グループの総合力を活かし、上に示したトヨタ2000GTのデザインを手がけたデザイナーの起用、そしてデンソー、アイシンといったグループ各社の強みを結集させることで独自の価値を生み出してきたのがトヨタホームの歴史でもありますが、トヨタは1960年代から市場の頭打ちを懸念し「自動車に代わる新事業」を模索していたといい、その条件は以下の通り。

①国民生活の向上に役立つ事業であること
②販売店経営の多角化としてもふさわしい事業であること
③オールトヨタが持つ技術力・資金力・販売力を活かせる事業であること

シルバーのトヨタ2000GT(フロント)
Life in the FAST LANE.

こうやって見るとトヨタが様々な分野へと進出していること、そしてレクサスが「海」「空」を目指すことにもちょっと納得。

参考までに、この新規事業検討時には「住宅」のほか「船舶」「航空」も候補に挙がっていたといい、豊田喜一郎はとくに航空分野に強い興味を持ち、「いずれは不燃性の平らな屋根を持つ住宅が立ち並び、その屋根から自家用ヘリコプターで人々が移動するようになる」とも語っていたもよう。

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結論

トヨタが家をつくる理由は単なる事業の多角化ではなく、人々の「安全で豊かな暮らしを守る」という創業期からの強い想いに根ざしていることがわかりますが、クルマづくりで磨き抜かれた技術やモノづくりの魂は50年の歳月を経て、現在もトヨタホームの高品質な住まいへと確実に受け継がれているということになりそうですね。

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参照:Toyota

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