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米政府機関がテスラの自動運転中の事故2件について調査を開始したとの報道。自動運転が技術的に実現できたとしても、このままでは認可ができず実用化できないかも

2022/12/26

テスラ

| 政府は完全自動運転について、「確実に安全」という裏付けが取れない限りは認可することはないだろう |

そう考えると、自動運転はやっぱり実現できないんじゃないかという気がしてきた

さて、テスラが米国道路交通安全局(NHTSA)に目をつけられていることはご存知のとおりですが、今回は複数の報道機関が「テスラの車両が関与した事故について、NHTSAが新たに2つの調査を開始した」と報じられています。

そのうちのひとつは、サンフランシスコで起きた感謝祭の衝突事故に関するもので、運転支援システムと半自律運転技術に焦点を当てた調査だと報じられていますが、これは2021年モデルのテスラ・モデルSがサンフランシスコ・オークランド・ベイブリッジを時速55マイル(89km)で走行中、車線変更中に突然時速20マイル(32km)に減速し、これによって8台の玉突き事故が発生し、結果的に9人が軽傷を負ったというもの。

ドライバーは事故の原因をテスラの「自動運転のせい」だとしているが

なお、この8台の玉突き事故をこ起こしたドライバーは、この事件をテスラの完全自動運転モード(FSD=フルセルフドライビング)の誤作動が原因だと述べていたものの、NHTSAはすぐにそれを確認するができなかったといい、NHTSAはそれが事実であったかどうかを検証すると報じられているので、NHTSAはあくまでも中立な立場にて(当然ですが)ドライバーのいいぶんが正しいかどうかを検証するということになりそうです。

さらにNHTSAは、2020年のモデル3が起こしたとされる衝突事故についても調べる予定だといい、これはオハイオ州にて発生し、事故に巻き込まれた人たちが軽傷を負ったと伝えられています。

調査は始まったばかりですが、報道によると、NHTSAは "自動緊急ブレーキなどの自動機能、またはAutopilot、FSD、FSD Betaに含まれるより広範囲な運転支援システム機能が関与したテスラ車を含む少なくとも41件の衝突を調査している "と述べており、これらによって14名の死亡事故が発生したとも報じられています。

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今回の事故がテスラのFSDのせいであるかどうかは不明ですが、これまでの政府の調査では、ドライバーとテスラの双方に否定的な意見が出されており、一部のオーナーは半自律運転技術に過度に依存し、前方への注意を払わなかったという指摘もなされているので、すべての事例においてテスラ側に非があるとあると断じているわけではなく、あくまでも公平な判断を下しているようにも見えますね。

結局のところ、完全自動運転は実現が難しい?

こういった例を見ると、完全自動運転の実現は非常に難しいんじゃないかと思えてくるのですが、その「難しさ」には2つの側面があると考えていて、ひとつは「技術的な問題」。

これはもちろん「完全自動運転を技術的になしえるのかどうか」というもので、交通法規や道路事情が異なる各国間においてちゃんと動作しうるものができるのかどうかという問題、そしてそもそも「前に人が立ったなら」永遠に自動運転システム採用車が前に進むことができないというジレンマ、さらにはロジックとしての「トロッコ問題」をどう解決するかというものも。

テスラ

アウディ
アウディが自動運転に関する問題を調査し一定の結論を出したもよう。「トロッコ問題」のような懸念においては「乗員優先」の姿勢を貫く

| つまりは乗員以外の命が犠牲になっても乗員を守るとも受け取れる | ただ、実際にそうなると世論が黙ってはいないだろう さて、多くの自動車メーカーが実現しようとしながらも実際には消費者の殆どが望んでい ...

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そしてもうひとつは法規上の問題であって、そもそも完全自動運転を政府が認可するのかどうかという話です。

テスラはそもそも「完全自動運転によって事故をゼロにすることはできない」とも語っていて、目指すのは「人間が運転するよりも安全で”事故を起こしにくい”」という機能です。

ただ、こういった「人が操作するよりも安全かどうか」は実証や立証が難しく、しかし政府としては「確実に安全である」と立証されないかぎりは完全自動運転を許可しない可能性も。

そう考えると、完全自動運転が機能的に実現できたとしても、それが公道で使用できるかどうかはまた別問題なのかもしれません。

テスラ
テスラが完全自動運転に対して初めて弱気の発言を見せ「年内に認可が降りることはないだろう」。一方、ワンコに優しい「新ドッグモード」のアップデートも

| テスラはこれまでずっと自動運転に対して強気を貫いてきたが | ただし弱気なのは技術的問題ではなく政治的問題が理由となっているようだ さて、自動運転というとテスラ、テスラというと自動運転というくらい ...

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参照:Reuters

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